くちべにきって 公演情報 劇団ゆらじしゃく「くちべにきって」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    初。確かにミュージカル。
    「学生演劇」というカテゴリーは「高校演劇」ほどには確立していないと思うが、もしその特徴があるとすれば、「やりたい事をやる」「お金目的じゃない」。・・もちろん現在活躍している在野やプロの劇団の多くもそうかも知れないが、一つには音楽にそれを感じた。 ミュージカルというジャンルをどう捉えるか、私は詳しい人間ではないが、今回の作品に流れているのは確かに「ミュージカル」のテイストだ。歌が多数挿入され、きちんと「感情の発露」の場面に歌が唄われ、基本はソロ(一人の感情)、集団で歌う場合はテーマ提示の意味合い・・というミュージカルの定式(私が勝手に考える)にそっている。それらを高い質で提供するための曲が、殆どが既存のミュージカルからの借用だという。数多あるミュージカル楽曲の中から、適した曲を選定している訳である。オケバージョンがあれば良しだが、無い場合は音質処理をしてヴォーカルを低く抑えても、日本語の歌の背後にうっすらと原曲の声が流れていたりする。この手作り感に、「使える物は何でも使う」という、学生演劇ならではの「気」を感じる。 そこにあるのはミュージカルへの愛、である。
     歌唱力は一定クリアされており、何より選ばれた楽曲が良い。優れたミュージカル曲は曲が流れるだけでその状況の人間感情を詩情豊かに表現してくれるので、浸れる。そして曲負けしないだけのキャラを明確に押し出した各演技者と、恋愛感情だけを押し出しても見苦しくならない主役女性の素材と、工夫のある台本で、成功した舞台だった。
     「本来形」の恋から、逸脱する線が、それも有りと思わせる必然性のある、人間の一面だと思わせる描写が出来ていた事が、脚本として優れていた点。その脇道が、徐々に破綻を来すのも自然で良い。

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    2015/08/08 10:46

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