FIGの観てきた!クチコミ一覧

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博士の愛した数式

博士の愛した数式

まつもと市民芸術館

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2023/02/19 (日) ~ 2023/02/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

原作を読んでいないが、原作の魅力があまり伝わってこなかったのではないかと感じる。80分に収めるためだったのか、筋を追うだけで終わってしまったような印象。おそらく原作では、数学の深遠な無限の世界から語りかけてくるような魅力があるのだろう。

Bug

Bug

serial number(風琴工房改め)

サンモールスタジオ(東京都)

2023/02/15 (水) ~ 2023/02/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ワクチンのことで同じような陰謀論を唱える人々がいたのを思い出した。キーワードは同じだ。あくまでフィクションのこの舞台では、観る者を陰謀論の妄想に引きずり込んでいくような、陰謀論の目線で世界を見させるような演出がなされていると感じられる。まるで、人は誰でも陰謀論に陥り得る、そして陥ったらもう簡単にはそこから抜け出せない、というように。ゾッとさせられる不気味さがある。

占領の囚人たち

占領の囚人たち

名取事務所

「劇」小劇場(東京都)

2023/02/17 (金) ~ 2023/02/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

東京版と付されているように、今回の東京での上演のためにアレンジされたようで、この作品を上演しなければという演劇人の強い思いを感じる。
演劇とドキュメンタリーの境目がない、というか感じさせない創りになっている。

磁界

磁界

オフィスコットーネ

小劇場B1(東京都)

2023/02/09 (木) ~ 2023/02/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

荒んだ廃屋の内部のような舞台セットが印象的。非常に難しい重いテーマを扱っていると思う。正義は、少なくとも正しいと信じる事はそれぞれの立場で異なるものであるし、人は否応なくいずれかの立場に染まっていくしかない。それがタイトルの意味なのか?

対話

対話

劇団俳優座

俳優座スタジオ(東京都)

2023/02/10 (金) ~ 2023/02/24 (金)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観客と非常に近接した演技空間で、あれほど緊迫したドラマを演技できる俳優たちの力量に舌を巻いた。
サイコパス的な性犯罪者をめぐる加害者側家族と被害者側家族の対話で、最後はやや都合よく物語がまとめられてしまうきらいがあるが、登場人物たちが対話の果てに事実と自分の後悔や責任に向き合っていく模様が描かれる。第1弾のときほどマニングは誘導的でない。

ウブスナvol.1

ウブスナvol.1

アメツチ

シアターKASSAI(東京都)

2023/02/01 (水) ~ 2023/02/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

ナラティブ・アプローチを観劇。ストーリーが今ひとつの感。少々ウザくイライラさせられる場面もある。パブリックスクールのナイーブな生徒のような少年時代のアレンや、現在のアレンのクラッシュジーンズ姿に違和感。

いごっそうと夜のオシノビ

いごっそうと夜のオシノビ

Nana Produce

サンモールスタジオ(東京都)

2023/01/25 (水) ~ 2023/01/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

演劇というより作り込まれたコントという感じ。ときどき台詞にわざとらしさを感じるが、役者の巧みさのおかげで笑わされる。突っ込みがいちいちツボにはまる。

黒い湖のほとりで

黒い湖のほとりで

文化庁・日本劇団協議会

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2023/01/27 (金) ~ 2023/01/31 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

デーア・ローアーという作家は初めて。ちょっと不条理劇のような、少々難解だがなぜかそそられるミステリアスな会話劇の作風。登場人物たちはいろんな疑問を発するが、曖昧なまま解答は与えられず突然断ち切られて別の会話になる。4人が一緒に会話していながら時に個別に独白しているようでもあり、まとまりかけてはバラけていく会話の迷宮の中をぐるぐる彷徨っているようだ。

日本文学盛衰史

日本文学盛衰史

青年団

吉祥寺シアター(東京都)

2023/01/13 (金) ~ 2023/01/30 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

本当に良くできた台本で圧巻。どうやってこんな物語を考え出すのだろう。寒いなか観に行く価値のある芝居。

宝飾時計

宝飾時計

ホリプロ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2023/01/09 (月) ~ 2023/01/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

こういうタイプのプロダクションはあまり好みでないのだが、頼まれて家族と一緒に観劇。テレビで活躍中の名の知れた女優を観るための芝居で、その魅力を引き出しそつなくうまく作られているが、大きな劇場での上演のためか、やや大味な印象。

おやすみ、お母さん

おやすみ、お母さん

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2023/01/18 (水) ~ 2023/02/06 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

二人の女優については最高である。演出、舞台美術も文句はない。しかし、本がどうにも納得できない。いろいろつじつまが合わず、リアリティに欠け、そんなことばかり気になってしまう。これが本当にピューリッツァー賞?二人の女優の演技だけが見物。

ネタバレBOX

自死に際して、さほど愛しているわけでもない母親の今後しばらくの生活の便宜を含め、凄まじいと言っていいほどあれこれと計画的に準備しているのに、肝心のピストルを死の当日まで見つけてすらいない、というのはどういうわけか。まずそこから準備するはずだろう。もし壊れていたり弾丸と合わなかったりで使えなかったらすべておじゃんになってしまう。それに、母親が今後もその家で生活していけるように食物などあれほど周到に用意してあげながら、よりによってその家で拳銃自殺などして血や脳味噌を飛び散らかせたりしたら、もう住むなんて無理だろう。やるなら森の中とかどこか他の場所でやれよと突っ込みたくなる。
ほおずきの家

ほおずきの家

HOTSKY

座・高円寺1(東京都)

2023/01/11 (水) ~ 2023/01/15 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

現在と過去や死者の時間と生者の時間を舞台の位置関係や照明などで象徴的に示す演出はときどき見かけるが、ここでは非常に印象深いやり方をしている。母親役が好演。

マタイ受難曲2023-神と嘘-

マタイ受難曲2023-神と嘘-

マタイ受難曲2023実行委員会

Hakuju Hall(東京都)

2023/01/07 (土) ~ 2023/01/07 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

イマイチかなあ。もっと変わったことをやってくれるのか、と思っていたが・・・。
レチタティーヴォは別の物語に置き換えられてその部分はなかなか面白かったが、器楽のアンサンブルは普通のアレンジの範囲内か。ごくたまにジャズ風のパッセージが挿入されたが、どうせなら全編ジャズでやっても良かったのではないか。非クラシック系という歌手の起用も、どこか中途半端。歌い方がもっと非クラシックに寄っても良かったのでは。
バッハという神の前では、しょせん現代の人間はちっぽけな存在なのか。

The Birthday Party

The Birthday Party

CEDAR

新宿シアターモリエール(東京都)

2022/12/17 (土) ~ 2022/12/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

スタンリー役の男優さんは、こういう神経質で病的な役をやると秀逸。他の俳優たちももちろんうまい。

老いた蛙は海を目指す

老いた蛙は海を目指す

劇団桟敷童子

すみだパークシアター倉(東京都)

2022/12/15 (木) ~ 2022/12/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

毎回舞台セットには驚かされるが、今回も思わず目を見張った。劇場の近くの川から水を引いているのか?劇団員の演技は高水準で、客演の俳優もそれぞれ個性的な味のある演技で魅了される。

アイルランド発- 対立と融和をめぐるモノガタリ ~現代新進作家とアイルランド

アイルランド発- 対立と融和をめぐるモノガタリ ~現代新進作家とアイルランド

公益社団法人 国際演劇協会 日本センター

オメガ東京(東京都)

2022/12/21 (水) ~ 2022/12/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

アイルランドの演劇ということで珍しく思って観に行った。アイルランドの歴史や置かれてきた状況が反映されている。

殺意

殺意

秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場

青年劇場スタジオ結(YUI) (東京都)

2022/12/06 (火) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

弁護士役が独特の味を出している。

栞

TinT!

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2022/12/14 (水) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

毎年この時期にだけ公演をやるようだが、ここ数回は現代史のちょっとマニアックで面白い所を突いてくる。今回はルイセンコ。同じようなことは現在も私たちの周囲で、会社で、しばしば起こっている。ルイセンコの元部下を語り手にすることで、観る者に問いかけ、物語にわかりやすさと同時に深みを与えている。タイトルの付け方もセンスがあって印象深い。権力者の後ろ盾を笠に着る傲慢な生物学者を天真爛漫なお嬢さまが簡単にやり込める場面は痛快。終盤の「二人は気が合いそうなのに・・・」も皮肉が効いている。

三人姉妹

三人姉妹

アトリエ・センターフォワード

シアターX(東京都)

2022/12/07 (水) ~ 2022/12/11 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

古典的な名作で俳優陣の演技も高水準だが、宣伝していないのか劇場のロケーションが悪いのか、客の入りがあまり良くなかったのは残念。そのおかげで悠々と観ることができたのだが。演出よりも演技で見せる。

夜明けの寄り鯨

夜明けの寄り鯨

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/12/01 (木) ~ 2022/12/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

天井の鏡はこの演出のためだったのか、と。
この作品では、あえて何かを裁いたり、あるべき理想を示したり、白黒つけたりはしない。そこが気になるという人もいるだろうが、そういう決着のない曖昧さを受け入れられればまあまあ味わいのある芝居だと思う。役者たちは、主役をはじめみんな好演で、観るに値する。

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