ヴィどっぐの観てきた!クチコミ一覧

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ライムライトを浴びて

ライムライトを浴びて

ピロシキマン

ぽんプラザホール(福岡県)

2018/04/27 (金) ~ 2018/04/30 (月)公演終了

満足度

芝居としては星2つ。公演としては星1つもつけられない。

最近人気があると聞いて見に行ったのだけど。まだそんなに経っていないはずなのに話の筋が思い出せない。
スタートから客席がぼんぼん笑っていて、少し孤独感があったのは覚えている。
ローラースケートを履いて舞台上を走り回っていた役者がいたこと、なんのためにいたかわからないストリッパー達、それなりに笑えるネタが少し、男達がおしめをして出てくるラストなど身内受けとしか思えない予定調和が沢山。感動シーンは脚本の質が素人レベルで子供騙しにもなっていない。
他の方の感想通り身内受け感がすごくて、観終わった時に少し不愉快ではあったけど、こういう芝居に当たることもあるか。
これで終わりならここには書いてない。
本当は「仕立て屋のサーカス」のポジティブな感想を書きに来たぐらいだし。でもページがなかったのを知って、ちまちまこれを書き溜めたんだけど。

公演後しばらくして、他劇団の演出家から、かなり批判的な感想が投下された、と話題になった。
読めばかなり怒っている。あれほど悪し様に言うのは珍しいけど、芝居やってればないことでもない。自分のいた所だと土地柄かたまにあったな。
この演出家の芝居は2本見ていた。1本目はまあまあだったが長過ぎた。2本目は今でも覚えているほど鮮烈な感動があった。
しばらく予定が合わなくて見ていないが、次が気になる劇団の一つだ。
その演出家が、力の入った感想を書いた。自分が福岡で芝居を見始めて、ここまで細かく書かれたものは見たことがない。
シーンの一つ一つに具体的な批判を入れ、時には驚くような視点で賞賛とその理由を書いている。
結論として、脚本、演出が「手抜き」である、いい役者が揃っていてこんな芝居が生まれる稽古場はおかしい、演出家が役者に対して意見を言わせない空気を作っていたのではないか、という推測を示した。

同じ芝居を見た者としては、わかるところがとても多かった。不愉快な気持ちになった理由を事細かに説明してくれてモヤモヤが解消された気分だった。
推測についても、推測と断っているのだから本当かどうかはともかく、福岡もこんな芝居ばかりじゃないんだな、ここまで異常性を訴えるなら普通はもっとましなんだな、と思えた。
自分が福岡で見た他の芝居を思い返しても、それは理解できた。

こういう感想も劇団は反応せずに流れていくのだろう、福岡だとそういうものかな、と思っていたら、劇団員の篠田昌人氏が反応した。
これがまた異常すぎて話題になったのだけど。ツイッターで以下のように呟いたのだ。


(引用)批評は言論の自由に基づく行為で幾らでもなさって構わないのですが、事実でない憶測をもとに公然と批判することは、業務妨害であり違法行為です。演劇人なら、演劇で答えをだしなさい。情けない。(引用終わり)


「事実ではない憶測」と書いているが、プロットを書いていないことは事実だったらしい。ピロシキマンの演出家がインタビューでそう発言している。それは憶測ではなく事実と言うのだけど。
作品を見てそれを見抜いたなら、憶測じゃなかったね、すごいね、お見事、というだけの話。もう一つの稽古場については外から判断できないけど、芝居の内容から「異常」ということには同意見だ。
しかし「業務妨害」「違法行為」って(笑)あまりに浅はかすぎないかな。
ひどかった作品がそうなった理由を「推測する」ことが違法行為なのかな。それだと映画評論も書評も全滅だけど。法的根拠があるとは思えない。洒落にならない問題発言だ。
それに業務って(笑) 仕事なの?あれはお仕事だったの?
演劇で答えをだしなさい、というのもバカバカしい。演劇人は演劇だけやって、批評も感想も書いてはダメなのか。それではほぼ全演劇人が情けないことになる。同業者の感想や批判は、他にない視点で来るから見てて面白いのに。それを否定したら見てるこっちも面白くない。
情けないのは劇団の方に見えますが。相手は顔出し名前出しで来てるんだから必要なら直接相手にあてて書いたらどうですか。
それとも客にわからないところで相手に連絡取ってるのか。そんなわけないだろうね、ツイッターで誰にもあてずに呟くぐらいだから。
見ててこの上なくかっこ悪いよこの発言。制作らしいけど、この劇団はここまで浅はかな人を制作にしていていいんだろうか。


これだけでは終わらない。演出補佐の藤井啓子氏がこんなことを呟いている。こちらの方がもっと異常だ。


(引用)作演出家に対して物凄く腹を立てているお客様には違うよそれ違うよって言いたいけど、結局一緒にいた人じゃないと分かんないもんなぁ。私は出演者だし作品作りの苦悩を知っているので庇うつもりもないけど、その方はもう観に来ないって事なので、はい、争いを生まないためにも是非そうしてください。

この劇団の芝居が好き、この役者さんが好き、この台詞が良かった、このシーンが感動した、良く分からなかったけど面白かったでも、何でもいいけどその人にとってはつまらなかったものでもこっちは必死な思いで演じたんだよって同業者なら勿論分かるよね?大切な人に喜んで貰いたくて頑張ってるんだよ。

舞台は作演出自慢をしてる訳じゃない。登場人物の生き様を想像して感じ取って共感して発見することも必要なわけで、完璧な小説じゃないんだから、台本だけ読んだってそれは違うでしょ?私はその方の劇団の舞台を観たことありますが、役者として出たいとも思わないし個人的に面白くなかったです。以上。

福岡演劇界の付き合いで、観に行きたくないけど観に行かなくちゃいけないって言う何となくの暗黙のルールがあって、個人の感想を言えないまま本当は面白いって思ってなくても、批評はしてはいけないから何となくぬるい付き合いみたいなものがあったとは思うんですけど、正直どうでもいいです。(引用終わり)


ここまではっきり見に来るな、と書く演出補佐は見たことがない。これにいいねをつけている役者は、なんで金取って芝居なんかやってるんだろう。
相手が演出だろうがなんだろうが、金払って客席に座っていればお客さんじゃないの?
相手が普段何をやっているか、何を言ったかで客を分別するような劇団が、誰でも見れる形で芝居なんてやったらダメだってわかんないかな。

2つ目、3つ目の呟きは、はあ?という感想。大切な人に?ああそうですか、大切な人に向けてしかやってないんですか。自分らみたいな一般客はその範囲にいないんですかね。疎外感を感じて最高にむかつく発言だ。
台本だけ読んだって、ってなんだろう。芝居観た感想を書かれてるんでしょう?記憶が曖昧なところはそう書かれてて、演出のことも書かれてあるのに?なにが言いたいのか分からない。
相手の芝居の感想を持ち出してくるのも異常だし卑怯。相手は観客なのに、「批評される側」であることを自分の都合で観客に当てはめてる。本当につまらなかったかどうかなんて、このタイミングで持ち出しても信頼感ゼロですよ。卑怯の極み。
百歩譲って本当にそう感じたとしても、この思考力の低さで芝居の良し悪しの判断が信頼できるはずもない。どちらにせよ信頼感は全く無い。
いいねつけてる出演者1名、もう自分で晒し者みたいなものだよ。

4つ目、これが一番すごい。せっかくピロシキマンの集客が良かったのに、自らその意義を否定しているかのような自爆発言。
その上ここまでの自分の発言までかんたんに否定して、投げ出してしまった。
公演の参加者として発言しておきながらこの責任感のなさたるや。これで演出補佐・・・悪い冗談でしょう。それは支離滅裂な舞台にもなる。


件の感想にも一つ意見するところがある。
役者を擁護しすぎている。自身が演出家だからか、相手の演出家を過剰に批判しているように見える。
劇団員や演出補佐の発言を見るに、この劇団の関係者は普通の人ぐらいの読解力も、それを伝える力もない。自分の発言が論理的に異常か判断する力もない。あれが訂正もなく消えてもいないということは、劇団員の総意なんだろうから。
実は、実力ある役者達というのは彼の思い込みで、役者の方も、脚本も演出もそんなにひどいものだと感じられない人達だった、というのが真相ではないかな。
演出が手抜きだ、という意見は自分も支持する。批判に書かれていたが、棒読みの子が役者ではないまま舞台に立っていた。この劇団ふざけてるのかと思った。
あんなのは数ヶ月前に見た専門学校の無料公演でもなかった。誰かの身内かなにかを数合わせで立たせたのかと思うほど。
稽古場がおかしいという意見も、おかしいの方向性はどうあれ、あれを放置しているのだからおかしいことは全面的に同意見。もしギスギスしてなくても、馴れ合いではいい稽古場とは言わない。演出補佐と演出助手と、演出家と話せるはずの立場が二人もいて、あの演技が客の前に出てくることはありえない。あの1点は「金返せ」と言われても仕方がない。
だって去年見た、モデルらしき子が演技やってる芝居も明らか素人だったけど、役者らしきことはしようとしてたよ。ピロシキマンはそれすらなかったから。

あの感想書いた人の芝居も見たことはありますが、面白いかどうかは個人の感想にしても、脚本の全力注入感はすごいです。
1本目も、どれだけ調べて書いてるんだこの人、と途中から楽しみ方が変わったような。
毎度あれだけの準備をして本を書いているのだとしたら、彼も異常だ。他がみんな手抜きに見えても不思議じゃない。
ピロシキマンの演出家が手抜きであることは同意するが、彼もまた少し人に優しい目を持つべきだと思う。自分は他の人より努力できる人間なんだと思うぐらいでちょうどいい。
そうしないと、その人なりに頑張っている人をいたずらに傷つけかねないから。


芝居の感想より関係者発言についての方が長くなった(笑)でも真面目な話、今後劇団をやる人達は反面教師にした方がいい。
今回のピロシキマンは、批判と感想に対してやってはいけないことをほとんど全部やっている。この対応のひどさでは、今後建設的な批判も表に出てこないだろう。
少しでも面白いものを見たい者としては、二度と見に行くことはない。あれ以上面白くならないのは明らかだ。

芝居としては星2つ。公演後の対応含めて公演としては自分が見た中で史上最低の公演だった。
劇団の数は多くないはずなのに、どうして今後見る気が失せる劇団がぽんぽん出てくるのかな、福岡は。

島へおいでよ(九州初上陸)

島へおいでよ(九州初上陸)

扉朝陽プロデュース公演 第一弾

ぽんプラザホール(福岡県)

2017/11/28 (火) ~ 2017/12/03 (日)公演終了

満足度

終わった直後に、これで3000円かと思わずつぶやいた。
役者数人以外は全て素人演技。演出は演出をした形跡がない。星1つは初めてつけるけど、これ以上の評価ができない。
福岡の舞台で3000円は高額だが、レベルは限りなく底辺に近い。この金額で、頑張ったねでは許されないと思う。
素人の寄せ集めならこうなることは分かっていたはずだけど、主催者はこれで3000円も取れると思った理由を聞かせてもらいたい。
観客は舞台の良し悪しなど分からないと舐めているとしか思えない。率直に腹が立った。

ネタバレBOX

脚本はまあまあだけどそこまでいいとも思わない。5人の結婚詐欺師に、人を騙した過去とその長さの個人差を全く感じないのが致命的で、5人もいる理由が感じられない。罪を犯してきた人間の言動とは思えない部分も多すぎる。ナレーションもなぜ入れたか分からない。
何度も再演しているならいっぺん書き直した方がいいのではないか。前半のダラダラ感は役者の問題もあるにせよ。
結末は無理矢理でも幸せな方に持っていったのは良かった。

演出はどこから言えばいいのか。流れを平気でブツブツ切る照明、安っぽいタイミングで過剰に入って興ざめさせる音。
役者が複数立っている時の位置を見ただけで、適当に整理しただけなのが丸わかりだ。
この上、セリフを一言聞いただけで初心者と分かる役者がほとんど。多少は経験ありそうな役者も混ざっていたけど、さすがに3000円取るのは荷が重い若手たち。その子たちが舞台の出来を丸投げされている。見ている方がどれだけ苦痛か分かってもらえるだろうか。
自分もイライラしたけど、より観劇歴の長い人は耐えられかったと思う。自分の両隣は始まってすぐ首を傾げ、10分ぐらいで爆睡していた。

これが学生演劇なら笑って済むけど、3000円も取ってこれだ。知り合い無しでお金と時間を使う価値はない。
演出家はまったく無名で、できあがった舞台からしてただの素人だ。自分の今の実力を謙虚に見つめて猛省してもらいたい。初めから3000円取れない体制なら金額設定を考えてほしい。
第1回らしいけど、ただの素人がろくに勉強もせず、こんなひどいものをまだ何回もやるつもりなのか。
東京大阪に遅れているとされる福岡でもここまでひどい舞台はそうそうない。評価の高い劇団を見て少しは違いを知ってはどうか。
自分はもう見に行くことはない。金を返せとまでは言わないが、ここまで観客をなめているところには二度と金を払いたくない。
マッチ箱に架かる月

マッチ箱に架かる月

演劇創作館 椿楼

ぽんプラザホール(福岡県)

2016/07/30 (土) ~ 2016/07/31 (日)公演終了

満足度★★★★

感動した。連れも泣いていた。終演して明かりがついた時は自分の周りがみんな泣いていた。連れも自分も涙が収まるまで席を立てなかった。

序盤から質の高いセリフに圧倒される。セリフの噛み合わせが高水準。印象に残る言葉も多数。
その上質なセリフで戦禍にいる貧民の悲哀をじっくり描いてくる。一言も聞きもらしたくなくて気がついたらどんどん引き込まれた。
役者が本のレベルに追いついてなくて、会話のキャッチボールができていないのが惜しい。
本全体を見て演じていないように感じた。

後半は過去をやり直そうとする老紳士が、たまたま通りかかった男女を使って、自分の記憶に干渉して悲劇的な過去を変えていく。
目まぐるしく入り乱れる過去をテンポよく見せる演出にまた圧倒される。
過去を変える旅は、過去の自分の決断を変えられずに終焉を迎える。
死ぬ覚悟で亡命する絵描きを、追っていく老紳士。それを止めるのは後悔していたはずの過去の自分。一人の人物を途中から3人で演じていたのがこのためだったとは。老紳士の涙に泣きそうになる。
そこに来て老紳士が何者か知らないはずの絵描き、ルートが彼に話しかけたところで涙があふれた。
あんなに畳みかけられたら泣くに決まってる。今も思い出すと泣きそうになる。

役者は惜しかったけど萎えるミスもなく、若い人としてはまあまあ安定だろうか。
セットが良い。照明もいい。選曲もいい。前半の印象的なセリフが伏線になっていたのも感心した。
衣装がやや清潔感があってそぐわない印象だったかな。そこだけは残念。

神威-KAMUI-

神威-KAMUI-

WET BLANKET

甘棠館show劇場(福岡県)

2014/10/07 (火) ~ 2014/10/31 (金)公演終了

満足度★★

作りが甘い
まだ結成してそれほど経ってない劇団がロングランを全うした意欲は買いたい。けど、出来としてはかなり厳しい。どこを見ても作りが甘いと感じて、どうしてものめり込めなかった。
ストーリーの筋は単純だけど、キャラがただのキャラでしかなくて人間味がない。軍事大国のはずが重臣全員頭が悪く、言動が異常なのも問題で、この国がここまでになった背景が想像できない。せめてアクションが良ければいいけど、肝心の殺陣は天井の低さもあってか、手が縮こまって迫力がない。心情表現も甘く、村人が皆殺しになったところ以外に気を引かれるシーンもなかった。
全体に目が行き届いていない芝居と感じた。再演でこれでは評価も厳しくせざるを得ない。台本の段階からもっと丁寧に作った方がいいように思う。

アルバート、はなして

アルバート、はなして

突発性演劇団体O weh!

H732シアター(福岡県)

2014/12/05 (金) ~ 2014/12/07 (日)公演終了

満足度★★★

改変前の演出も見たい
脚本のテンポの良さとそれを生かす演出が重要な芝居だと感じた。どちらもアルバートの生涯を2時間で表そうとする意識は見えたけど、まだセリフを言わされている、演出通りにやらされている感の強い人が多い。センスの差がそのまま演技力の差になるのは、まだ若い年代だと仕方ないことなのかも。

後で脚本について調べてみたら、福岡県外から持ってきた脚本らしい。しかも本当は一人三役でやってたのは四役だったとか。それは四役の方が良かった。そっちの方が見たかった。こう思ってしまったのは、やっぱりその分けられた一人が演出的に浮いてしまっていたからだと思う。面白かっただけになおさら勿体ないと思ってしまった。

博多ヒストリカ

博多ヒストリカ

演劇創作館 椿楼

ぽんプラザホール(福岡県)

2014/11/29 (土) ~ 2014/11/30 (日)公演終了

満足度★★★

ものすごい意欲作ではある
休憩入れてほぼ3時間。しかし最後まで退屈はしなかった。休憩の時に時計を見て、こんなに経ってたのかと驚いた。下らないことも伏線になって、いつの間にか話が進んでいる展開の上手さが一番の理由。コミカルな割に抑え目の演技も原因かも。引っ張るネタはほとんど福岡の歴史絡みで、これも一つ一つ面白い。細かいところまでよく調べていると感心する。
ただ、若い人が多いこともあって雑な面も目立つ。セリフ量が多いせいかよく噛むし、ときどき手足がカチコチになってる。みんな一生懸命さがあって嫌悪感はなかったけど、経験少ない人が多いのかな、と思った。

あと、展開の上手さは感じたけど、詰め込みすぎた感じもする。主人公の家庭環境か新人の境遇か、メインをどっちかに絞った方が良かったのでは。

ネタバレBOX

最初の方で、だからわざわざ俺らがいるんだよ、みたいなセリフがあったから、たぶん主人公たちは自治体とか行政の枠を超えた、超法規的な存在にしてるんだろう。そう解釈すると設定はかなり理解できるけど、もう一つフォローがほしい。
終わり方は個人的に好きです。窃盗団潰して古文書が話題になって終わり、っていう萎える締め方でなくて本当に良かった。
豚の骨

豚の骨

飛ぶ劇場

J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)

2014/11/13 (木) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

もっと煮詰めてほしい
世界は終わるっていう前提だから、現実感はそんなに求めない。でもそれが心情を大きく損なっていれば話は別。世界の終わりに悲壮感を持っていいのか分からないこの設定じゃ、役者さんも困るんじゃないかな。宙ぶらりんな状態を見所にしたかったにしても、それが緊張感を失わせる要因になってはいけないと思う。
 
それから個人的に、常にストーリーが進んでないといけない、という下らない思いこみはないので、どうでもいいことをぐだぐだ喋っててもいい。その場限りのことで楽しめればいいと思ってます。ただ、それなら楽しませてほしい。見ていたくなるようなシーンにしてほしいと思う。覗き見ている気分にもなれず、こちらに説明しているだけで終わっているような感覚だったのが少し残念だった。
最後まで見たら面白かった、と言える芝居だったけど。

ボスがイエスマン

ボスがイエスマン

万能グローブ ガラパゴスダイナモス

大野城まどかぴあ(福岡県)

2014/11/20 (木) ~ 2014/11/28 (金)公演終了

満足度★★★

ガラパの芝居は、人によってはそんなに大変でもないような状況を、真剣に悩んで困ってるところが面白さになってる。でもそれが足を引っ張ることもある。今回も両方感じたけど、改めて見て欠点の方が強く出ているように思った。
それぞれがぐだぐだと悩む理由付けはあるけど、演技がオーバーで軽すぎて状況も軽く見えてしまう。実際笑えない状況なのに観客としてつい笑ってしまうようなところまで追い込んでほしい。
でも胸くそ悪い展開にならずにさらっと終わるから、観劇後は不快にならずに帰れる。今回もそうだった。マンネリと見るか、安心感と見るか。このお客さんの数を見ると、安心感を持つ人が多いのかな。自分もそうだから。

ネタバレBOX

女性同士の戦いはもっと根が深い方がいいように思う。
丸く収まりそうにないところまで破綻してもらわないと、ハラハラできない。

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