あんかけフラミンゴ11【ご来場ありがとうございました】 公演情報 あんかけフラミンゴ「あんかけフラミンゴ11【ご来場ありがとうございました】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 『あんかけ二郎』“飛びました♪”“飛びました♪”
    狂うほどの「弱い女」が「弱い男」を想い続ける関係性を過激なまでの演出で描く劇団でしたが、今回は それが逆転したように思いました。
    いや、少なくとも、中盤までは 違ったアプローチであることを提示しながら、実は「弱い女」と「弱い男」は何ら変わらなかったのです。

    キャストの男女比で いえば、女10人と男1人の構成と なっています。「ハーレム」の単語さえ よぎった比率が、「草食系男子」ばかりをフューチャーしているように感じました。
    「子供を作りたくない」という青年に、「やらせて」と迫る女子の両者は、現代社会を極端な形として「見える化」する設定でしょう。



    私は中絶は 冒してはならない行為だと考えていますが、日本人の風土からすると、若い女性を中心に意識は低い。
    ただ、過激劇団の声が聞こえる劇団でも、「中絶」を文字通りの悲劇として描いた点は社会派ですし、実施後の女の様を「見える化」したことを「過激」の一言で蹴散らすには もったいない かもしれません。


    最近、LINEやTwitterなどのSNSが衣食住の一つに収まるくらい普及するなか、演劇の表現方法に 取り入れる形が浸透してきました。
    3年前の演劇を考えてみたいと思います。AとBとCが同じ場にいるとして、AとBの会話を聴くCの反応も なければ不自然でした。
    また、AがBに対し「あなたのこと、とても心配です」と発信しておきながら、直後「はあ?どうでもいいし…」と呟く芝居も無理があっと思うのです。


    ※ネタバレへ

    ネタバレBOX

    今回の『あんかけ二郎』では、不妊に悩むLINEのグループに所属する女性同士の会話が繰り返されるわけですが、「21歳の女子大学生」が輪の中へいるのにもかかわらず、「陰口」が連発されます。
    スマートフォンの画面だとか、Twitterでいうところの「ハッシュタグ」を「見える化」すれば このような演出になるのでしょう。


    そして、果ては「現実に会っているのか?」、あるいは「LINE上での やり取りか?」すら、境界線が曖昧になっていく。
    代表的な演出方法のLINEやTwitterの情報を スクリーンに映すタイプを採り入れても問題は生まれません。
    あえて一種の会話劇に特化したことで、平穏を奪われた女の怖さを「見える化」するのです。


    「好きな人に暴力を振るわれた時、こう口角がククッと 上がります。でも、~笑ってるわけではありません!」

    次のような台詞が、何度も何度も放たれた。
    この意味は、「彼女のことを愛してるけど、やらない」という男の態度にも共通します。

    ひるがえってLINEやTwitterのシーンを読み解くと、文面で呟く内容は本心には 程遠いケースも あるわけで、様々な角度より「現代の若者」を扱ったといえます。


    『あんかけ二郎』は、坂上二郎さん の噴射口を借りて“飛びました”“飛びました”。
    『ラーメン二郎』は、麺は麺でもスパゲッティへ変わって登場。この旨さ、さっぱり塩味の豚骨スープです。
    『ハチミツ二郎』は、発揮されませんでした。テーマ性も あれ なので、仕方ありませんが。

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    2013/10/15 01:24

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