『カガクするココロ』『北限の猿』二本立て公演 公演情報 こまばアゴラ演劇学校“無隣館”「『カガクするココロ』『北限の猿』二本立て公演」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    平田オリザの【カガクするココロ】】【北限の猿】
    の二本立てを観劇。

    両作とも国立大学の研究室の控室での話し。

    研究室では、猿を人間に進化させるというプロジェクトが進んでいる。
    だが控室では、研究について熱い議論をしていると思いきや、
    浮気相手の妊娠、自殺未遂、就職など自身の事や他人の噂話で花が咲いているのである。

    つかこうへいが描く二重構造とは全く別なのだが、研究室と控え室で起こっている出来事を二重構造として描いている。
    ただあくまでも研究室で起きている出来事は、会話の内容からでしか察する事が出来ないので、観客はその背景を埋めながら、控室で話しているどうでも良い日常会話の数々から、二重構造を一つに組み合わせていくという観賞法が必要となっていくのである。
    そして西洋演劇を否定して生まれた現代口語演劇なので、観たい場面の俳優の顔が全く見えない時が多々あったり、観客に感情移入させない作劇法でもあるので、観客は傍観者になるしかないのである。
    そしてそこの意図に気がついて瞬間、平田オリザの現代口語演劇を延々と観ていたい!と思うのである。

    再演だが、お勧めである。

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    2016/04/16 13:06

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