隣で浮気? 公演情報 傑作を遊ぼう。rorian55?「隣で浮気?」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    もうひと噛み砕きがあればさらによし
    戯曲の力をしっかりと感じることができる演出で、
    役者たちのテンポも実によく、
    ベタな言い方だけれど、とても面白かったです。

    ただ、観客として、背景にある文化を知らないことで、
    戯曲が本来内包している面白さを、
    100%受け取ることができていないのだろうなと
    思う部分もあって。

    多少あざとくてもよいから、もうひと解きを頂けると、
    さらに戯曲の良さを受け取ることができるのではとも感じました

    ネタバレBOX

    戯曲が本来意図した空気というか匂いは、
    多分忠実に再現できていたのだと思うし、
    また、会話のリズムもしっかりとあり、
    テンションも、ここ一番でのメリハリも良く作られていて。
    勘違いが複雑に絡まっていく構成も取り違えの面白さも、
    下世話なジョークなども
    観る側がしっかりと受け取りうる演出だったと思います。

    ただ、戯曲には、きっと、英国に暮らしたことがある人間ではないと
    わかりにくかったり、実感を持てないであろう文化的な背景が
    あるようにも感じました。
    たとえば、
    女性たちの食事の買い出しリストの違いが意味するものとか、
    鎖を引っ張るトイレの仕組みとか、
    ガーディアンという新聞の位置づけとか、
    食前酒のシェリーやトニックウォーターのニュアンスとか、
    500ポンドのドレスの価値観とか。
    etc.

    女性たちが其々に抱く寂しさやコンプレックスなどが
    とても良く切り出されていたし、
    男性たちの雰囲気のデフォルメもしっかり、
    冒頭やシーンの繋ぎもしたたか、
    さらには
    万国共通のネタもたくさんあって笑えたのですが、
    会場全体を巻き込む燃料になるような
    もっと根深いところにある笑いを引きだすためには、
    文化的な異なりに埋もれてしまいやすいパンチラインを
    もう少しあざとくしたり
    原作の風合いを崩さないぎりぎりのところで
    更にもう半歩、原作を意訳して踏み出すやり方もあるのかなぁと
    思ったりもしました。

    戯曲に描かれた骨組みやコアにあるものはきちんと組みあがっていたし、
    舞台として、時間を感じずに見入る面白さも担保されていたのですが、
    多分、翻訳劇にとどまらず、よしんば日本の古典などであっても、
    本来のテイストをしっかり表現する底力のある劇団だと思うし、
    だからこそ、もうひとチャレンジで傑作をより遊んでいただければ
    観る側にとって舞台をさらに魅力的に感じうる
    広がりが生まれる気がします。






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    2013/08/18 06:54

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