めぐるめく
KAKUTA
シアタートラム(東京都)
2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
温かい涙
評判のKAKUTA、観て納得です。決して奇をてらうことなく、丁寧な作品作りの姿勢がとてもよく判りました。
「めぐるめく」・・・時はめぐるめく、そして変わるものと変わらないもの。色々なことを考えさせられました。私としては珍しいことですが、たくさん涙してしまいました。
そして、終演後の伝説の司会者(?)雪山素子によるトークイベント。始まる前は誰なんだか知らないなぁと思ってましたが、始まって納得。面白かったです。
キツネの嫁入り
青☆組
こまばアゴラ劇場(東京都)
2012/05/25 (金) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★
いつも思うのは
青☆組の作品は3本見ていて、いつも感心に思うのは俳優さんたちの所作の美しさです。物語は上質ですし、舞台セットも照明も素敵なのですが、それらだけではない「青☆組」らしさのひとつではないかと私は考えています。立ったり座ったりはもちろんのこと、例えば木目のちゃぶ台を木目にそって拭いたり・・・というような細やかなところが素晴らしいと思うのです。
僕たちの失敗~もう誰も信じない…~
ラブリーヨーヨー
駅前劇場(東京都)
2010/03/11 (木) ~ 2010/03/14 (日)公演終了
満足度★★★★
ハチャメチャで笑えた!
ストーリーだけを一言で表現すると、すごい単純なのに、まー!色々と盛り込みまくって、ハチャメチャで楽しい1時間でした。
そもそも、ごく最近観たタニマチ金魚の「三日月に揺られて笑う」のオレノグラフィティさんが良くって、並行して稽古していたというこの公演も観に行ったのですが、オレノグラフィティさん、声が・・・かれてる?!
ちょっと大変そうでしたが、数少ないシリアス担当(笑)、頑張って熱演してました。
イヤホン解説付きも観てみたいなぁ。
背伸び王(キング)
コマツ企画
小劇場 楽園(東京都)
2010/04/21 (水) ~ 2010/04/25 (日)公演終了
満足度★★★★
眼鏡・・・
初日、そして初コマツ企画。セットも地味だけど、さらに出て来た企画員たちの地味なこと!(すみません・・・)
でも企画員ひとりひとりの個性も力量もお見事!
この劇団は観念的なのだろうか?と思わせる展開からの飛躍に笑っちゃいました。
家庭の安らぎの喜びと恐怖
本能中枢劇団
こまばアゴラ劇場(東京都)
2010/07/23 (金) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★
パン、お忘れなく!
チラシに「客は皆、劇場にパンを持参すること!」とある。劇場に到着してからそのことを思いだし、慌てて隣のコンビニで購入。使われ方は・・・劇場で確かめてほしい。目立つパンだと面白いかも。
作品は、ナンセンスで???と思いながら、なんだかずっとクスクス笑ってたような。動きの面白さとダンス部分の振り付けが印象的。
客席にカムカムミニキーナの八嶋智人さんがいらしていて、人一倍大きな声で笑ってました。
幸福な職場
劇団 東京フェスティバル
小劇場 楽園(東京都)
2010/07/21 (水) ~ 2010/07/25 (日)公演終了
満足度★★★★
じんわり温かく
前回公演のシチュエーションコメディに高得点をつけ、気になっていた劇団の再演もの。前回公演との違いに驚きつつ、こちらも良かった。
公演挨拶には、この作品をサザンオールスターズの曲に例えるなら「いとしのエリー」であると書かれていたが、個人的には「希望の轍」であったような気がした。
いかにも泣かせます、といった恣意的なものは抑えられ、必要最小限の俳優とエピソードでまとめられた分、リアルさに欠ける部分はあったかもしれないが、きちんと伝えたいことが正しく伝わる良い作品。
明日への希望を感じるじんわりと温かい気持ちになれる舞台。
怪獣使いの娘たち
味わい堂々×バジリコFバジオ合同公演
駅前劇場(東京都)
2014/06/18 (水) ~ 2014/06/24 (火)公演終了
満足度★★★★
大人の寓話
久々に観る3人揃った味わい堂々と初めてのバジリコFバジオがうまく合わさって不思議な世界観を醸し出し、退屈しないダークなおとぎ話を読んでいるような面白さ。過去作品(会場で一部販売)も含め人形類が非常によく出来ていて感心し販売価格の安さに驚くも、やはり家に置いておくのは怖い・・・苦笑。
15 Minutes Made Volume11(ご来場ありがとうございました!!)
Mrs.fictions
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2012/06/07 (木) ~ 2012/06/11 (月)公演終了
満足度★★★★
目的は達成
ズバリ「MCR」と「梅棒」を観に。堀越涼さんにも期待。もちろん筆頭の2劇団は安定感あって言うことなしの面白さ。これまでのMCRやドリルチョコレートで拝見した大好きなあずきちゃんの再来に大喜びし、バナ学の野田裕貴さんのいつもながらの可愛らしさに目が釘付け(笑)。強いて言うなら、15分という短時間の制限のせいか、2劇団とも得意分野の手法が前面に出すぎて多少ベタな印象も・・・。堀越さんは観る作品ごとに全然印象が違って興味深い。そんな中、伏兵だったのが「Mrs.fictions」。これは面白く意外にもホロリとさせられた。
INDEPENDENT:2ndSeasonSelection / JAPAN TOUR
インディペンデントシアタープロデュース
こまばアゴラ劇場(東京都)
2011/08/04 (木) ~ 2011/08/07 (日)公演終了
満足度★★★★
関西演劇界を垣間見る良い機会
30分一本勝負の一人舞台、演じる方も大変でしょうが、休憩入れつつも10本観る方もなかなかの体力勝負。とはいえ、ワンドリンク(ビールや缶チューハイもOKとは粋です!)付きで楽しい企画。芝居というよりコントか?と思うような作品も垣間見られる中で、非常に印象に残ったのは玉置玲央「いまさらキスシーン」、福山俊朗「頼むから静かに聴いて。」の2本が★5つ。中には★1つの作品もありましたが、イベント全体として楽しかったので少し繰り上げて★4つ。
絶頂マクベス
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了
満足度★★★★
本痴気と乱痴気で1セット
初日と乱痴気を観劇。柿は大好きで、前回の女体シェイクスピアも観ていましたが、初日はちょっと不完全燃焼。登場シーンも展開方法も前と同じ手法に感じ、さらに個々のキャラクターが表現しきれておらず、客演の初めて観る役者さんを中心に小粒感が否めなかった。
そして数日後の乱痴気・・・見事に別物! 個人的には乱痴気のキャスティングの方がしっくりくるし、かなり好きでした。個々の役者陣のはっちゃっけぷりも良かったからかな。小粒でキャラが見えなかった方々も、みなさん魅力的に演じていたように感じた。
本当はその上で再度本痴気を観たかったけど・・・さすがに時間がありませんでしたわ。初日★2つ+乱痴気★4つ半。
春の遭難者
B.LET’S
「劇」小劇場(東京都)
2010/04/01 (木) ~ 2010/04/04 (日)公演終了
満足度★★★★
過去は変えられる
性犯罪の被害者、という重い題材にしっかりと向き合って、真摯に取り組んだ意欲作。
演じる側の気持ちがしっかり入った演技に引き込まれ、ほぼ満席の客席も含め、凛と張りつめた空間でした。
期間の短い公演、しかもメッセージ性のある舞台ではありますが、見応え充分だと思います。
パラデソ
タカハ劇団
小劇場 楽園(東京都)
2010/05/02 (日) ~ 2010/05/11 (火)公演終了
満足度★★★★
リアル
よりちゃん役の内田亜希子さんがとっても良かった。これから観劇する方は、ぜひ開演時間には余裕を持って行くことをおすすめする。
あと、空腹な状態で行かないほうがいいですよ(笑)。
ひとりひとりの役者さんがすごいだけでなく、個々の存在意義がちゃんとあるって、普通なようで難しいと思うのだが、それがきちんとできている。
こだわったセットと、こだわった演出が細部にまで感じられ、どれもが私には心地よかった。良い気分です。
遭難、
おちないリンゴ
小劇場 楽園(東京都)
2010/03/25 (木) ~ 2010/03/28 (日)公演終了
満足度★★★★
小劇場の醍醐味
初見でしたが、くせのある本谷有希子の作品をリアルに人間臭く表現していて、ところどころクスリと笑わせながらも先の読めない展開にゾクゾクしました!
初日だし、セリフに勢いがあるので少々カンでしまったのはご愛嬌ですが、個々のキャラクターもしっかりとしていて、どこにでもいそうな、ともすると自分もこの中の誰かになってしまうのでは・・・なんてコワい想像までしてしまいました。
着る服(結構着替える!)はもちろん、足元や小道具にまでキャラクターが出ているのでさらにリアリティを感じたりして、細部の演出と細やかな表情の動きを楽しめるのは小劇場の醍醐味ですね。
やはり初日ということで関係者らしき人も多く、意外にも年齢層高めな客層でしたが、ほぼ満席。上演時間は2時間10分ほど。結構みなさん楽しんでいるご様子でした。
ネタバレじゃないけど、気になった点を以下にちろっと。
きゅうりの花
ハイリンド
小劇場B1(東京都)
2014/04/02 (水) ~ 2014/04/07 (月)公演終了
満足度★★★★
安定感抜群
初めてのハイリンドを初めての劇場で拝見。土田英生氏が書く社会風刺をチクリと感じる軽妙な会話劇が面白く、役者にもとても合っていて、劇団としての安定感を感じた。多根周作さんはここ最近で3本ほど拝見しましたが、外見を大きく変えることなくどんな役にもハマる素晴らしい俳優ですね。
【東京バンビ】ピクルス ご来場ありがとうございました☆
元東京バンビ
OFF OFFシアター(東京都)
2011/09/28 (水) ~ 2011/10/03 (月)公演終了
満足度★★★★
観れて良かった
初東京バンビ。フライヤーの雰囲気もキライじゃないし、客演の櫻井さんを楽しみに観劇。初日の客席は関係者も多そうではあったものの、補助席までいっぱいの満員御礼状態だし、お顔を拝見したことある俳優兼演出の方なんかもチラホラいて期待値高まる。
大筋としては流れが読めるオーソドックスなストーリーではあったが、個々のキャラクターが生き生きしていて、みなさん当たり役。個人的にはアダチヒロキさんと佐々木千恵さんが良かったなー。もちろん、櫻井さんは別格です!
熱意と創意工夫が垣間見られ、人間の滑稽さに笑い(苦笑含む)ながら観終わった後にほんのり残る余韻・・・良いと思います。
ザ・キャラクター
NODA・MAP
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2010/06/20 (日) ~ 2010/08/08 (日)公演終了
満足度★★★★
感慨深い
抵抗感のあった野田作品を初観劇。評判の高さを思い知る。セリフもセットも演出も、もちろん演技も素晴らしかった。古田さんはどんな舞台でも存在感すごい。宮沢りえさんは完全にノドやられててすこぶる残念。チョウソンハさんの躍動感ステキでした。
時を同じく観劇していたクロムモリブデンの「恋する剥製」を思い出す。似たような題材でも描き方でこんなに違うのだと、改めて演劇の奥深さにしびれました。
PARTYせよ
東京おいっす!
「劇」小劇場(東京都)
2010/05/25 (火) ~ 2010/06/01 (火)公演終了
満足度★★★★
困った人たちの面白さ
初日に観劇。2階席まで観客が入る。「劇」小劇場って2階にも観客入るなんて知らなかった。
ストーリーそのものは、男女のドタバタとややステレオタイプながら、間合いとか空気感、それから役者陣のハマり方が良かった。
コメディっぽいものは、役者の演じ方の好き嫌いで全然見え方が違うけど、そういう意味ではとても好きな感じでした。
考えさせられる・・・みたいなことは一切ありませんが、小気味よく笑えてスッキリしました。
ヒューマンエラー
643ノゲッツー
OFF OFFシアター(東京都)
2011/07/28 (木) ~ 2011/08/02 (火)公演終了
満足度★★★★
進化著しい
初めて観た数作前はただただうるさいタイプのドタバタコメディだったので、正直ここまで進化する劇団とは思ってなかった。作品の内容と展開が、ステージ構成や照明を使わない演出と巧く合っていてお見事でした。伊藤毅さんの演技が非常に良かった。
くちづけ
東京セレソンデラックス
シアターサンモール(東京都)
2010/07/07 (水) ~ 2010/08/01 (日)公演終了
満足度★★★★
判ってても・・・
泣ける、もしくは泣かすと評判の東京セレソンDX。題材を知って、こりゃー泣かされるぞ、でも泣くものかと、アマノジャクな気持ちで観劇しましたが・・・それでも泣かされました。泣きました。
単なる題材としてではなく、深い思いがあって、きちんと取材して、時間を掛けて作られたことがヒシヒシと感じられ、取り上げるテーマはしっかりめでも、メッセージが重すぎるわけでもなく、笑いどころもたくさんあり、見所満載でした。
「ユー・アー・マイン」
クロカミショウネン18 (2012年に解散致しました。応援して下さった方々、本当にありがとうございました。)
駅前劇場(東京都)
2010/05/12 (水) ~ 2010/05/16 (日)公演終了
満足度★★★★
緻密に計算されたコメディ
初クロカミショウネン18、評判が高いのがよくわかりました! 色んな点においてきめ細かさを実感。脚本や演出はもちろん、チラシやパンフ、舞台セットや展開の見せ方に至るまでこだわってます。
それが単なる枝葉末節には終わらず、話もよくできており、登場人物それぞれのキャラクターからご都合まで愉快に描かれ、めまぐるしく場面展開を繰り返していく手法もお見事でした。
そしてそれらを演じる役者陣もご立派。あの舞台を支えるであろう相当な練習量を想像して感嘆しきり!