ばるばろいの観てきた!クチコミ一覧

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ノート

ノート

ティーファクトリー

吉祥寺シアター(東京都)

2019/10/24 (木) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★

狂信的なテロを起こす集団も、個々の人はちょっとした社会とのずれをきっかけで居場所を求めてきただけで、心の揺れを内包しつつも、嫉妬や同調圧力、慣れといったどの組織にもある要因で行動が過激化してしまう。その流れ、セリフが一つ一つ説得的で巧みでした。

ネタバレBOX

Tを演じる主演の役者さんは演技にやや固さがあるように感じましたが、かえって役柄にはマッチしているのかもしれません。幕切れ近く、牧師に思いを託す場面ではウルっと来てしまいました。
選挙運動に出くわした友人がTを説得するシーン、確かにバブルに浮かれていた俗世間も一種の狂気だったわけで、どちらが「あっち側」だったのか考えさせられました。
野良な犬ほど夜光る

野良な犬ほど夜光る

ぬいぐるみハンター

駅前劇場(東京都)

2015/09/30 (水) ~ 2015/10/05 (月)公演終了

満足度★★★★

暗い話かと思いきや
細かい笑いを挟みつつ、割とさわやかな感じのウェルメイドといっていい話。
登場人物の重い現実を突き詰めず、笑いでごまかされてる感じがしなくはないが、それこそ人生のようなものかと思ったりする。

河童

河童

DULL-COLORED POP

吉祥寺シアター(東京都)

2014/07/18 (金) ~ 2014/07/27 (日)公演終了

満足度★★★★

見応えのある舞台
価値観の相対化を促すというか、試されるような、知的な意味で面白い舞台です。私は退屈はしませんでしたが、作者の訴えたいことをちゃんととらえられたか自信はありません。
私の聴覚的な理解力に限界があるせいか、テンポの速い曲では歌詞が聞き取れないのが残念です。

ネタバレBOX

事業が破綻云々という経緯で幻覚妄想状態に陥ったのなら、合理性だけの世界よりはむしろ逆に、人間性過剰な世界を志向するのではないかなと思ったりもしました。まあ、思っただけです。
望蜀ですが、彼が人間世界に戻ることを決める(完全には復帰できないわけですが)上では、純粋に内的な展開というよりは、周囲の人や病院の治療環境がいくらか作用するのが自然な気がします。「狂ってしまった」河童の台詞の一部は、見舞いに来たかつての友の言葉が妄想世界に取り込まれたものなのかなと解釈できるのですが、それが正しいかはともかく、現実世界との関係が見えると、彼の最後の決断がより説得的なものになったのではないかと思うのです。
効率の優先

効率の優先

城山羊の会

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/06/07 (金) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

初観劇
普通の人たちのリアルな感じのやりとりが展開されるお芝居かと思ったら、かなりの狂いっぷりで面白かった。専務役の丸谷才一のくだりなどは本当に上手い。また観に行きたいです。

仮想家族

仮想家族

角角ストロガのフ

ザ・ポケット(東京都)

2012/11/07 (水) ~ 2012/11/11 (日)公演終了

満足度★★★★

面白いが難しい
これだけ多くの役所とシチュエーションを緻密に組み合わせる手腕に感嘆しました。
見ていて胸が詰まるようなシーンもあり、正直こういう芝居は苦手なのですが、展開の勢いに引き込まれます。

ネタバレBOX

半田がマスコミをも自由に動かせるような力を握るに至った経緯が見えず、やや不自然な感があります。

半田と柳田前社長の関係、ラスト近くで女刑事は何をどうしていたのか、あの家族は結局どうなっていたのか、その辺が何となくモヤモヤした感じです(一意に決められるものではないのかもしれませんが)。
もう1回見れば気づくこともあるのかもしれませんが、明日行けないのが残念。
愛はタンパク質で育ってる

愛はタンパク質で育ってる

ぬいぐるみハンター

駅前劇場(東京都)

2012/02/08 (水) ~ 2012/02/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

ちゃんとテーマが
ナンセンスなギャグ風のやりとりがずっと続くのかと思いきや、上手にまとめていてちょっと感動。DVD出ないかな。
複雑な展開を体現していく役者さんにも拍手。
次作も観てみたいです。

愛・王子博

愛・王子博

INUTOKUSHI

王子小劇場(東京都)

2011/07/27 (水) ~ 2011/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★

いろんな意味で感心
あれだけ雑多な下ネタやらパロディやら取り入れつつ、一つのストーリーにまとめてて、飽きずに楽しめる。
あのラストでいいのか、理屈で考えれば疑問は残るが、あそこまでのことやっちゃえば、どんな強敵だって退散するのかも…と思えば納得できないでもない、かな。
DVD化は厳しいかもしれないので、可能なら再演希望。

この雨ふりやむとき

この雨ふりやむとき

TPT

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2010/11/08 (月) ~ 2010/11/28 (日)公演終了

満足度★★★★

tptらしい良作だが…
劇の構造も人物の内面も複雑なこの作品を丁寧に表現した役者さんたちに拍手。
それだけに、お客さんの少なさが残念だが、地味な作品だからしかたないのか。はたまたパブリシティ不足か。

ストロベリー

ストロベリー

国分寺大人倶楽部

王子小劇場(東京都)

2010/09/23 (木) ~ 2010/09/27 (月)公演終了

満足度★★★★

話としては好き
観ているほうが、なんだかいたたまれない気分になるようなシーンもあるけど、役者さん好演。ただ、ところどころ、妙な間、沈黙のシーンがあって、ちょっとぎこちない感じもします。
あと、幼なじみの2人の話をもう少し膨らませてほしかった。それも含めて、ラスト前の一連の流れは、正直慌ただしい感じ。あるいは映画だったら、複数場面の同時並行シーンを細かなカットでつなぎ合わせるとかして、上手く行くかもなあと思ったりもしました。

やわらかいヒビ

やわらかいヒビ

カムヰヤッセン

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

満足度★★★★

もう一度観たい
いろんな構成要素を織り込みつつ、あのラストに至るべくして至らせるところが素晴らしい。安野と村松の最後のやりとりも印象的。

ネタバレBOX

ただ、正直、頭が付いていかないところがあって、なんで上谷は夫に研究内容を偽っていた(?)んだろう、とか、タダシがラミアにマリオネットを譲り渡した意味とか(最後に上手く蜘蛛の巣に引っかからせるため?)、結局、タダシはどういう目論見があって、そのとおりになったのかどうか、といった細かい点が気になってしまうのです。

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