アイーオウ!吉川の観てきた!クチコミ一覧

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一月三日、木村家の人々

一月三日、木村家の人々

青年団リンク 二騎の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/05/23 (土) ~ 2009/06/02 (火)公演終了

満足度★★★★★

デスロック的でないが、デスロック的でもある。
ま、二騎の会ですから、違っていて当然なのですが、脚本、演出、俳優とどれもが相当にハイレベルな会話劇。
当然もう1回観に行きます!

ネタバレBOX

俳優にとてつもない負荷をかけない演出は、最近のデスロック的ではないけれど、目の前俳優がいて演技をするコトの面白さを、観客席の作り方から、俳優同士の目線のやり取りや距離感まで、物凄く細かく計算されているのは、とてもデスロック的でシビレます。
犯さん哉

犯さん哉

キューブ

PARCO劇場(東京都)

2007/10/06 (土) ~ 2007/10/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

間違いなくNo.1のデタラメな傑作。
先日の「ろりえ」と昨日の「犯さん哉」を通して
強く感じたこと。それは、
「既成概念に囚われず、恐れるものが無く、
確固たる自信を持って作られた演劇は、
鳥肌が立つくらい素晴らしく&最高に面白い!」
ということ。

演劇とはテーマやストーリーが無ければいけない。
この劇場ではこういう内容もので無ければいけない。
この入場料に見合う内容のもので無ければいけない。
演劇好きな人にも演劇を初めて観る人にも
楽しめるもので無ければいけない。
演劇とは観客を感動させるもので無ければいけない。
などなど。
そんな決まりは、どこにも無い。

作り手の、
「こんな場所で、こんなことが実現できたら
面白いだろうなぁ!考えただけでワクワクするなぁ。」
という強い欲求と、
それを実現させるために、既知のものから未知のものまで
自力やら他力やら地球上に存在するモノや情報を総動員して
纏め上げる行動によって、
どこにも存在しなかった世界を創造することで、
出来上がった演劇。
「誰に何を言われようが、これ以上のモノは無い!」
と断言できる演劇ならば、
受け手の好き嫌いはあれど、それは間違いなく傑作であろうと。

緻密に計算された無駄の積み重ねと
役者に圧し掛かる罰ゲームのような負荷
「犯さん哉」700本近く観た演劇の中で
間違いなくNo.1のデタラメな傑作である。

mrs,mr.japanease

mrs,mr.japanease

快快

王子小劇場(東京都)

2007/07/25 (水) ~ 2007/07/30 (月)公演終了

満足度★★★★★

最新型の口語劇!
(投票用の追加レビューです。)
性的とか暴力的とかな表現を一切使わずとも、
リアルさが突き刺さってくる演出に度肝を抜かれる。

今後はどんな一瞬も観逃せない劇団です!

スチュワーデスデス

スチュワーデスデス

クロムモリブデン

駅前劇場(東京都)

2007/12/28 (金) ~ 2008/01/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

お~!スゲー楽しいー!
全体的な完成度は、
前作の「マトリョーシカ地獄」以上かも。
1/8までやっているので、
コレは観ておいたほうが良いです。
好き嫌いは分かれるでしょうが、
こんなバカ演劇は滅多に観れないですから。

ネタバレBOX

クエンのレビューの評価が辛くなるアニメネタ満載ながら、
いやいや、コレだけやってくれれば大絶賛ですよ。
完成度も高く、しかも破壊的な爆発力に満足!

クロムメンバーそれぞれに、
精神的だったり肉体的だったりと、
重責をこなしていて素晴らしい!
客演の葛木英(メタリック農家) も、
今までに観た事のない位の存在感に大いに笑う!

エンターテイメントとして成立させるのに、
ココ以上に作りこめる劇団は今のところ未見です。

中盤のダークなシーンがもっとスピーディーで、
ラストの音量がもっと爆音だったら大満足だったのになと。

もちろん最低もう一回は、
観に行きます!
演劇LOVE2008 ~愛の行方3本立て~ 

演劇LOVE2008 ~愛の行方3本立て~ 

東京デスロック

リトルモア地下(東京都)

2008/09/12 (金) ~ 2008/09/23 (火)公演終了

満足度★★★★★

倦怠期「CASTAYA」初日観劇!
あ~、も~、なんだコレ!(愛)
としか、書けない。

ネタバレBOX

この作品は、まず今年一番の賛否両論作になると思います。

今年どころか、ここ数年でトップクラスの問題作といっても良いかもと。

こういうコトをやってしまう東京デスロックが大好きで仕方ない!!
劇団銀石 企画ユニット レオゴンズ 「The Reogons Show 2 〜Minor Game〜」

劇団銀石 企画ユニット レオゴンズ 「The Reogons Show 2 〜Minor Game〜」

劇団銀石

桜美林大学・町田キャンパス 徳望館小劇場(東京都)

2008/10/13 (月) ~ 2008/10/16 (木)公演終了

満足度★★★★★

知性とバカの凄技マッシュアップ!
チラシに書かれた
「どうやらコントって言葉の原義には「短編の芝居」って意味があるそうで、
別に笑いとかそうゆう要素はないらしいんです。 そのことを知ったとき、
とても現代人の性質に合っているような気がしました。

The Reogons Showは、
そんなコントを集めてひとつのShowにしたものです。
いまの時代なら、こんな“演劇”があってもいいんじゃないかな、と。」
てのに物凄く引力を感じて桜美林大学へ!

18のショートピースを1時間40分で上演。
勿論ハズレな感じのモノもあるのだけど、
いやいや彼らは相当に凄いかも。

ネタバレBOX

海外ドラマの吹き替え風の作品では、
俳優のバタ臭い台詞の再現だけでなく、
効果として挿入される笑い声やブーイングや溜息などを
舞台脇でオフになっている役者で再現するというセンスが大好き!

タイタニックやプレデター等の映画を
チープな小道具と俳優の身体だけで
30秒で完結させる構成力も凄い。

来年の1月末には
本公演があるようで
1本モノで何処まで出来るのかが
楽しみで仕方ない!
2001年-2010年宇宙の旅

2001年-2010年宇宙の旅

東京デスロック

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ 水の広場特設野外ステージ(埼玉県)

2010/08/04 (水) ~ 2010/08/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

東京デスロッククロニクル
キラリふじみの建物&敷地の特性を使い切った壮大なスケールの作品。
照明と音響も素晴らしく。抜群に心地良い演劇体験。子供の頃に夏休みに観た野外映画上映会を思い出す。

ネタバレBOX

2001~2010年までの時代の流れを、夏目慎也の語る彼の俳優人生と、他の劇団員が語る世界の著名人のメッセージを聞いていくうちに、自分自身の過去10年間がフラッシュバックする感覚がメチャメチャ楽しい。
ラストに劇団員が語る自分の数年~数十年後の姿も興味深い。
極めて美しいお世辞

極めて美しいお世辞

箱庭円舞曲

OFF OFFシアター(東京都)

2009/09/11 (金) ~ 2009/09/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

絶品の会話にシビレル!!
「大人なのにバカ」以来観続けていますが、

ネタバレBOX

今までとは、桁違いの会話の面白さに大満足!!
そんな会話から紡ぎ出されるトンでもない結末にメチャメチャ期待していたのですが、オーソドックスで良く出来た結末には、物足りなさが。
とは言え、ココ迄面白い作品には、なかなか出逢え無いので、他の作品を観に行く予定を変更して楽日にもう一度観に行きます!!
hg

hg

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2008/05/09 (金) ~ 2008/05/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

演劇としてのリアルを
存分に堪能できる力作でした。

ネタバレBOX

1幕の必要以上に悪ぶる人物がいないのが凄く良い。

そして2幕が始まって、
俳優陣の声の大きさに、
んっ?と思うも、すぐにその声の大きさこそが、
リアルな施設の様子の再現だと気づく。

宮嶋美子(=詩森ろば)が明るく振舞うも、
施設の人々との距離感が計れず、
無力感と打ちひしがれている感が漂い、
居場所を見つけられなく居心地悪そうなのも
とてもリアルを感じる。

俳優陣にとっては、
決して楽ではない作品であること、
しかし、それに最大限に挑んでいる
みなさんの姿に感動。
紅の舞う丘

紅の舞う丘

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2007/04/04 (水) ~ 2007/04/11 (水)公演終了

満足度★★★★★

風琴工房初観劇
(投票用の追加レビューです。)
役者が派手でなく、舞台美術も派手でなく、演出も派手でなく、
多分舞台よりは映像向きな気がするし、
ストーリーは分かりやすく、そして都合よく展開していくけれど、
それでも面白いものは面白い。
しっとりとしたお芝居です。

偉大なる生活の冒険

偉大なる生活の冒険

五反田団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2008/03/06 (木) ~ 2008/03/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

面接を受けに来たら一目見ただけで不採用にしたくなる、
そんな前田司郎のダメさ加減が絶品!

そんな男を引いてしまった
内田慈の運の無い女の感じもこれまた絶品!

中川幸子も相変わらずな暴走キャラで楽しい。

安倍健太郎(青年団)が、
手堅い演技で軸を固めて、
その周りを前田、内田、中川が
自由奔放に飛び跳ねている感じが良いなぁと。

いつかギトギトする日

いつかギトギトする日

ゴキブリコンビナート

新小岩ZAZA(旧 新小岩劇場)(東京都)

2008/05/30 (金) ~ 2008/06/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

まさに密室の大スペクタクル!
客席ではないステージの一部に座ってしまったが為に、

ネタバレBOX

俳優達が頭上や真横を行き来するわ、
頭の上から水が落ちてくるわ、
足を滑らせたに本間幸子と病気マンに
頭をハタかれるわという、
オイシ過ぎる恐怖のゴキコン体験を満喫。

誰かを探しているシーンで、
電気のブレーカが落ちるタイミングが面白過ぎ!

#2 「無情」

#2 「無情」

MCR

駅前劇場(東京都)

2007/03/19 (月) ~ 2007/03/21 (水)公演終了

満足度★★★★★

MCR渾身の一撃!
(投票用の追加レビューです。)
観客を沸かせるのも、静まらせるのも
思うがままにコントロールする様に書かれた脚本が素晴らしい!

『ROMEO & JULIET』

『ROMEO & JULIET』

東京デスロック

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2009/10/24 (土) ~ 2009/10/28 (水)公演終了

満足度★★★★★

到達点と出発点
ここ2,3年の多田演出の到達点的な韓国ver.と、
その場所に安穏と留まることなく、
そこを出発点として全力で駆け下りる日本ver.。
劇団員も増え、今後も一瞬たりとも観逃せない劇団です!

中村真生、車破損チャリティー上映会

中村真生、車破損チャリティー上映会

青年団若手自主企画vol.48 深田・中村企画

アトリエヘリコプター(東京都)

2010/10/02 (土) ~ 2010/10/05 (火)公演終了

満足度★★★★★

観逃さないほうが良いと思われ。
各作品とも、とても4日間でシナリオから作り上げたと思えない位の濃密な仕上がり。

ネタバレBOX

演劇の映像化でなく、演劇化させた映像でもないのが潔い!
"Are You Experienced?"

"Are You Experienced?"

CASTAYA PROJECT

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/08/10 (月) ~ 2009/08/25 (火)公演終了

満足度★★★★★

演劇好きな大人の秘め事
全公演見ましたが、何ともニヤニヤ笑いに似合う、
確信犯的な作品でした。

東京裁判

東京裁判

パラドックス定数

pit北/区域(東京都)

2007/11/29 (木) ~ 2007/12/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

脳みそが沸騰しそうな濃密な会話劇を今回も堪能。
劇団化して初作品ということで、
各役者のキャラクターが戯曲に上手く生かされていて、
とても観やすい作品に仕上がってはいるが、

ネタバレBOX

観客からは見えない敵に向かって、
協力し合って論戦を仕掛けるという筋書きは、
登場人物同士を対立させて、
その葛藤や衝突を描いてきた過去の作品に比べて、
強力な緊張感は生み出せなかったのが残念かなと。

しかも史実に忠実になった分、
逆転満塁ホームラン的な展開にも出来ず、
絶望的な希望に向かって、
次の戦いの準備に挑む男たちの姿が、
悲しくも美しいラストシーンは、良く出来てはいるが、
パワーダウンして終わった印象に。

まだまだこの位で小さく纏まる
劇団ではないと思うので、
ますます作・演出、役者陣共々
極太の骨太さを目指していって貰いたいなと。
「卒塔婆小町」「葵上」

「卒塔婆小町」「葵上」

三条会

三条会アトリエ(千葉県)

2008/05/24 (土) ~ 2008/05/30 (金)公演終了

満足度★★★★★

「卒塔婆小町」Aプロ「葵上」Bプロ
腰が砕けるほど笑える絶品&異形な三島由紀夫作品!

既存の戯曲を取り上げるなら、
コレぐらいの覚悟で戯曲に挑んで演出すべきだと、
ホント思う。

コピーはコピーでしかないのだから。

ネタバレBOX

「卒塔婆小町」Aプロのビデオを使った演出が凄すぎる。
前半は全く意味不明な行為なのに、
後半であんなことになって強烈に脳裏に焼きつくシーンになるとは...。
人間の想像の範疇をかる~く超えた演出に大爆笑!
あんなの観たことないです。
恋する剥製

恋する剥製

クロムモリブデン

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/06/22 (火) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

ここ数作の中でNo.1の仕上がり!
センス抜群!クロム的会話劇の完成型。劇団としてのグレードが大きくアップした感じ。

キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』

キラリ☆ふじみで創る芝居『大恋愛』

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2008/02/07 (木) ~ 2008/02/11 (月)公演終了

満足度★★★★★

現代演劇が大きく進化しようとしている!
この瞬間をお観逃し無く!

古典戯曲を現代の日本人が演じる時に感じる、
嘘臭さやどうにも居心地の悪い違和感を、
ペロンッとキレ~イに引っぺがす演出方法とは何か?
を段階的に観せてもらった感じ!

それはまさに、
台詞の持つパワーと役者の感情表現のパワーと
どんな風に演出家がコントロールし、
完全なる大嘘の世界を仕立てあげるのかに
掛かっているのかなと。

ま、いかにもなのがお好きな方は、
世界の蜷川の舞台をどうぞ、どうぞ。

ネタバレBOX

【第1幕】菅尾友バージョン
現代的な衣装やしゃべり方を使って観せるという、
比較的良く観る手法で、
まぁ、導入部としては無難にコレ位が良いのかなと。

しかしながら、
主人公であるロミオとジュリエットを不在にし、
プロンプターがその役を担わされるというアイデアは、
“演劇っていうのはね”的なスノッブな匂いがして
いかがなものかと。

観客が一番観たい!と思う人物を、
登場させるさせないに関わらず、
最大限に魅力的に描き出すべきだと思うのだけれど、
それを敢えて目立ちにくく、興味を持ち辛い
地味でマイナスな方向に表現するのは、
得策ではないでしょ?と。

やはりココは正々堂々と
ロミオとジュリエットの存在を
新しい魅せ方で提示して頂きたかったなと。


【第2幕】富永まいバージョン
ロミオとジュリエットの2人を、
複数組増殖させ、同時多発的に観せるのが面白い!
ただ残念だったのは、
それぞれが最後までバラバラに描かれてしまって、
より大きく強力な印象をロミオとジュリエットに
持てなかったのが勿体無かったなと。
※この日の昼間に“小指値”を観てしまったもので、
そこで、1人の女の子を5人で演じる手法が、
あまりにブッ飛んでいて凄すぎたので、
どうしても比較してしまうのですよ。

【第3~5幕】多田淳之介バージョン
客席に向かって朗々と台詞を語るという、
演劇の最も恥ずかしい手法を
そのパワーをぶつける方向を舞台端に変え、
さらに台詞を語る動作を感情表現から切り離して、
“だるまさんが転んだ”の動きに移植するという、
誰もが想像しなかったような演出!

尾崎豊の行き急ぐ様に疾走感溢れるライブ音源に合わせて、
はなむけの白い花を持った喪服姿の登場人物達が、
次々と力の限り台詞と感情を舞台上の一方向にぶつけ、
死に絶えていく姿に目が離せなくなり、
台詞も一言も聞き漏らすまい!とかぶりつき状態に!

滑稽ですらあるけれど、彼らの姿がとても美しく、
逆にこの物語の悲劇性がクローズアップされて凄いなと!

そして、若さが爆発してるSPEEDのライブ音源に曲が変わり、
台詞に感情を乗せず、遥か彼方へ向け、
ただパワーを爆発させるだけの女優陣の台詞回しとダンスが、
悲しみを通り越した時の人間の極限の姿の様!

ラストの舞台上でフリーズする人々の姿が、
2人の比翼塚の様で美しくも悲しいなぁと。

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