島 The Island 公演情報 キダハシワークス「島 The Island」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    二人芝居の密度
    この日は劇場をハシゴしたが、この手作り感のある平場での芝居が、「見るに値した」と最も記憶に残る芝居な気がする。 南ア戯曲、何27年ぶりで上演、という惹句に、うかうかと足を運んだが、観て良かった。
     アパルトヘイトの時代、政治犯の投獄は後を絶たず。一つの「珍しくない光景」から、戯曲を立ち上げた。27年前が「書かれた」時だとすれば、アパルトヘイトは徐々に雪解けに向かう時期。90年代前半でマンデラが大統領になった、その激しい道行きのさなか。・・(あまり詳しくはないが、アパルトヘイトは上からの改革で廃絶したのでなく、立ち上がった民衆のうねりに一歩一歩後退しついに撤廃となった、という事らしい。つまり熱い時代だった。)
     舞台は二役者が、幅広く豊かな演技で「閉塞」した空間のプライベートな人間の多様なカラーを演じ、時に取っ組み合い、喜怒哀楽をぶつけ合う。キャラ作り、緩急は見事だった。
    二人の関係は単なる「相部屋同士」「仕事上の相方」でなく、ある願望によって、もう一つの色彩が加わっている。ここが仕掛けだ。
     極限状況で光る台詞の散りばめられた、優れた戯曲。
    劇場の様子もよかった。

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    2015/09/15 01:44

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