ネズミ狩り 公演情報 劇団チャリT企画「ネズミ狩り」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    社会に振れ幅を。
    “ふざけた社会派”? これは、半分正解で半分間違いだ。

    何気ないテキストの一つ一つが社会的なキーワードになってるのが面白い。
    今回の主テーマである少年犯罪以外にも、現代ニッポンの抱える問題が、
    そこここに散りばめられている。

    ど真ん中真っ直ぐのテーマに対し、様々な視点からのアプローチがあり、
    観点を一本化しないという、カウンターカルチャーとしての姿勢がある。
    主テーマに対し、全然逃げずにやりきっているのではないだろうか。

    社会に振れ幅を持たせてくれる。そんな仕事ぶりに感服する。

    ネタバレBOX

    加害者と被害者を共存させる空間として、協力雇用主の営む店を選んだのは、
    うまい具合にキャラクタやストーリーを回す効果があったと思う。
    また、蕎麦屋さんという設定も、協力雇用主っぽくて悪くないのでは。
    しかしながら、協力雇用主。初めて知りましたよ。お恥ずかしい。

    本当に、「情」というものは難しい。正しいことなど何もないのだ。
    それを「報」じるのだから、なお、事を難しくさせているのだろう。
    それを共有する“世間”は、本当に計り知れない恐ろしさを持っている。

    そして、ネズミの不穏さ。
    次に狩られるのは、自分かも知れないし、あなたかも知れないのだ。

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    2008/09/14 02:28

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