新しい祝日 公演情報 イキウメ「新しい祝日」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    もっと毒を効かせてほしいと欲が出る
    前川さんのイキウメにしては、あまり意外性がないのが意外でした。

    浜田さんが主役なのは、個人的に嬉しかったのですが…。

    いつもの群像劇風な感じではなく、主要キャストが、浜田さんと安井さんのお二人というのは、構成的には新鮮でしたが、それが、逆に、前川風味を抑えてしまったように感じました。

    部活のシーンが、長くて、単調なので、もちろん、その単調さが、テーマだったのだろうとは思いつつ、眠くなりました。

    ネタバレBOX

    相変わらず、セットが気が利いています。

    会社で一人残業をする男に、親友だと名乗るピエロ風な男の姿が見え始め、やがて、二人は、会社員の男の半生をタイムスリップして行きます。

    男が、学生時代の部活で、一体何部なのかわからない、終始、アップの繰り返しに、疑問を感じながらも、迎合して行く様は、多くの人間の生き方を象徴して、確かに胸が痛むのですが、あまりにも、そのアップの単調な動作が繰り返され、さすがに、途中で、眠気が誘発されました。一人の部員が、嫌気がさして、自殺するのも、前川さんなら、もう少し、ひねりを効かせた描き方ができるのではと、ちょっと残念に思いました。

    これなら、他の作家でも容易に描きそうな構図で、イキウメらしからぬ、王道なストーリー展開に、やや物足りなさを感じてしまいました。

    最後に、空っぽの箱の山が残り、道化の男は、「もう大丈夫だよな」と男の元を去り行き、一人残された男が、段ボールに書かれた机の側面を、絵合わせゲームのように、重ねて行くラストシーン、あれは、どういう未来を象徴しているのか、私の固い頭では、ちょっと理解でき兼ねました。

    惰性に流されて生きて来たことを悟って、明日からの生活に、何か変化があるのか、否や?

    何となく、今回は、私の好みから言えば、消化不良なイキウメ。
    もっと、毒に満ちて、でもその先に、人間同士の愛情や信頼が見え隠れする、そんないつものイキウメタッチの方が好みです。

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    2014/12/13 04:20

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