隣で浮気? 公演情報 傑作を遊ぼう。rorian55?「隣で浮気?」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    自意識のドラマ
     性を絡めることで、男女の愛憎が、専ら自意識の問題へと収束されていっている点で、まさしく西欧型の芝居である。良い悪いの問題ではなく、文化の型が異なるのだ。

    ネタバレBOX

     このようなことを感じる自分にとっては、無論、我らの暮らす東洋であれば、どういう意識が同じ情況を題材にして描かれただろう、という感性もあった。無論、“バナナ”とアメリカ黒人が、茶々を入れる日本人の精神構造の枠の辺縁で際どく成立するバランスを見事に切り取り、舞台化した脚本家、演出、役者達総てが、高いレベルである。にも拘わらず、沈みゆく太陽の残照を見るような感覚を持ったのは自分だけだろうか? 何処かに斜陽を感じる作品でもあった。悪いと言っているのではない。寧ろ、共感してしまえる自分の欧化を悲しく寒く見つめ、感じるのみである。作品化する力は、5点満点の5、これからのトレンドを読む感性は4と見た。役者陣の演技レベルは高い方ばかりであったが、自分が、最も気に入ったのはケレンミの良く出ていた、フランク・フォスター役の阿部 コウヂ、調教されつつ、自らのアイデンティティーを獲得してゆくメアリ・フェザーストン役の大谷 由梨佳。その夫の、経理専門家、ウィリアムを演じた植野 龍二は、大きな舞台で、脇を固める場合には、ほんとに渋い演技をこなす役者になりそうである。ここで名を挙げなかった演者達の演技レベルも無論高い。ボブを演じた個性の強い中村 晃は、作品次第で大化けするだろうし、テレサも堅実で頭の良い演技をしていたので、名脇役になる素質がある。フィオナを演じた森 由香は、内的なギャップを身体化した落差として見せることが可能になった時点でもう一皮むけるだろう。何れも才能を感じさせる出演陣であった。これだけ強い個性を、ここ迄纏めた演出も良い。 

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    2013/08/18 09:19

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