いつも誰かのせいにする 公演情報 箱庭円舞曲「いつも誰かのせいにする」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    世界のミカタ
    まばたきすることすら惜しいと感じてしまう目まぐるしく展開する劇的展開。役者の動きや舞台美術音楽照明の細部まで計算された洗練された空間、生きている言葉で浮かび上がるリアルな世界、そして一貫して語られる「いつも誰かのせいにする」というテーマ。最高のエンタメ。文句無し。だからこそわからないことが悔しくてたまらない。あぁ、自分の無知を呪う。それとも、劇中の台詞を借りれば、わかってるやつはダサイのか??

    ネタバレBOX

    最後のシーンで全てがひっくり返る。各々の登場人物の見えてるものと見えてないものの差を楽しむ。そうした体感では、作品の評価は浅いんだろうなぁと思いつつ、そこまでしかわからない。悔しい。観劇後、クライマックスの黒澤明が徳川さんに向けた台詞の意図をずっと考えてる。「右近さんがああまでして守りたかったものって何だと思う。あなたは何もない。あなたの世界で見えるものしか見えてない。」的な内容の台詞。あっち側とこっち側。右近さんがいるのがあっち側で、徳川さんは何も知らない中立で、じゃあ流されるがままに「革命」を見に行く観客がこっち側なのか。だとしたら僕はどう足掻いたってこっち側だ、だって、見えるものしか見えない。徳川さんが責められる理由はどうとでも解釈できる哲学的なソクラテス的なあれなのか。わからないわからない…悔しい。悪の華、清濁併せ呑む、「いつも誰かのせいにする」の世界を一番俯瞰で見ていて、同時に無責任、この息苦しいくそったれな世界をくだらねーといいつつ楽しみ抜く、右近さんのピカレスク的な世界観。世界の見方、味方。みんな何も見えてないし、正しさは見方で変わる。そんな感覚で物語を楽しみました。

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    2011/11/05 22:58

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