ホテル・アムール 公演情報 ナカゴー「ホテル・アムール」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    リアリズムは期待するまじ!
     深夜のラブホテルでの痴話喧嘩話という前情報と、ピンクのダブルベッドが舞台中央に鎮座し、それを足元側から覗き見るように客席が設けられているという空間構成から、顔をにまにま、下腹部をムズムズさせつつ覗き見感覚で楽しめるリアルな艶笑会話劇を期待したが、蓋を開けたら痴話喧嘩を端緒にしたただのドタバタ劇。
     ステージングから艶っぽいシーンで始まるのかと思いきや、墨井鯨子演じるヨシコという女が隣で寝ている恋人・コウジに声を荒らげて詰め寄るシーンから劇は始まり、せっかくのピンクな気分は幕開けと共に消失。。
     序盤のこの痴話喧嘩のくだりも含め全編通じて会話のリアリティはゼロだわ、作・演出の鎌田氏の引っ張り癖、天丼癖が痴話喧嘩シーンも含め随所に出ているわで、観劇中は下腹部のみならず心も萎え気味だったが、ドタバタシーンは思いもよらぬ展開、そしてカップルを演じる墨井さんと今村圭佑さんの吹っきれた演技によりそれなりに楽しく観られました。
     喧嘩に疲れて大人しくなった墨井さんの意外にも妖艶な所作、傷ついて泣き出すシーンの思わぬ可愛らしさなど、バルブと同じ墨井ファンにとってはそうした点も見所の一つか?

    ネタバレBOX

     ヨシコにしつこく浮気を疑われて正気をなくした彼氏が3人の浮気相手の生き霊を呼び出して勃発するドタバタ劇は圧巻!
     彼氏が浮気相手の一人の女子高生を「バックで姦ってる時、モジャモジャの背毛(せなげ)が目に入って萎えるんだよ」と絶叫調でなじったり、墨井さんが彼氏のまた別の浮気相手に「膣を引きずり出してやる!」と金切り声で悪態をついたり、卑語は相次ぐわ、墨井さんは四方八方に唾を吐いてベッドに結界を作るわで下品の極みだが、時に高尚視されかねない演劇の世界においてここまでお下劣に徹する姿勢にはちょっとだけ快哉を叫びたくなる。

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    2013/11/27 12:23

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