江古田のガールズpresents「大勝利!」 公演情報 江古田のガールズ「江古田のガールズpresents「大勝利!」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    こ、この破壊力!
    少し残念なところもあったけど、この破壊力とエネルギーで、観客の胸に刻まれたものは大きかったと思う。

    ネタバレBOX

    <黄金のコメディフェスティバル2013のほうにも「観てきた」があり、こちらの劇団のところにもある。後々の資料的な意味合いも考えて、こちらにも書くことにした。内容は同じ。>

    開幕前から楽しい。
    「会場内は禁煙です」のつかみもOK。

    だけど、もうひとつグッとこなかったのはなぜだろう。
    面白い格好すれば面白くなるというものでもなく、身体を張れば面白くなるというものでもない。

    とにかく力技の連続で、頭を剃ったり、虎刈りにまでしてくる。
    鼻に団子だって詰めてしまう。

    だけど、申し訳ないが、その努力ほどの笑いは出なかった。
    1回見て、「わっ」って思うだけなので、カツラでも十分だったのではないかと思う。
    そんなことに身体を張るよりも、もう少し内容で勝負してほしかった。
    身体張るならば徹底的にじゃないと。

    ストーリーが終盤まで足踏みしているようで、フォーカスが定まっていかない。
    2人の今や落ち目の女性歌手の確執が話の中心になっていくのだが、それ以外のエピソードがそれを支えるようには感じられず、やや散発的な印象を受けてしまった。

    もちろんそれぞれのエピソードは、2人の歌手とかかわっているのだが、エピソードがラストを盛り上げていくための仕掛けとしての、積極性に欠けているように感じた。

    45分という短い時間の中で、ストーリーの中心にいる歌手のことを、舞台にいる人たちがもっと、こってりと表現してもよかっのではないだろうか。

    マネージャーや付き人など事務所の人々、社長という内輪の人たち、確執のある女性歌手とその事務所の人という、いわば敵対している人々、さらに、長年のファン、あまり関係のない司会者など、それぞれの立場から、トイレにこもっている女性歌手について語らせることで、観客のイマジネーションが膨らんでいったはずだ。
    それぞれの人の数だけ、その人が存在するから。

    そして、それぞれの想いを受け、満を持して登場! となれば、ラストは一気に面白くなったと思う。

    終盤で、人が刺され、「自分を必要としている人……」「自分に期待しない……」と言った、いかにもな台詞が出てきて、舞台の上がどよーんとしたあとに、三軒茶屋ミワ扮する歌手の登場となる。
    ここがいい。
    「帰れ」と言われた若い女性付き人が尋ねたことに対して、「そんなこと知らない!」と放つのがいい。
    さらに、その場をすべて破壊するような怒濤のラストに持って行く展開は、もの凄いと思った。

    しかし、その登場が、先に書いたように、「満を持して」ではなかったのがとても残念だ。
    どよーんとした空気のシーンも長いし。

    この歌とダンスの破壊力は素晴らしいと思う。
    これだけで、この数分だけで、この舞台は活き活きとして、観客の胸に刻まれたと思う。
    だから余計に、それをさらに作品全体で活かせなかったことがとても悔やまれる。

    なんとなくだが、他の団体よりも実質的な上演時間長かったかも。

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    2013/08/25 08:16

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