満足度★★★
同じシーンの繰り返しが効果的
劇団時間制作の公演を観に行ったとき受け取ったチラシの中にあった『ブスも美人も死ねばブス』というなかなか刺激的なタイトルが気になって、結局7/1の午後に観に行ってきた。
この舞台、なぜかR-13指定。上演前日に劇団からメールが来て、開演前に舞台上で出演者が何かやっているという事だったが、行ってみてちょっとびっくり! 舞台上で、八木麻衣子と海底二万海里が抱き合ってキスの嵐の真っ最中。おまけに上演後半にはバイブも登場して、なるほどこれはR-13指定だなぁと妙に納得。
あらすじはきわめて簡単。自分はブスでしょうがないと思っていた夢川夢子(八木麻衣子)はシンデレラ、ラプンツェル、赤ずきん(舞台上ではそれぞれ夢子の勤める会社の美人で仕事が出来る同僚役も兼ねている)をうらやましく思っていながらもみんな自分より早く死んでしまい、夢子自身毎日退屈で一人卑屈に暮らす世界から死んでしまいたいと思っていた。そんな時、ただ一人の友人苺ちゃんに勧められて飲んだ酒で酔っ払い、妄想の世界へ。そこには死んだはずの美人たちがいて、本当はブスと卑下している夢子より悲惨な人生を送っていたり、職場での流行を追った会話が実務を帯びたモノだったことがあきらかにされていく。そんな彼女たちが夢子に向かって、、「ブスも美人も死んだら同じ土じゃない」。これに勇気をもらった夢子は現実世界で気分一新、男性ともつきあえるようになっていく。めでたしめでたし。
と自分は受け取ったのであるが、このストーリー、受け手によっていろいろな内容に受け取れる許容性を持っているところが面白い。
八木の演技が光っていたが、目立つという点では苺ちゃん役の苺田みるく先生も存在感があった。
ちなみに、劇団時間制作で観た女優・小島望はラプンツェル役であった。