七人のオカマ 公演情報 昭和芸能舎「七人のオカマ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    すごい好み
    とても面白かったです。笑って泣けて、舞台の醍醐味が詰まった作品でした。

    ネタバレBOX

    新宿二丁目を舞台に、悩みながら生きるオカマさん達と、周りの人々の群像劇でしたが、核となるピンキーさんの死を巡り、オカマや周囲の人々の生き様がテンポよく描かれていました。少し散文的な感じは否めませんが、展開がスマートで気になりませんでした。選曲、ダンスも素晴らしく、とても楽しい作品でした。

    律子のエピソードはとてもハードでしたが、知念さんなら、しっかり支えてくれると思います。前半にヘリコプターの音が不思議でしたが、このエピソードで謎が解けました。素晴らしい演出だと思いました。後半の波音も房総をイメージ出来て良かったです。

    オカマさんはそれぞれに個性豊かに演じていました。特に店長のレッドさんは素晴らしかったです。ピンキーに起きろと怒るシーンが素晴らしかったです。泣かされました。ピンキーさんも、死んでからの演技が良かったです。お母さんの横で踊るシーンは涙が止まりませんでした。ブルーさんはNo.2に相応しい抑えた演技が良かったです。イエローさんはデブキャラの要望にしっかり応えていました。前説も楽しかったです。グリーンさんは、要所要所のツッコミが良かったです。シルバーさんは芸達者振りが面白かったです。少し、内輪受けっぽい所もありましたが…。団長さんは難しい役所をしっかり演じていたと思います。

    ジヨンとドンは、力強いカップルを好演していました。ドンの仕事が決まった時のガッツポーズが可愛かったです。ジヨンもお店と家のキャラの切り替えが見事でした。夏子は終始謎のキャラでしたが、昭和な雰囲気が好きです。

    律子は重い過去を背負って、頑張っている女性を好演していました。独白のシーンでは、迫真の演技で、本当に米兵が憎くなり涙が出ました。知念さんは一見頼りないのですが、律子を守る強さを感じさせる演技でした。ピヨーンと飛ぶ跳躍力はすごかったです。秋元は、小憎らしい感じがピッタリでした。

    前田は飄々とした演技が印象的でした。沢村の悪役ぶりも良かったと思います。ジヨンに振られたシーンでスッキリできたのは、登場からの憎々しい演技の賜物だと思います。
    ピンキーの弟は、元レスラー役がよく合ってました。受け身は流石の迫力で、下手だけでなく上手でもやってくれたのが、素晴らしい配慮でした。母は、抑えた演技が素晴らしかったです。最後、ピンキーの棺にすがって号泣するシーンは涙なしに見られませんでした。

    少し気になったのは次の点です。グリーンさんの衣装が寂しかったです。あとレッドさんの靴ひもが赤だったら嬉しいです。ダンスの小物からゴミ?が飛ぶのが嫌でした。最前列で、そのタイミングで目にゴミが入ったので、原因は分かりませんが気になりました。ポンポン、羽飾り、要注意です。でも、ハンカチ出したおかげで、後半に涙を拭くのに役立ったので良かったです。ダンスは、客席が目一杯だったので縦ラインは魅力が半減でした。モニター入れるとか、映像で壁に写すとか、工夫があれば嬉しかったです。ピンキーの家から戻ったシーンでディズニーグッズがあれば面白かったと思います。

    人気の劇団にありがちですが、スタッフワークはイマイチでした。早めに着いたのですが、劇場には後から来た人が先に案内されました。指定席だから良かったものの、気分は良くないし、スタッフのフォローがなかったのは残念です。また複数のスタッフが、上演予定時間は知っていましたが、終演時間は曖昧でした。

    劇自体は申し分なく、アッという間の1時間45分+αでした。

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    2012/12/23 00:00

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