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将棋図巧・煙詰~そして誰もいなくなった~

将棋図巧・煙詰~そして誰もいなくなった~

三栄町LIVE

三栄町LIVE STAGE(旧:フラワースタジオ) (東京都)

2021/03/11 (木) ~ 2021/03/23 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

Aチームを観劇。
ゴスロリ美少女による復讐劇。
登場人物は将棋の駒を擬人化しており、舞台上に設けられた将棋盤での詰将棋と脚本の展開が連動している。

ただ、個人的には合わなかった…。

ネタバレBOX

○良かった点
・キャスト陣が可愛らしい。
 ゴスロリのキャスト陣はたしかに可愛い。

☓悪かった点
・設定がステレオタイプすぎる
 「学生時代、いじめられていた少女による復讐劇」、「電話もつながらない孤島が舞台」、「悪役のいじめっ子はストレス解消のためにいじめをする典型的な悪役」、「他の登場人物はいじめを傍観する者やいじめそのものを止めようとしない学級委員長」とあまりにもベタすぎる舞台・人物設定。
 もちろん王道設定でも面白い芝居はあるだろうが、登場人物が将棋の駒の名前という以外ひねりも無く、主役の少女がいじめで不登校になっていた際、詰将棋にハマっていたという点もシナリオ上活かされていない。

・心理描写が乏しい
 登場人物の心理描写は主役のいじめられていた少女のほかは傍観者の一部にある程度で悪役側の心理描写は皆無。
 ステレオタイプないじめっ子・悪役としか言いようがなく、悪には悪の論理があるといった要素もないため、復讐の対象となって死んでも「悪い奴が因果応報で死んだ」という以上の感想が持てない。
 心理描写の少なさが人物像の深みの無さに繋がっているように感じる。

・謎解き要素が無い
 脚本演出の太田氏は前説で詰将棋作家伊藤看寿の「煙詰」とアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」のコラボレーションと述べていたが…。
 ミステリーというには観客が謎解きをするような要素が無い(主人公による計画された復讐劇なのだから、犯人はあらかじめ分かっている)し、殺害方法や展開に意外性もない。
 煙詰の結果として、「そして誰もいなくなった」状況を作りたかったのかもしれないが、そのことありきで脚本が面白くなければ、意味がないと思う。

 総じて言えば、ミステリーとしては話の展開が単純すぎるし、復讐劇としては心理描写が薄すぎる。

・演技力が不足気味
 若い役者ばかりであり、ベテランのような演技力は望むべくもないかもしれないが…。
 声を張って、喋るシーンが長く続くため、全体として、抑揚に乏しいと感じる。
 詰将棋の展開と脚本を連動させるためかもしれないが、登場人物の入れ替わり・場面転換がとても多く、その割に喋り方が変わらないので、メリハリが無い。

 コロナ対策で客席と舞台の間にフィルムを張っていることから、ある程度の声量は必要かもしれないが、三栄町LIVESTAGEは小劇場の中でもとくに狭い劇場であり、静かに話すシーンは尺を長めにゆっくり話すといったメリハリの付け方もできるのではないかと思う。
林檎の軌道

林檎の軌道

とくお組

駅前劇場(東京都)

2021/03/12 (金) ~ 2021/03/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

火星の基地を舞台にした謎解き的な要素もあるコメディ。
登場人物のキャラも立っているし、徐々に明らかとなっていく真相といい、とにかく目が離せず、面白い。

劇団としては6年ぶりの公演(私は初見)だそうだが、そんなブランクを感じさせない。
楽しい・面白い芝居を観たいという人なら、ぜひオススメ。

なお、上演時間は1時間40分(休憩なし)。

『missing』 〜強がり彼氏と食べちゃう彼女〜

『missing』 〜強がり彼氏と食べちゃう彼女〜

ENG

六行会ホール(東京都)

2021/03/10 (水) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

ENGの公演は4回目ですが、安心して、観ることができるエンタメ演劇と言えばよいでしょうか…。

今回も安定感ある面白さでしたが、込み入った設定でオリジナルの脚本なので序盤は分かりにくいというか説明的な面が些かあるかとは思います。

世界観を呑み込んだら、あとは役者陣の好演のほか、見応えのあるアクションや劇中歌を堪能できました。

いとしの儚

いとしの儚

劇団扉座

ザ・スズナリ(東京都)

2021/03/06 (土) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★

あらすじは公式サイトで説明されているとおり。
和風ファンタジーな世界観でストレートに愛を描いたお話。

完成度の高いお芝居で

・和風ファンタジーや伝奇物が好きな人
・恋愛ものが好きな人(かせめて抵抗感が無い人)

なら、安心して、観ることができるかと思います。

ネタバレBOX

ヒロインの儚が魅力的であってこその物語と思いますが、儚役の藤間爽子さん(とくに成長前の演技は可愛らしさ全開)だけでなく、役者陣は好演揃いだったと思います。

ただ、笑いを取るような一部のシーンは本作には不要な気がしますね。
更地SELECT〜SAKURAⅤ

更地SELECT〜SAKURAⅤ

大森カンパニー

小劇場B1(東京都)

2021/02/26 (金) ~ 2021/03/07 (日)公演終了

満足度★★★★

13篇の短編喜劇からなる舞台。
素直に笑わせてもらいました。

『灰色のカケラたち』

『灰色のカケラたち』

演劇集団SINK

シアターシャイン(東京都)

2021/03/04 (木) ~ 2021/03/07 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

Aチームを観劇。
初見の劇団ですが、良い芝居だなぁと素直に思いました。

役者さんは熱の入った好演でテーマも1本筋が通った印象。

ネタバレBOX

前歴者等が入る更生施設を舞台としたストイックなお話。
決して綺麗とは言えないバックグラウンドを持った人物たち…灰色のカケラたちが色々頑張ったり、世間の風当たりに苦しんだりしているところを描写(その裏ではとある思惑を抱いた人物が…)。
ジレンマジレンマ

ジレンマジレンマ

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2021/03/04 (木) ~ 2021/03/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

白チーム初日を観劇。
3組の事情聴取状況を巧みに組み合わせた独特の緊迫感が漂う会話劇。

再演とは知らずに観に行きましたが、これはたくさんの人に見てもらいたい芝居だと思いました。

ネタバレBOX

東日本大震災のことが全体の話のベースにあるのですが、あくまでも登場人物一人一人の心象に焦点を当てた話だと理解しました。

個人的には政治的、社会的メッセージ性を強調した作品にはあまり惹かれないのですが、本作は純粋な会話劇としても良質です。

あと、ストップモーションみたいなオープニングも面白い。

暗君

暗君

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

シアターKASSAI(東京都)

2021/02/26 (金) ~ 2021/03/07 (日)公演終了

満足度★★★

上下を観劇。
少子高齢化を解決するために行われた非人道的改革後の日本を描いたブラックなお話。

倒錯した世界観といい、振り切った一部登場人物といい、観客を選びそうな芝居です。

ネタバレBOX

個人的には上下だけでお腹いっぱいといった感じですが…。

コメディ性とか政治的メッセージ性の強い作品という印象ではなく、あくまで不条理かつブラックな世界観に浸りたい人向けかと。
『布団漂流記』

『布団漂流記』

尾米タケル之一座

Geki地下Liberty(東京都)

2021/02/24 (水) ~ 2021/02/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

千秋楽を観てきました。
笑いあり、涙ありの素晴らしい舞台。

2時間20分という長尺ですが、テンポも良くて、長く感じさせない。
基本的に舞台は生で観たいタイプなので、滅多に映像化した作品は買わないのですが、ついDVD予約してしまった。

激熱

激熱

ユーキース・エンタテインメント

STUDIOユーキース(東京都)

2021/02/08 (月) ~ 2021/02/21 (日)公演終了

満足度★★★

Bチームを観劇。
劇団晴天の大石晟雄さんが書いた脚本で何度も再演されている作品のようです。
剥き出しの感情がぶつかり合う激熱なお話。

ネタバレBOX

あらすじは過去の観てきた!に書かれた感想にあるとおりで、平行世界にいる同じ組み合わせでのガールズバンド2組(売れること優先のエアバンドと音楽性にこだわるバンド)を対比させて、彼女たちの葛藤を描いたもの。

狭い劇場なので、口論するシーンなどではうるさく感じるぐらいですが、そこは文字通り熱を感じ取るべきなのでしょう。
カミキレ

カミキレ

藤原たまえプロデュース

小劇場B1(東京都)

2021/02/14 (日) ~ 2021/02/21 (日)公演終了

満足度★★★★

藤原たまえプロデュースは初見なのですが、感じたのはむしろ安定感ある面白さといった印象。
役所の窓口という同じ舞台での3本の短編からなるお話ですが、笑いどころあり、泣きどころもあり。

ネタバレBOX

チンピラカップルの将来が気になりますね。
the Circulation

the Circulation

三栄町LIVE

三栄町LIVE STAGE(旧:フラワースタジオ) (東京都)

2021/02/09 (火) ~ 2021/02/23 (火)公演終了

満足度★★★★

Aチームを観劇(前作は未見)。
ミステリーチックな話で徐々に伏線や人間関係が繋がっていく過程がいい。

ネタバレBOX

どことなく同じ脚本家さんが書かれたthe Selected Worldの公演を思い出しました(記憶が戻ってくる過程や一種の密室劇である点など)。
人の死に関わる話なのだけれど、暗い結末に感じない点は好きです。

あと、主演の役者さんは初見でしたが、とあるシーンで怒りを露わにするところなど印象に残る演技をされていると感じました。
サンサーラ式葬送入門-普賢篇-

サンサーラ式葬送入門-普賢篇-

feather stage

シアターKASSAI(東京都)

2021/02/04 (木) ~ 2021/02/14 (日)公演終了

千秋楽Aチームを劇場で観劇。

役者さんの演技力は良いと思いましたし、脚本も個々の場面に吸引力があるというか目が離せない印象ではありました。

ネタバレBOX

ただ、ラストシーンは自分の中ではちょっと消化不良感が…。
オカルトミステリー的な世界から刑事ドラマの世界に変わるような印象。

初演を見ていないので、元々の狙いがそうなのかもしれませんし、何度か観れば腹落ちするのかもしれませんが。
ワンマン・ショー

ワンマン・ショー

八角家

シアターKASSAI(東京都)

2021/01/28 (木) ~ 2021/01/31 (日)公演終了

満足度★★★

劇場で観劇しました。
重層的な筋立てで難解な芝居。
役者さんの演技はよいと思います。

ただ、どっちかと言えば映像であっちこっち見返しながら、見たいかも。

Shazai !

Shazai !

A.R.P

小劇場B1(東京都)

2021/01/19 (火) ~ 2021/01/24 (日)公演終了

満足度★★★

5本の短編からなるオムニバスコメディ。
じわじわ面白くなるタイプ…かと。

ネタバレBOX

誰かに謝罪する・させるための施設を舞台とした物語。
相互に登場人物が関係する形で5本目が施設の成り立ちを明かすシリアス目のお話。
MONO-LIVE

MONO-LIVE

モノラボ

劇場MOMO(東京都)

2021/01/14 (木) ~ 2021/01/17 (日)公演終了

満足度★★★★

5篇の短編からなるオムニバス。
なかなか楽しめましたが、2時間弱の尺だけにちょっとせわしないかも。

ネタバレBOX

1本目 PLAY
コスプレ趣味の集いに無理解な父親がやってくるお話。
私は正直父親の方に共感する側なので、いまいちピンと来ず。

2本目 春の詩
売れない詩人のサイン会でのお話。
短編コメディとして、楽しむことができました。

3本目 王子様を待ちながら
合コンの話ですが、終盤ちょっとクドイ感が…。

4本目 星の光
佳作、女子高生の文化祭前夜におけるガールズトーク。

5本目 シロー
キャバクラのスタッフを辞めて、田舎に帰る男を巡るお話。
ホロリ感ある秀作、5本目にして、ベスト。
虚言癖倶楽部

虚言癖倶楽部

ピウス

シアターKASSAI(東京都)

2021/01/06 (水) ~ 2021/01/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

Bチームを観劇。
ネタバレなしに感想は語り難い会話劇。
ただ、初演も含め、4度も公演されているだけあると思いました。

笑いどころもあり、ウルっとくるところもあり。

アイネ・クライネ・ノスタルジック

アイネ・クライネ・ノスタルジック

こちらスーパーうさぎ帝国

駅前劇場(東京都)

2021/01/06 (水) ~ 2021/01/10 (日)公演終了

満足度★★★★

観劇初めに観てきました。
謳い文句は「ポップでロックなノスタルジック爆笑劇」とのことですが、前半は合ってるとして、爆笑劇というほど笑い所が多い芝居でもないような(もちろん所々でそういう場面や台詞はありますが)。

ただ、芝居そのもの出来はとてもよいと思います。
どっちかというと大笑いしたいという向きよりも人の絆とか暖かみといったものを感じたいという向きにあった芝居かな…と。

余白の色彩

余白の色彩

こわっぱちゃん家

シアター711(東京都)

2020/12/24 (木) ~ 2020/12/29 (火)公演終了

満足度★★★★

本年の観劇納めに。
内容はどストレートな恋愛群像劇。
他の方も触れられてますが、一つ一つの恋愛模様を丁寧に描いていて、良い舞台でした。

絶対、押すなよ!

絶対、押すなよ!

東京AZARASHI団

サンモールスタジオ(東京都)

2020/12/22 (火) ~ 2020/12/27 (日)公演終了

満足度★★★★

ここでの評価が高かったので、急遽チケ取って、観てきました。

評判に違わぬ面白く、かつ、泣ける要素もありの良い舞台。



ネタバレBOX

出だし時点では紅一点の美女を除くとくたびれ気味のおっさん4人が椅子に座ってるだけで舞台美術と言えるほどのものも無く、華の無い座組だな…とか失礼な感想を抱いてしまいましたが…。

そういった要素が無くても良い芝居は作れるのですね。

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