家族れしぴ 公演情報 KobuTa Run De Boo「家族れしぴ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    【阿部駿一郎の回】観劇
    子供たちの演技は素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    家庭科の実習用のナイフを持ってぼーっとしている母親を見て、危ないからと思って、あるいは私のよと言いながら取り返そうとして身体が交錯しただけのことで、母親が亡くなったのは殺人でもないし過失致死でもなく、不幸な事故そのものでした。事故であれば少年院に行くこともないでしょうから、この話は成立していないように思えました。

    そもそも、この程度のことで死ぬことは無いと思います。石段から突き落とされた人が止まろうともせず一番下まで自らゴロゴロ転がって死ぬような、正面から押された人が身を守るために捻るようなこともせず仰向けに倒れて頭を打って死ぬような、まるで二時間ドラマのような設定でした。

    一時の怒りに委せて母親を殺した娘が少年院から帰ってきて家族がどう対応するのかといった話を期待していましたが、ちょっとずれていました。

    警察がきちんと捜査していないのが悪いのですが、家族全員で事故ということの認識を共有できていれば、ましてや母親に心の迷いを生じさせた乳癌のことを子供たちが知っていれば、家族のまとまりの点では少なくとも違った結果になっていたでしょう。

    説明不足、会話不足が家庭崩壊の原因ということだけは分かりました。前説でのめんどくさいの枕が本編にも繋がっていたのは気が利いていました。それと、死ねばという言葉を簡単に口にし過ぎる風潮があるとすれば問題だと思いました。

    ごめんなさいをソースに置き換えるような言葉遊びや、ロープをピコピコハンマーに、ナイフを空のソース容器に置き換えて分かりづらくして、何度かのリフレインの後に元に戻す手法には何の意味があるのか良く理解できませんでした。

    子供たちの演技、特に少年の演技は秀逸でした。志ら乃さんは口の緩み具合や息遣いが如何にも落語家風で、現代劇の場合にはギアを切り替えることが必要だと思いました。

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    2014/11/07 11:32

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