【全日程終了!ありがとうございました】小田急VSプレデター(東京) 公演情報 劇団東京ペンギン「【全日程終了!ありがとうございました】小田急VSプレデター(東京)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    表現の引き出しの多彩さ
    物語は比較的単純な骨格でしたが、
    そこに盛られたニュアンスがなかなかに多彩で、
    おいしいフルーツパフェをいただいているような気分でした。

    ネタバレBOX

    全体で見ると
    アイデアがびっくりするほど斬新だとか、
    物語の展開が著しく派手というようなことはない。
    むしろ、どこかステレオタイプな部分をもった
    舞台ではあるのです。

    でも、飽きない。
    ひとつずつのシーンの作りこみが
    しっかりとなされていて、
    なおかつ観る側をいたずらに窒息させない
    表現の冴えや遊び心がたんとあって。

    標準語と関西弁(とてもネイティブ)の使い分けから
    狂言のような表現、
    売店のおばちゃんの意外な使い方をはじめとする、
    何気に色がしっかりと作られたキャラクターたちの個性・・・。
    昇降する電車が醸し出す、
    絶妙にチープな感覚が流れずに物語のイメージを支えたり
    一方でプラレールを使って遊んでみたり、
    いろんな印象のなかに
    メインディッシュのプレデターの質感が
    観る側に組み上げられていく。

    こう、なんだろ、ノックアウトパンチではなく
    たくさんのボディブローでじわじわやられていくような
    気が付けばはまっていたような感じがあって
    で、終わってみれば、確かな「面白かった」という充実感が残る。

    どこにでもありそうで、でもあまり体験したことのない
    不思議な満足感が終演後に降りてきたことでした

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    2012/08/29 07:03

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