わが闘争 公演情報 ハツビロコウ「わが闘争」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    密室サスペンスの傑作
    脚本、演出、出演者・・・全てが素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    冒頭から刑事と殺人事件の犯人と被害者の近親者の激しいやり取りで始まる舞台。犯行現場に残された指紋付きナイフから開演直後に犯人は特定されています。
    しかしなぜか執拗に関係者を問い詰める刑事たち、常識を疑う語気の荒いやり取りが尋常ではない空気を醸し出します。
    刑事たちが知りたいのは犯人の行方だけであるに関わらず次第に犯人とその馬にいる関係者、及び関係者同士の絡みに絡み合った複雑な関係を浮き彫りにしていきます。その謎解きとラストシーンに引きずりこまれた2時間でした。

    演出効果としてブルーシートを壁面に貼っただけのシンプルな背景が雨のシーンに非常にマッチしており、ととても感心しました。
    また最後の場面では出演者達が立ち位地をずらしていくことによる「回り舞台的視覚効果」がより一層の緊迫感となりました。

    解説に「桟敷童子、無名塾、時間堂と他流試合もひっさげて」とありましたが、2006年上演内容を調べてみると、元タカラヅカのトップスターや文学座の重鎮等、錚々たる出演者でした。
    「今回参加の他劇団メンバーとの切磋琢磨」という意味もあるのでしょうが「2006年の舞台との他流試合」でもあるのではないか、と強く感じました。

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    2016/03/07 11:23

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