容疑者χの献身 公演情報 演劇集団キャラメルボックス「容疑者χの献身」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    音楽がとてもいい
    無伴奏~はキャラメルっぽくない、という感想を書きましたが、こちらは舞台セットからしてもう、キャラメル!

    原作好きとしては、ほほほお~。という感じ。わたしはリアルに石神のような先生を知っていて、原作の石神が大好きなので、どうかなあ~と思っていましたが、
    近江谷さんの、ずっと足をぺたぺたつけて猫背で歩く演技は素直にすごいと思いました。

    あのひとは、こう、俗世間から一段上に上がってる感じのイメージを持っていたのですが、でも、高校教師になって現実を生きている石神は
    存外あれくらい俗っぽいのかなあとも思ったり。
    理系を演じるのって難しいですね。
    当日券で行ったら割と遠かったので、表情とか、前の方で見たかったなー!

    あと、音楽がとてもいいです。これは原作好きとして手放しによかった!雰囲気ぴったりでした。

    初演のDVDも見て行ったのですが、実川さんが上手になってたー!

    ところで少し前にキャラメルをたくさん見ていた出戻り組の私には、
    若手だった岡田さんがすっかり看板役者に!石原さんが中堅になってる!近江谷さんが感じがかわってるー!とか、いろいろ懐かしいものがありました。
    多田さんはポスト岡田さんみたいになっていくのかなあ~なんて、未来に思いを馳せたのでした。


    でも、7000円はちょと高いなという印象…。ハーフプライス売り切れていたのですが、枚数制限があるんですね。こちら5000円、無伴奏ソナタ3500円くらいだと、許容範囲かなあという気がしました。

    ネタバレBOX

    完全トリックと原作のネタバレです。私は原作大好きなので、ちょっと辛口。


    石神の部屋で湯川に境遇を説明する場面、モノローグがよかったなあ。「説明する必要はない」っていう原作のスタンスが好きだったので。でもそうしたら石神がほとんどしゃべらなくなりますからね…。

    「確率を高める」系の理系ワードをもっと拾ってほしかったかも。

    脅迫文の文面の解釈、原作は「本心なのか計算なのか何もかかれていない」ところがすきなのですが、舞台版だと本心に近い見せ方をされてましたね。このあたりは小説にしかできない隠し方なのかなーと思いました…!

    原作を読んでいたからわかったのですが、「殺人が行われたのは3月9日、なのになぜ刑事は10日のことばかり聞くのか?」(原作で言うところの「なぜ三月十日なのですか―」)ってくだりはなくてもよかったのかな?「的外れだとさえ感じていた。」の後くらいに…みんなわかったのかしら。

    あと、ラストはできたら、石神一人で終わってほしかった。彼の感情には、湯川にも介入できるはずないって思った…のですがあれがだいたい原作とおりなのですね。手をかける際、一瞬迷う芝居をする岡田さんの選択は(彼の選択かどうかわかりませんが)台本と役者としての折り合いをつける、素敵な選択だなと思いました。

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    2012/05/30 11:37

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