絶頂マクベス
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了
満足度★★★★
本痴気と乱痴気で1セット
初日と乱痴気を観劇。柿は大好きで、前回の女体シェイクスピアも観ていましたが、初日はちょっと不完全燃焼。登場シーンも展開方法も前と同じ手法に感じ、さらに個々のキャラクターが表現しきれておらず、客演の初めて観る役者さんを中心に小粒感が否めなかった。
そして数日後の乱痴気・・・見事に別物! 個人的には乱痴気のキャスティングの方がしっくりくるし、かなり好きでした。個々の役者陣のはっちゃっけぷりも良かったからかな。小粒でキャラが見えなかった方々も、みなさん魅力的に演じていたように感じた。
本当はその上で再度本痴気を観たかったけど・・・さすがに時間がありませんでしたわ。初日★2つ+乱痴気★4つ半。
キツネの嫁入り
青☆組
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/05/25 (金) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★
いつも思うのは
青☆組の作品は3本見ていて、いつも感心に思うのは俳優さんたちの所作の美しさです。物語は上質ですし、舞台セットも照明も素敵なのですが、それらだけではない「青☆組」らしさのひとつではないかと私は考えています。立ったり座ったりはもちろんのこと、例えば木目のちゃぶ台を木目にそって拭いたり・・・というような細やかなところが素晴らしいと思うのです。
15 Minutes Made Volume11(ご来場ありがとうございました!!)
Mrs.fictions
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/06/07 (木) ~ 2012/06/11 (月)公演終了
満足度★★★★
目的は達成
ズバリ「MCR」と「梅棒」を観に。堀越涼さんにも期待。もちろん筆頭の2劇団は安定感あって言うことなしの面白さ。これまでのMCRやドリルチョコレートで拝見した大好きなあずきちゃんの再来に大喜びし、バナ学の野田裕貴さんのいつもながらの可愛らしさに目が釘付け(笑)。強いて言うなら、15分という短時間の制限のせいか、2劇団とも得意分野の手法が前面に出すぎて多少ベタな印象も・・・。堀越さんは観る作品ごとに全然印象が違って興味深い。そんな中、伏兵だったのが「Mrs.fictions」。これは面白く意外にもホロリとさせられた。
記者会見+爆音上映会
ツリメラ
サンモールスタジオ(東京都)
2014/04/01 (火) ~ 2014/04/01 (火)公演終了
満足度★★★★
1年間の活躍お見事
2年連続で記者会見に参加。去年も嘘みたいな面々に驚いたが、企画も布陣もさらにパワーアップしており豪華極まりない。タクシーPの運命の行方に月刊小玉久仁子の無許可参戦の可否と内容も見応えもたんまり。採算度外視の気合い充分のハイクオリティさが、たった1年で映画化の話が持ち上がるほどのムーブメントになる所以でしょう。タクシーPの運命は非常に残念ですが、これからのツリメラもますます目が離せません。そして振り付け完コピで会場を沸かせたNICONICOの再登場にも期待したい。
夢も希望もなく。
月刊「根本宗子」
駅前劇場(東京都)
2014/01/10 (金) ~ 2014/01/19 (日)公演終了
満足度★★★★
魅力的な逸材多し
そこら辺にゴロゴロ転がっていそうなよくある話が魅力的なキャラクターによって印象的に作り上げられており、胸を締め付けられた。初めて観た長井短の強烈すぎる存在感に圧倒され(歌もうまい!)、大竹沙絵子の丁寧な演技に感心し、急遽必要になったと登用された片桐はづきの必要性に合点しつつ、そんなエピソードも登場人物の友情関係とリンクして温かい気持ちになる。
Time is bombers
丸福ボンバーズ
APOCシアター(東京都)
2014/04/29 (火) ~ 2014/04/30 (水)公演終了
満足度★★★★
評判通りの面白さ
ショートスケッチと呼ばれる短編が次から次へと繰り広げられる。踊りも少しあったり、生歌も素晴らしく、笑いも満載な120分。バラバラかと思った短編の行き着く先も興味深く、かなり緻密な構成。テレビやCMで見るような役者たちがすぐ目の前にいる贅沢さだけでなく、作品としての楽しさも充分に味わえた。観客を楽しませたいという思いが作品にだけでなく、チケット代に含まれるドリンクが種類豊富で美味しかったり、劇場1階のカフェで公演期間だけ出すメニューが美味しそうだったりと、随所にアットホームな雰囲気が感じられてとても心地良い。今回は本公演ではないようだが、本公演も観てみたいと思った。
フサエ、100歳まであと3年
小松台東
OFF OFFシアター(東京都)
2014/05/08 (木) ~ 2014/05/13 (火)公演終了
満足度★★★★
宮崎弁と役者力が光る
宮崎弁で繰り広げられるこの劇団の作品を拝見するのは4本目。方言がもたらす空気感みたいなものだけは共通するが、毎回ガラッと作風が変わって面白い。また役者の選びと使い方がいつもうまい。特に常連の佐藤達はどんな役でもいい味を出す。
蕎麦屋の兄妹
あひるなんちゃら
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2014/09/06 (土) ~ 2014/09/15 (月)公演終了
満足度★★★★
大満足
男友達バージョン→女友達バージョンの順で観る。広い客席や劇場をこんなに有効活用できるのはあひるなんちゃらならでは。脚本の内容がホントに同じで成立することにも驚きつつ、なのにちゃんと別な感じで観ることができるし、常連の役者の役割がたいてい同じなのにいつもちゃんと面白いことも興味深い。1本目堪能して、もしかして2本目飽きてしまうかも・・・と思ったのに、さらに面白かった。観劇前には評判の美味しいお蕎麦も食べ、1本目と2本目の間には近くのお祭りも堪能して、大満足の1日。
運命の女
味わい堂々
スタジオ空洞(東京都)
2014/12/10 (水) ~ 2014/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★
そうきたかー!
女友達に翻弄される女性が主人公・・・前日に観たロ字ックを思い出す設定で(またこの手の話か、と)個人的に閉口しかけたのはまったくの杞憂に。
浅野千鶴は安定した上手さ、そして今回は宮本奈津美が非常に良い。主演の2人を知り尽くした上で作られる作品だからこそ生まれる空気感は3人ならでは。初めて味わい堂々を観たときのガチャガチャした作風から大人になったなーと、作品の余韻とともにしみじみ思う。
走るおじさん
あひるなんちゃら
駅前劇場(東京都)
2015/03/05 (木) ~ 2015/03/09 (月)公演終了
満足度★★★★
駄弁芝居
まさに言い得て妙。上手い役者、決して上手いとは言えない役者、そして不思議な間を持つ役者・・・それぞれの使いどころが巧く、とても楽しく観た。
淵、そこで立ち止まり、またあるいは引き返すための具体的な方策について
カムヰヤッセン
ワテラスコモンホール(東京都)
2017/02/16 (木) ~ 2017/02/19 (日)公演終了
満足度★★★★
2010年の「やわらかいヒビ」以降、断続的ながらカムヰヤッセンを観続けており、活動休止公演という事実がとても寂しい。意味深長な作品名ではあるが、作品を通して活動休止の理由が推し量れることもなく、少しだけ垣間見えた堅さが初日を感じさせる以外は安定したカムヰクオリティ。役者・北川大輔の肩肘張らない演技がとても良く、雄弁で美しい照明効果とともに印象に残る。再び全員揃っての復活公演を待ちたいと思う。
もれなく漏れて
ぬいぐるみハンター
OFF OFFシアター(東京都)
2017/02/22 (水) ~ 2017/02/28 (火)公演終了
満足度★★★★
ヒロインの見里瑞穂さん、初見でしたが驚くほど良かった。少し無茶な設定や突飛でたっぷりのセリフたちを、妙な説得力をもたせて不思議に可愛らしく魅せる勢いは作・演出の巧さも感じます。個性的な登場人物たち全員がイキイキと魅力的で、たっぷりのユーモアの中で照れくさげに散りばめられる素敵な言葉たちがとても良い。役者たちのちょっとしたしぐさや、本当に細かい表情も初日とは思えない素晴らしさ。そして予想を超えたストーリー展開ですっかり世界観に引き込まれてしまった。ぜひ続編もやってほしい!
サヨナラ【当日券有ります!!】
双数姉妹
赤坂RED/THEATER(東京都)
2011/07/07 (木) ~ 2011/07/14 (木)公演終了
満足度★★★
緻密な即興劇
大切な感覚をひとつ欠くことでバランスを崩すコミュニケーションの不安定さを即興劇(風?)に興味深く作り上げた作品。ともするとコントのようにも見える点もたくさんあり、その割に(だからこそ?)間延びする部分もあり・・・、好き嫌いが分かれるのも頷ける。双数姉妹は初めてだったので正直戸惑ったが、既知の劇団だったらもっと面白く拝見できたかもしれない。元劇団員の明星真由美さんが素晴らしく、彼女の存在に依るところは大きい。とはいえ即興劇(風)だと知っていたら、観に行かなかったかも。
大海原の小さなイェイ!
カリフォルニアバカンス
OFF OFFシアター(東京都)
2010/04/08 (木) ~ 2010/04/14 (水)公演終了
満足度★★★
くだらなさに若干クスっと。
チラシの空気感にひかれて観劇。チラシを持って行くと安くなったり、初日のみだったけど受付でスタッフとチラシを使ったゲームをして勝つと、チケット代が無料になったり、さらにはオリジナルのガチャガチャが置いてあったり・・・なんか楽しそう。チケットも可愛いし、座席にはチラシと一緒にチラシのデザインを使ったお手製シールまで置いてあったりと、期待感高まる。
実際始まると、クスっと笑える部分も確かにありましたが、全体を通すと意外とチグハグしていた。思うにストーリーありきではなく、細かいアイデアが先に立って、それらを寄せ集めたという印象が強かったからかな。
どちらかというと、演じている方が楽しそうな舞台でした。
アメリカン家族
ゴジゲン
吉祥寺シアター(東京都)
2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了
満足度★★★
家族のルール
この家族のルールは極端だったけど、きっと誰の家庭にも、端からみたら不思議なルールってあるんだろうなって思いました。自分たちにとっては当たり前の姿、表向きは変えられないお約束事。でもどこかでその異端さを感じているからこその切なさ・・・。
セット全体の不自然な歪みがすべてを象徴しているようでした。
ゴジゲンは初見でしたが、評判を聞いていたので観劇できてよかった。
客演も人気劇団の役者さんが多くて安定感抜群。見応えありました。
☆3.5。
必ず訪れる日~石鹸工場~
かもねぎショット
ザ・スズナリ(東京都)
2010/11/03 (水) ~ 2010/11/09 (火)公演終了
満足度★★★
ファンタジー?
タイトルや説明から想像するイメージとはまったく違ったものの、面白く観た。折しも仕事で疲労困憊しており、ちょっとでも間延びしたら落ちてしまうこと間違いない状況でしたが、落ちることもなかった。少し判断力も乏しい頭だったせいか、つじつまとか気にしないでホンワリ観ていたので、ファンタジーを観ているような気分だったかも。
婦人口論
財団、江本純子
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2010/07/15 (木) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★
初見
以前、なにかで「劇団、本谷有希子」を真似て付けた劇団名だと読んだことがあったが、上演開始前のナレーションも本谷有希子女史同様、ご自身でしていて、笑いを誘った。
内容としては、クスリと笑えるお下劣さが前面に出ていて、それはそれで嫌いではないのだが、シーンひとつひとつが無駄に長くて、ちょいちょい飽きが来た部分も。そもそも、演者が面白い人ばっかだっただけに、そんな話じゃなくても・・・。
【耳のトンネル】満員御礼!ありがとうございました。
FUKAIPRODUCE羽衣
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/03/09 (金) ~ 2012/03/19 (月)公演終了
満足度★★★
初・羽衣
妙ージカル、言い得て妙。「観てきた」コメントによると、今回公演は観やすい方・・・そうなのか。面白かったような、そうでないような、頭の整理がつきません。どっちもあったからか。ちなみに同行者の感想は「フルマラソンを終えた直後のように疲れた」そうで「もう観たくないとは思わないけど2年に1回程度で良い」らしいです。
でもなんか、もう一度歌だけを聴いてみたいよーな不思議な余韻も。カネゴンの「ロストチェリー」良かったなー♪
スイングバイ
ままごと
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/03/15 (月) ~ 2010/03/28 (日)公演終了
満足度★★★
ふーん
初ままごと。
戯曲賞だし、評判なので、早々にチケット取って行って来ました。
斬新といえば斬新。こういう見せ方もあったのねーと。
やりたいこととか、見せたいこととか、表現したいこととか、個々については理解はできる。シャレもきいてる。
でもなぁ、結果的になんなのー!と言いたくなった。
家族
オーストラ・マコンドー
吉祥寺シアター(東京都)
2015/03/05 (木) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★
久しぶりのマコンドー
3年前に観たのを最後に敬遠していたが、新メンバーと客演陣が素敵なので興味を持ち久しぶりに観劇。家族をテーマにした涙腺をくすぐる作品。主人公・紀子を演じる趣里さんを初めて観たが、折れそうに細いのにしっかり声が出る所作の美しい素敵な役者さんでした。役者みなさんがステキ、物腰や所作が美しく、絶妙なポイントで流れる歌にもヤラレタ。原作の映画をきちんとは知らなくとも旧き佳き・・・を感じたものの映画を知っていた方が面白いのだろう、とは思った。