俺の酒が呑めない 公演情報 劇団青年座「俺の酒が呑めない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    兄帰る
    劇場に足を踏み入れたら本格派の酒造場。会津の杜氏さんと銘酒を巡る家族ドラマでもありました。大人、っつても老人だけど、その人に怒られると子どもの顔に戻ってしまう中年男との間柄に親身の関係あるある。
    暗転時、舞台上方にある杉玉が見える所で酒造から吹き出てる湯気?が見えたり、雪がしんしんと(本当にこの言葉がぴったり)降ったり、夕暮れが映えたり、と細かい箇所もいい。観劇後、自分の座席からは見えなかった場所を見たが、ちゃんと神棚まであり、舞台セットも見応えあった。

    今日みたいに冷え込んだ日に呑む日本酒は格別に美味しいと思うが、終演後、アンケート書いてロビーに出ると今作のモデルになった日本酒の試飲サービスをして賑わっていた。
    いい舞台観て、良い酒呑んだら、即酩酊してお家帰れなくなるので退散!
    あー、呑みたかったw 約135分。

    ネタバレBOX

    明るいおねえさんから陽気なおばちゃんへ、気がつけば変化したと思われる、農協の保険のおばちゃんの一方的に話しまくり自己完結させるパワフルさに完敗。あの勢いなら訪問先のお宅では、宅配便配送業者の荷物届いたら、認め印のある所から勝手に認め印取り出して受け取ってしまいそうだが、町一番のファッションリーダーだと思うw。

    実家の蔵を守るため、いろんな感情を捨て、地元で生きる決心をした妹が無頼漢にもなれず戻ってきた兄に向かい本音を爆発させる場面で、そばで話を聞いている大人=忠さんや父の複雑かつ気遣いある表情が潜んで見えていたのが印象的。そして日本酒と毎日接しているためか、肌質も絶品の綺麗さ。
    忠さんが希穂に向かって発した「女はホルモン〜色々大変なんだろ?」のセリフの箇所ではかなり男性客にウケており、それ聞いててなーんかイラッともしたが。玄戸兄妹と年齢が近いせいだからかな。

    奈緒美の全ての話を自分の思った通りに脳内変換させる技に感心。最後、別れるのは特に気にならないが、奈緒美は子供をどうするつもりだったんだろう。

    津嘉山さんの頑固一徹の職人気質とヨボヨボくらいの体の動きがまた見事で、つい体支えたくなりそうだった。最後の男泣きに一緒にもらい泣きしてしまった。

    タイトルの意味を考えたら、主役は忠さんにあたるけど、見ているとそんな考えどうでもよくなってくる良い舞台でした。

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    2016/01/24 02:33

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