ドン・ジョヴァンニ 公演情報 朝日新聞社「ドン・ジョヴァンニ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    歌のないオペラ
    18世紀の当時、庶民がオペラを楽しむ為に管楽九重奏にアレンジされたハルモニームジークと呼ばれる形態での演奏と狂言のコラボレーションで、和やかで親しみ易い雰囲気でした。

    場所を京の都に置き換え、原作から夫婦1組を無くして物語を単純化していて分かり易くなっていました。冒頭は舞台袖で序曲が演奏され、能で上演前に舞台袖で囃子方が演奏するのを彷彿とさせました。原作には無い、少し皮肉の効いたエピローグが加えられていたのも効果的でした。

    文体や台詞回しは狂言的でありながらも「パーティー」や「ストーカー」といった外来語や現代口語が多用されていて滑稽な味わいが増していました。
    幕を広げてそこに映像を映し出す場面が数回ありましたが、わざわざその様なことをせずに、狂言の形式に則って何も無い素舞台にわずかな小道具のみで全てを表現して欲しいと思いました。

    舞台下手に位置する演奏家達はただ演奏するだけではなく、時々芝居にも参加していてお茶目でした。指揮者無しの分、自発性の高い演奏で、ドライブ感があって気持良かったです。カーテンコール後に演奏しながらロビーに現れたのも洒落ていました。

    コンサートホールでは残響があり過ぎ、狂言師の声がぼやけた感じになっていたのが残念でした。音楽用のホールよりも劇場で上演した方が適していると思いました。
    1回の休憩込みで2時間程度の上演時間だったので、仕事帰りでも行き易い様に開演時刻は18:30ではなく19:00にした方が良いと思いました。

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    2014/05/03 07:54

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