空宙番外地-1 公演情報 空宙空地「空宙番外地-1」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    丁寧で熱のある熟達した芝居を堪能
     おぐりさん&関戸さんの熟達した丁寧で熱のある1人芝居&2人芝居が3本観れて、かつ2人の息吹がかかった若きワークショップ・メンバーのクリエーション短編も加わった充実の時間でした。
     ネタバレというほどではないですが、個々の作品の感想はネタバレBOXに書きました。

    ネタバレBOX

    ■【ライト】 ライトは2度目。今度はまるでグリーンピースを自分にサーブされる錯覚をおこすほど至近で観れたので、だだでさえ迫真の演技に益々迫力と臨場感のトッピング。2度目で"知っている"が故に、おぐりさんの所作が痛い、居たたまれない、直接刺さる感じ。人の"拠り所"というものの重さを切実に感じることができる ... それは時に人の命より重い。切ない、切ない、ホントに切ないなぁ
    ■【レフト】 関戸さんの「終始続く笑み」が、何とも小者感を引き立て笑いを誘いつつも、何とも悲しい物語ですね。レベルの差こそあれ、サラリーマンには最後に必ず付いてくる悲哀ですよ。タイトルでライトと対になるかの様に見せ掛けて異義語でかわした両作、・・・でもやっぱり根っこは「藁にすがる弱者の、切ない"藁への執着"」かな・・・、ということで、やはりライトと連作といっても過言ではないですね。ラストシーンの照明の光にに包まれていく関戸さんの姿が目に焼きつきます。嗚呼、哀れ。
    ■【定期】 不条理・理不尽の世界に転落した少年が憐れ。でも女性の世界って、少なからずそういうとこあるよな、おっかね。スケバン?が、カッコつけながらも、ちっともカッコよくならないヤボッたさが良い(笑)息詰まる感覚のある他3作とのセットは良い効果だったんじゃないかな。
    ■【雨の日はジョンレノンと】 ああいう抜けた男も得意ですね、関戸さん引き出し多し。アナデバの兄役はトラウマになるくらい怖かったので、こっちの方が好み。二つの時間をパラで進行させ重ね合わせる手法が良い感じで、LAST TRACKの原型なのかな。おぐりさん役も、一見、正論イヤミ女かと思いきや、そのツッコミには悲痛な叫びと深いメッセージが込められていた・・・。それが明かされていく過程がウマイです。伏線が活きる展開は爽快です。ただ、「救い」らしき最後の終わり方だけ、やや不満。そうなるべき理由が希薄に見える気がして、男の未練ではなく、誠意がもう少し見えれば必然になったかと思うのですが。

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    2015/07/01 23:08

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