バルブル 公演情報 げんこつ団「バルブル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    NKH(日本気配放送
    出てくる人間は一見変人が多いけど、
    よくよく見ていると「分かるな」ということが多い気がする。

    あんまりキャラ設定とかは出てこないケド、
    ひとりひとり、特に男性キャラを見ていると、
    「あんまり一般的な演劇作品には出てこなさそうだけど、世間には時折見かけそうな」キャラクターが
    そこここに紛れ込んでいたりする気もするので、
    自分としては男性の(特に俳優に)じっくり見て欲しい気もしたり・・。



    ネタバレBOX

    最後の方に、唯一の肉親である母親が死んでずっと引きこもってる(でも本人はあんまり気にしていない感じの
    男性が出てくるが、
    この人はNHKではなく、NKH(日本気配放送)に受信料を払っている。

    そうすると、家のあちこちに何らかの気配を感じ、
    心配してやって来たバイトの先輩(魚をさばいているのでみんな魚臭いらしい)
    を含め、頻繁に気配を感じて一斉に振り向く。

    心配してやって来てるのに、みんな生臭くって、
    主人公も生臭いのが嫌だとバイト行くのを嫌がって、
    でもそのうちでは気配があちこちにあって、みんな気配がするたびに一斉に振り向く!

    ・・・意味が分からないけど、
    男たち(中身は女性)が振り向くたび、
    自分とお袋が、オヤジが死んでから、
    (ふたりとも霊感チックなものもないし、たぶん父親もニコニコして死んだから化けて出ることもないせいか)
    「ぜんぜん出てこないね」
    「お盆とかって出てこないもんなのかね?」
    「ちょっとでも気配がすれば戻ってきたって気もするのにね」
    とか、しょんぼりして話したりしていることを思い出して、
    「気配」とかって、他人にとっては意味不明でも、
    親族にとっては確かに受信料払ってもみたいものなのかもしんないな、
    などとおもったりして、
    表向きにはその引きこもりの男性に共感する余地は無いのだけれど(感情があまり表には出てこないし、目つきも変(苦笑
    なんか色々想像してみるとそいつらのシュールなやり取りの中に
    作者の意図みたいなものが見え隠れする気がしたりして
    (この人、ひょっとして本当に「NKHあるからお袋死んでも平気だよ~」とでも思ってるんじゃないか、と思ってしまうあたりがまた凄い(これを女性陣で作っているから余計ブラックなのかも
    まぁ、面白いなと思ったりもしてみたり。

    運命の理不尽さに抗う為には、
    不条理で行くしかない、とでも見えるような・・。

    気のせいか1年ぶりのせいか、いつになく挑発的な雰囲気にも
    見える気がして、そこがなかなか良いな、と言う気もしたり(笑

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    2013/01/03 17:16

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