プルーフ/証明(谷 演出ver.) 公演情報 DULL-COLORED POP「プルーフ/証明(谷 演出ver.)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 何カラードポップ?
    「演出:谷賢一」って事は、普段通りにDULL-COLORED POPなんじゃないかと事前に想像していた。でも今回は「演出だけ」。普段なら彼が演出の他に担っている製作総指揮を、今回は団員がこなしている。つまりは稽古場を何処にするとか何回やるとか、スタッフを誰にするとか、小屋入りしてからの動きのプランニングも団員が決めている訳で。作風は確かに谷色が濃い。でも、何かが違った。これは可能性を生む、価値ある違い。

    過去に上演されたこの演目を何度も観ているので、話は分かっている。でも先を考えずに新鮮な気持ちでいられた。先よりも今、目の前の出来事を観ていられたからだろう。求心力とでも言うか。

    ネタバレBOX

    初日とはいえ役者とテーブル・イスとの接触が多々あって、ふと場当たり・ゲネがどれだけ出来ていたのか気になった。もしや舞台監督がいないのでは?と思ってパンフレットのスタッフクレジットを確認したら、やはり記載がない。そういう事だったのか?

    過去の上演バージョンと演出意図が変わっているところがふんだんにある中、結構リスキーに思えたのは冒頭。初見の観客であれば物語を理解する為に一番集中したいこの部分で、あえてしばらくBGMを流しっぱなしにして役者の演技で感情的に強くスイッチが入る所でカットアウト。で、父・ロバートが既に死んでいる事が明らかになる。聞こえにくい分もっと役者の台詞を注意深く聞こうと意識を増していた観客にとってはビックリ度合いが増す展開になるが、聞こえにくくて集中を欠いた観客にとっては『え?あ、そうなの?』くらいになる危険性があったと思う。こここそ役者の求心力が試される部分か。

    あの空間が屋外である事。これにどの段階で気付くかによって、想像で埋めるべく見える風景を定めるタイミングが変わってくる。過去にも観た上で、今回はこれを気付かせる事がこれまでよりも微力だった印象。

    父ロバートのめちゃくちゃな証明内容について、これまでと違う視点を持てた。これまでは廃人になって意味不明なめちゃくちゃなものとしか思えなかったものの、今回は意味があった様に思えた。気が触れて尚、彼の中には学生達との思い出や家族と過ごした季節の体感が残っていてその結晶があの証明内容。つまりは彼の人生。重度の認知症患者が常軌を逸した行動を取る様になってもふと思い入れのある記憶を垣間見せる瞬間みたいに。

    今回の劇中曲の選定は誰が行ったのだろう? 正直、今まで観た谷作品の中では群を抜いてダサかった。

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    2013/05/25 02:42

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