湯浅桂樹の頭ん中 公演情報 神田時来組「湯浅桂樹の頭ん中」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    脳内探訪
    本名・岩佐圭二(演出)とペンネーム湯浅桂樹(脚本家)という同一人物の公演である。さて、芝居は湯浅氏が考えていること…脳内探訪といった趣旨で観劇してほしいとの前説があった。また、続けて定番の諸注意があった。人間の3大欲「性欲」「睡眠」「食欲」に絡めて、「場内ではむやみに脱衣しない」「鼾は遠慮して」「飲食禁止」ということ。
    さて、内容はオムニバス3話であるが、1話、2話が各15分、3話が60分というバランスの悪い構成である(本人弁)。
    自分のイメージは、1話「性欲→妄想」、2話「睡眠→幻想」、3話「食欲→奇想」というもの。

    ネタバレBOX

    1.事故PR

    事故で鞭打ち症になった患者が来院し、治療を求めるが医者の非常識な「治療」理屈とエロい女性が現れて混沌とした状況になる。

    2.師走にDON
    リアル・サンタクロースがクリスマスに恋人と過ごせず、彼女から浮気を疑われ…。事実を打ち明けて誤解を解こうとするが、そこにトナカイも現れて殺人事件に発展する。

    3.茜荘
    シュールな内容で印象深い。ネオ西暦になった未来の話であるが、なぜか現代的である。さて未来では血液型という概念が無くなった。血液型(種)の保存という目的のために殺戮を行った男。ミステリー要素も濃く見応えがあった。
    シチュエーションが、男女が無人島で過ごす過程を撮影する、またはカップル誕生も期待するという、現代に通じる娯楽映像企画でありながら、ストーリーが進展するに従い殺人事件が発生するという奇想さ。多様性を求めるという大義名分に隠された理不尽な行為。この無軌道の先にあるものは繁栄か絶滅か…芝居はここでジ・エンドである。

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    2014/10/16 18:04

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