満足度★★★★★
“人間”が伝わる柴作品は罰ゲームのようだなと毎回思っていた。言い換えれば、柴幸男は自作を縛りまくっていた。別に洒落とかじゃなく、発想先行のイメージがあったのだ。4本の作品を観て、ちょっと考えが変わった。柴作品にテキストの面白みを初めて感じられたのだ。温かみと言い換えてもいいかも知れない。その温かみを届ける方法の模索が、柴演出なのだろう。そう思えるほど、4本とも“人間”が伝わってきた。丸くて温かい素直な短篇集の手触りが、まだ残っている。四色問題は、柴の手で一つの答えを見た。
ネタバレBOX
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2009/01/30 07:38
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