【終演しました!】『嵐が丘』 【ご来場ありがとうございました!】 公演情報 劇団ひるやすみ「【終演しました!】『嵐が丘』 【ご来場ありがとうございました!】 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    Aver
    面白かった。

    小説「嵐が丘」は、内容は覚えてないけど、タイトルのとおり激しい本だなって印象が残ってる傑作。

    ネタバレBOX

    書けなくなった脚本家のモリエ(和田華仁)のもとに手紙がくる。差出人は家政婦のミツ(鈴木弥生子)。斑鳩家のミノル(窪田裕仁郎)と結婚したリエコ(山根有紀子)が胸にナイフを刺して死んだ。その真相を突き止めてほしいとの依頼だった…。

    モリエがリエコの日記を読む回想的に話が展開し、リエコの死の真相が判明する。原作の内容覚えてないけど、観てて確かこんな感じだったなと思い出した。原作でいうヒースクリフ=カオル(馮年)の狂気ってところが、原作では寒気がしたくらいだけど、本作は抑え目。また、キャサリン=リエコにも力点が置かれていて、一般感覚を超えた二人の愛憎のポイントは抑えてあるので、それをいい具合の空気感で包んでいた。

    イザベラ=アヤ(上坂チユ)のネジがはずれたようなキャラも、素直に笑えたしいいアクセントになってた。ヒンドリー=カズヒコ役の嶋田広野も目をひいた。

    ただ、終盤の解答場面が若干パワー不足な印象。キレイではあるけど。それまでの苛烈な空気をもう一段押し上げるような味わいが欲しかった。また、モリエの存在が探偵的でもなく、ちょっと影が薄い気がした。彼女の作家としての成長は、ラストのマサオとの再会の表情でいい本が書けたって読めるし、嵐が丘の二人の異常な愛に対する平均的な愛って対比なんだろうけど。

    ちなみに、ダンス含め演出はイヤミがなくて良い。もうちょいアクがあっても良いけど。

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    2012/09/05 23:46

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