なかむらなおきの観てきた!クチコミ一覧

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ホールドミーおよしお

ホールドミーおよしお

オフィスマウンテン

こまばアゴラ劇場(東京都)

2023/06/28 (水) ~ 2023/07/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ホールドミーおよしよをこれまで何回か鑑賞していますが、いつも違います。今回も今までのものとは違うものへと変わっておりました。今までと変わらず、からだがそこにある。でも、今までのようにことばに縛られていない。ことばを伴って自由にからだが拡張していくような印象でした。ことばとからだの比重が変わったので、自分としてはダンスの印象なのですが、そもそも演劇かダンスかはどうでもよく、同じ舞台表現ですよねに集約されます。

なので、物語に没頭したい方にはオススメしないのですが、ことばとからだの関係に興味がある人にはオススメです。

ネタバレBOX

アフタートークの回だったので、山縣さんを含めての創作秘話などが語られました。その話から思うのは、ことばからの距離感が人それぞれで変わっているなということと、山縣さん自身のことばへの考え方が変わってきているなということでした。その結果、今までの作品のような、ことばがからだから沁みだしてくる感じから、ことばとからだが連動したものへと変化しました。個人的にはダンスが好きなので、傍若無人に振る舞う矢野さんや壁に張り付いている飯塚さんとかが、たのしいたのしい。神村さんが空間を埋めていくのもたのしいたのしい。そしてその中で、今まで培ってきたオフィスマウンテンを背負う岡田さんがいて、そこからちょっとはみ出る横田さんがいるのもたのしいたのしい。
ダミーズ

ダミーズ

GERO

シアタートラム(東京都)

2023/06/23 (金) ~ 2023/06/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

伊藤キム氏によるソロ作品。ここ最近行っていることばへの模索を繰り広げ、歌まで歌ってしまう八面六臂ぶりです。とにかくエンターテナーのキムさんの大活躍は楽しいなと。

ネタバレBOX

この作品は、観客との応答があるとより楽しくなるのではないかなぁと思うのです。なので、劇場よりはライブ会場でやるとか。そうすると、キムさんはノってさらなることをやらかしてしまうのではないかと。その辺の仕込みがあってもよいかも。

でも、あえて舞台上に展示物のように身体を晒すというのであれば、そこにあったのは、孤独さが溢れていたかなぁと思わされるのです。身体で繋がれないからこそ、言葉を使う。それでも繋がれないからこそ、自分の分身と対話する。そしてセッションをする。

なので、キムさんはGeroという協力者が必要なのかなぁ。

そんなことも感じるのでした。

なので、観客として、ここにいるよ!

とアピールしたくて、冒頭のようなことを思っているのかもしれません。

ツアーが終わる頃にはどうなっているのか。それが楽しみです。
まだ完成していないと思うので、☆は4つに。
【再演】黄金の猿-コガネノマシラ-

【再演】黄金の猿-コガネノマシラ-

ワイルドバンチ演劇団

ザムザ阿佐谷(東京都)

2023/06/14 (水) ~ 2023/06/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

真田に所属する唐沢玄蕃。それに相対するのは北条に所属する風魔小太郎。この2人の関係を軸に、仕える武将などなどの生き様が絡み合っての公演です。

とにかく動く。
でも、しっかりと台詞も届けていく。

時代考証もしっかりしているように思うので、時代劇としてみても楽しめます。

いのうえ歌舞伎ならぬふるた歌舞伎となっているのです。

ワイルドバンチの作品を観た後に、登場人物たちを調べると、劇中の出来事が実際にあった出来事であったりしています。そのエピソードを含めつつ、膨らませつつ、ひとつの作品として作り上げています。

売りである大立ち回りもグイッと引き込まれ、わくわくとさせられます。

とても創作に真摯な劇団であるなぁと思わされます。

ネタバレBOX

忍という生き方に疑問を持つ唐沢玄蕃と忍という生き方に忠実である風魔小太郎。その他の登場人物がどのような思いで戦っているのか、そのうねりがとにかく素晴らしい。殺陣の凄さで隠されてしまうかもしれないけれど、戯曲もすごいものを書いているなぁと思わされます。

そして伝わってくるのは、古田龍という人物が、演劇というものを通して何をしたいのかというものもしっかりと伝わってくるのです。

この作品は、立ち上げ時の作品であり、再演をコロナ禍によって延期になった作品です。
以前のように公演をうつことが中々できない2023年の現在、それでも公演をすることで、
演劇という手段を用いて、古田氏はこのように宣言します。

時代とか世の中とかに引きずられることなく、自分の思うとおりに生きよ!!

そのメッセージはしかと受け取りました。
focus. 神話

focus. 神話

ミームの心臓

王子小劇場(東京都)

2013/05/02 (木) ~ 2013/05/08 (水)公演終了

満足度★★★

大学毎のカラー
早稲田のハイブリッドハイジ座、慶應義塾のミームの心臓、日本大学の四次元ボックスによるオムニバス演劇。木箱に座っての観劇だったので、とてもお尻が痛い。

大学ごとにやはりカラーがあるようで、ハイジ座は身体的、ミームの心臓は言語的、四次元ボックスは感覚的。そのような印象を受けます。

神話というコンセプトで多角的に現代社会へ切り込めたかというと、まぁ、できていないかなぁ。それでもやろうとしていることは、とても素晴らしいので、続けて行って欲しいなと。

ひかる君ママの復讐

ひかる君ママの復讐

月刊「根本宗子」

BAR 夢(東京都)

2013/04/28 (日) ~ 2013/05/06 (月)公演終了

満足度★★★★★

なんて面白い復讐劇
BAR 夢で繰り広げられた復讐劇は、それはそれは楽しいものでありました。
タイトルからは想像もつかない爆笑の掛け合いの繰り返し。
演じられている役者は役を演じているのか、素なのか。

月刊根本宗子は劇団、本谷有希子のような雰囲気かと思っていたら、
結構違うものなのですね。

今後も期待。

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