リチャード二世 公演情報 彩の国さいたま芸術劇場「リチャード二世」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    シェイクスピアの台詞を堪能できた
    若手とシニアが競演し、大量の車椅子が登場する、印象的な舞台。
    シリアスな時代劇で3時間の長丁場だが、まったく飽きずに楽しめた。

    その大きな理由は、主演の内田健司さんの台詞回しだったと思う。独白のような抑えたトーンで、シェイクスピアらしい濃厚な長台詞を滔々と吐き続ける。
    横暴さと気弱さを合わせ持つ王の苦悩がリアルに伝わってきた。

    ヨーク公爵の松田慎也さんも見事だった。若手でありながら、作り声でシニアの役を演じきる。

    ネタバレBOX

    一方、やや不満だったのは、主演の静かな語り口に対し、まわりの演者たちはめいめい普段どおりの声量や発声でしゃべっているように思え、バランスが悪く感じられたこと。

    和装のタンゴは記憶に残るものの、本編中にまったく共通要素がなく、別物としか思えなかったこと。

    そして最大の問題は、劇場そのものだ。
    地下の稽古場を使って上演されるが、階段は急で、エレベーターもなく、シニア劇団の友人らが観に来ることへの配慮がない(実際、年配の方は数人しかいなかった)。
    劇中にはあんなに車椅子が出てきたけれど、座席の配置からしても、車椅子のお年寄りが観劇に来ることは不可能なのではないか?

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    2016/02/19 11:01

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