あめつちほしそら 公演情報 潮見組「あめつちほしそら」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    何回斬られても…
    殺陣がメインの舞台で2時間弱。
    アクション好きの方や派手な立ち回りが好きな方には良いかも。
    個人的にはアクションが入るとそこから展開が進まなくなって
    斬ったり蹴ったりする動きをただ見ているしかなくなるので、
    後半少しつらい感じ(殺陣の手が似たものが多い為)でした。

    潮見さんのアクションは迫力、安定感ともに流石。

    ネタバレBOX

    何度斬られても死なない人がいて、
    きっと物語に関連する特殊な役(吸血鬼的な)なのかと思って観ていたが、
    どうやらただ強いだけの人だった。
    2回か3回斬られたら倒れてほしい(笑)
    アクションを見せるためにリアリティが犠牲にされているようで
    「斬られる」ことへの重みが薄まっているように感じました。
    また潮見さんの殺陣はすごいのですがショーになってしまっていて
    舞台の総合的な効果としては、むしろやり過ぎのような。

    脚本は、過去に戻る最初の時点でかなり力技で
    過去に戻ってからの設定も整合性があまりなくて
    邪馬台国やヤマタノオロチやヒミコなどの名前を使う必要が
    そもそもあまりないような気がします。
    ヒミコが人を死なせる力を持っていた設定もなぜそうしたのかよくわかりませんが、
    ヒミコの母親がヒミコの手によって中絶(?)させられるシーンも必然性がない。
    また、いつも観客が登場人物のバックグラウンドを理解する前に
    キャラクターが窮地に陥ってしまってから因果の説明をし始める。
    こっちとしてはキャラに思い入れがないままピンチになっても入り込めず
    観客の方で相当努力して説明台詞の背景を補完しなければ、泣けない。
    だけど人はどんどん死んでいくしひどい目にあっていくから単純に嫌悪感が起こる。
    アクションを見せるために登場人物が死なされている、という印象があるし
    ざくざく殺す大ボスが中途半端に優しさを持っているため、余計にそう感じます。
    非情なら非情で仕方がないと思えるのに「中途半端な優しさを役に入れられるなら
    そもそも他の人間も救ってやればいいじゃん」と思う余地を与えてしまう。
    全体的に人間が舞台上で死ぬ意味の代価が不足しているように感じます。

    殺陣はかっこいいところや華やかなところも多かったのですが、他のさまざまなことが
    アクションのために犠牲になっている、という感覚はぬぐいきれませんでした。

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    2011/07/23 16:59

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