みくろの観てきた!クチコミ一覧

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つくづくな人間

つくづくな人間

マニンゲンプロジェクト

小劇場 楽園(東京都)

2015/01/28 (水) ~ 2015/02/01 (日)公演終了

満足度★★★★

人間はどこに行っても人間なんですね
「デリヘルの待機室」という、
なかなか実際にはお目にかかれない状況の設定でしたが、
登場人物たちの心情には自分にも思い当たるものがあって
途中何度か涙ぐみました。

BGMを、隣の部屋からもれるピアノの音という設定にしていたのも面白かったです。

ネタバレBOX

バンドマンの彼が、
彼女(いちご)について語った「せつなさ」のくだりが特に印象的でした。


本日満席とのことで、
劇場の座席の配置上でも仕方がないとは思うのですが、
自由席だったのに「奥から詰めてお座りください」とアナウンスされたのが
ちょっとだけもやっとしました。
ポストグラフ

ポストグラフ

彗星マジック

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2015/01/23 (金) ~ 2015/01/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

ぐいぐい引き込まれた良作!
彗星マジック長編作、初体験でした。
短編で見せていた物語への吸引力と緩急を
そのまま長編作でも維持していたのがすごいと思いました。

実在する芸術家のお話でしたが、
「フッさん」「ポーさん」などと愛称で呼び合っていたので
気構えせずに人間として観れました。
彼らの技法と重なる人生観、
登場人物の人生の絶妙な絡み合い、
一人一人の表情に、瞬きを忘れるほど見入りました。

席に置いてある当日パンフレットが
表紙にキャストが書いてあったので手を触れずに確認できて便利でした。

ネタバレBOX

立花さんがゴッホを演じているのは一人芝居フェス以来ですが、
彼の「耳」のくだりが今回は救いにもなっていたのがよかったです。

舞台上に広がった麦たちの声をカンバスに凝縮する演出、
展覧会の絵と、画家たちの語らいを重ねる方式が特に印象的でした。
彼らにとって描くことは呼吸をすることなんだな、とか
描いたものは魂の一部なんだなぁと思いました。

椅子の使い方や
衣装の一部を被ることで登場人物から風景に変わる方式も見事でした。

鬼のぬけがら

鬼のぬけがら

ナイスコンプレックス

OFF OFFシアター(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

今だから触れられる「鬼」のはなし
ナイスコンプレックスの作品を観るのは初めてです。

手前・奥と二面にわかれている座席を見て、
主演の末原さんの劇団っぽい雰囲気のセットだなぁと思いました。
これはナイコンのいつものスタイルなんでしょうか。
(今後の公演もなるたけ追いかけていこうと思っているので、
そこで確認します)

今だから言えることをちゃんと伝えてくれて、
痛みを感じる部分もありましたが、それだけじゃなく
クライマックスの光あふれるシーンで希望もくれて、観ごたえありました。

ネタバレBOX

開園直前(直後か?)の「ごゆっくりどうぞ」で
現実と近しいままに
作品世界に連れていかれる感覚が心地よかったです。

同じ人物を、別の役者さんが同時に演じているのが面白かったです。
思い出と打ち寄せる波を交互に見せる演出も印象深かったです。

末原さんの人間っぽくない部分を効果的に見せていて、
そんな彼の、後半のくしゃっとなる泣き顔が胸を打ちました。

物語が進むにつれて不気味だった濱仲さんの印象が
作中でガラッと変わり、とても人間らしく見えてきた時、
自分も知らず知らずに
彼らにレッテルをかぶせていたのだなと思いました。

『ゲルダ〜Christmas Edition〜』

『ゲルダ〜Christmas Edition〜』

ムーンビームマシン

HEP HALL(大阪府)

2014/12/11 (木) ~ 2014/12/14 (日)公演終了

満足度★★★★

開演前からあたたかかったです
まず、席においてあるチラシ束が入った袋の
一番外側にキャスト一覧があったのがいいなと思いました。
袋から出して、折ってあるのを広げることなく
一目で登場人物の名前、キャラの簡単な説明と役者名が見れます。
開演20分前に
出演者によるミニライブ&パフォーマンスがあって、
それが終わったあと
開演までの間が10分くらいだったので、
登場人物や役者名を頭に入れる際に、この方式は親切です。

ダンスシーンも景色・心情とうまく掛け合わせた演出で、
特に「なのはな色の靴」のくだりの
シューズ&精霊たちの動きと表情が物語的で好きでした。

途中キャストが歌い出すのですが、
それもパンフレットに歌詞が載っていて
(初見ではそこは読まず、2回目観劇の前に読みました)
一部歌詞が聞き取れなかった所があったので助かりました。

ストーリーは細かいところで若干謎が残ってるような…
と思いましたが、
ゲルダとカイのことは解決しているのでいいのかなぁ、と。

試練に立ち向かう少女と、
かつて子供だった者たちを描いていて、
ストーリー展開もクリスマスや年末など
好きな人や家族で過ごすイベントを控えたこの時期にぴったりの
どの世代にも響くものだったと思います。

ネタバレBOX


千秋楽では
劇中でオープニング映像が出ないというトラブルが起きましたが、
カーテンコールの時にその映像を含む前後のシーンを上演して、
しかも終演後だからできる遊び心入りのアクトになっており
役者さんたちの、自分の役と作品に対する愛情を感じました。

花と魚(劇作家協会プログラム)

花と魚(劇作家協会プログラム)

十七戦地

座・高円寺1(東京都)

2014/12/12 (金) ~ 2014/12/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

劇場の大きさと世界観がハマッてくるのが圧巻
狭い空間の会話劇を2作観てるので、
大きな空間ではどうなるのかな、とドキドキしての観劇。

舞台美術を効果的に使っていて、
前半と後半の様相が変わるときや
小道具の使い方が巧いなと思いました。

一つの小道具を起点に場面が切り替わり、
別のものとして扱われる演出など、
雑多に見える舞台装置なのに演出はごちゃごちゃしてなくて好き。

一つの言葉で
周りの人々が思い思いの反応を見せるのが
相変わらず細かクテ見ごたえがあります。
賛成か反対か、肯定か否定か、
次の言葉を待たずとも観るだけでわかるのが楽しかったです。

言葉で説明しているのに、
その内容がダイレクトに脳内で映像に浮かぶ
脚本・役者の説得力に感激しました。

半数以上の人間が宮崎弁で喋るのですが、
初見でも大体のニュアンスは理解できました。
(まくし立てる系のセリフはほぼ聞き取れなかったので、
 前後の様子で言わんとしてることを類推する感じ…)

人物関係図・補足情報、とても助かります。
観てればわかるのですが、
登場人物の名前に振り仮名がほしいなぁと思いました。
(大次=ひろつぐ が最初ピンと来なかったです。
 あと見た目でわかってたけど猟師さんの苗字がいまいち認識できず)

上演時間は2時間だったけど、あっという間に感じられて
体感時間は1時間、
でも内容的の濃さ的には3時間レベルだと思いました。


ネタバレBOX


「坂根」が「さかな」と発音が似ているのが
大きな伏線になっているということに後半の展開で気づき、
「人間には止められない、でも抗うべき力」のいろいろに
思いをはせました。
小さな場所の問題が、大きな現象に広がっていく展開、
この座・高円寺という劇場で観れてよかったと思いました。


初演が2011年7月ということで、
震災や原発などに通じる部分もありましたが、
ダイレクトにそれをメインに語るんじゃなくて
(阿藤所長がちょっと口に出してましたが)
実際に詳細な描写が出てくるのが別の事件なのも
巧いな、と思いました。
繰り返してるんだな…というやるせなさを感じつつ。


あと、「靴を脱ぐ」という単純な動作なのに、
彼らがどうなったのかがこちらに伝わってきて、
その後の彼らの動きとともに
次の場面の七生の突飛なセリフに真実味を持たせていて
すごいなと思いました。
それでも世界には俺がいた方がいい

それでも世界には俺がいた方がいい

テノヒラサイズ

道頓堀角座(大阪府)

2014/12/02 (火) ~ 2014/12/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

考えさせつつも重すぎない
3作とも、どれも3様に面白かったです。
作品と作品の間に遊び心もあって、
今後もテノヒラサイズという劇団としても、
各々の役者さんを別作品でも観たいなぁと思いました。

感想は、長くなったのでブログに書きました。

漏れて100年

漏れて100年

突劇金魚

こまばアゴラ劇場(東京都)

2014/11/29 (土) ~ 2014/12/02 (火)公演終了

満足度★★★★

追加要素で印象が変わる
劇場が変わって、舞台のセットとの距離が格段に近くなりました。

東京で売っていたのは東京公演の台本だそうなので、
そちらも買ってきました。
(東京公演バージョンは後ろがわに縁取りがありました)
台本を読み比べるのも楽しそうです。

ネタバレBOX

仙人役がサリngさんに変わったのも大きな違いですが、
展開や演出でも「生々しさ」が増していたと思いました。

「あれ、伊丹ではこんなことあった?」と思ったところがあって、
伊丹公演の台本を読んだらだいぶ違っていました。
二度目の出会いということを差し引いても、
伊丹よりも、五感に訴えてくるなぁ、という感触でした。
おもてなし

おもてなし

玉造小劇店

ザ・スズナリ(東京都)

2014/11/18 (火) ~ 2014/11/26 (水)公演終了

満足度★★★★

もてなしの心を学べました
チラシの絵が艶っぽかったので、
大人っぽい話なのかな…? と思っていたら、
真面目からコミカルまでふれ幅のある、万人向けのお話でした。
全編にわたって大阪弁(商人言葉)なので
最初はとっつきにくかったのですが、聞いているうちに大抵の事はわかりました。

ネタバレBOX

いわゆる<何でも屋>をしている、
ある過去を持った女性が中心となる話。
彼女のもとに頼みごと・相談事をしにきた人々のエピソードが
ラストできれいに「しまつ」がつくのがすっきりしました。

全編を通して、女性陣の着物の所作がきちんとしていて、
特に主役の「兼」さんを演じた女優さんの
言葉遣いと仕草の美しさには目をみはりました。
彼女が柱に寄りそう月夜のシーンでは、
その柱がなにを意味するのかが
先だってのエピソードで明かされているので、
彼女の想いが見えて、涙が出てきました。

大阪のことばや美しい仕草、「しまつ」の精神など、
観ているだけで勉強になる部分もあり、
物語自体も丁寧に作られていて楽しかったです。



開演前の物販カーテンコール、終演後のサイン会なども、
手際が良いなぁと思いました。

当日配布物の中に、
出演者と配役一覧が無かったのは私だけだったのかな…?
パンフレットを買ったので問題はなかったのですが、
ぱっと、一覧表で見たかったです。
男の60分

男の60分

ゲキバカ

上野ストアハウス(東京都)

2014/11/19 (水) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

あのころの僕らはきっと…と歌いたくなる
まさに全力少年。
下は23才から上は38才(でしたっけ)の役者さん達が
舞台を所狭しと走り回る様は圧巻でした。

そして、ただ騒がしいだけじゃなく
子供から見た大人の世界(事情?)にも触れていて
かといってシリアスになりすぎ事もなくて、
観終わって笑顔になれる、
自分の子供時代を思い出すのが楽しくなるような作品でした。

少年達を描きながら、
キャストとして登場しないのに
舞台上を包み込む「母親」の愛に涙があふれました。

ネタバレBOX

以前に、王子で観たものからキャストが変わっていて、

俺:西川さん→志村さん
もじゃお:ハルニさん→加藤さん
K:今人さん→ハルニさん

でした。

「K」をどうするのかなと思っていたら
現在快進撃中のあの人(笑
ちょいちょいとそれっぽい単語を入れて伏線をはっていて、
あぁそれで「ケイ」か! と盛り上がりました。
彼が才能に目覚める時の、
小道具のチョイスも 流石だと思いました。

「俺」役の志村さん、毎作品観るたびに顔が違うのは、
それぞれの役への感情移入っぷりがすごいんだろうな…
全力で遊ぶ小学生から、
「大人になりたい」のくだりで見せる複雑な表情、
ラストの大人と子供の入り交じった姿が観ごたえありました。

加藤さんの「もじゃお」は作中でも指摘されてましたが
見た目からしてどうやっても小学生じゃない(笑
その小学生離れした身体と
キラッキラの少年の眼の組み合わせが絶妙で、
クソ川のシーンで
最後まで無理にでも止めるべきか迷っている姿、
カッパを再び仲間として迎え入れる際の力強さが
格好いいと思いました。


彼らの夢が、多少形が変わっても叶っていることに
胸を熱くさせられました。
喪服のふたりのキャッチボールシーンでは、
笑っている両親に姿が目に浮かぶようでした。

キャストが変わって色合いが変わっても根底がブレない、何度も観てみたい作品だと思いました。
男なら、やってやれ!!

男なら、やってやれ!!

梅棒

世田谷パブリックシアター(東京都)

2014/11/20 (木) ~ 2014/11/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しい!
わかりやすいストーリー展開、
音・歌詞と登場人物の心情のシンクロが今回も素晴らしかったです。

キャストさんのダンスもキレキレで、飽きさせず、
観終わった後に元気になって、
「思いは叶うんだなぁ」って信じたくなる作品でした。
キャスト一人一人の動きが細かくて、
本筋以外のところにも見入ってしまいました。

ダンス×演劇、
どちらかしか知らない人も、
両方知ってる人も、
両方未体験の人も楽しめると思いました。

ネタバレBOX

サイリウムが売っていて、観客にもその場でフリをしてもらう一体感も良かったです。
(教えるとき、手をサイリウム持ってない人向けにしているのも
商売っけがなくて好感)

グッズや物販の、タイトルもじりのセンスも良かったです。


将棋をさしてるおじいさんが、
前作の彼だったというサービス要素も嬉しかったです。
空は青くて

空は青くて

ソラトビヨリst.

王子小劇場(東京都)

2014/11/20 (木) ~ 2014/11/24 (月)公演終了

満足度★★★★

着眼点と発想が好み
まず入場時に、
下手側のバルコニーを使うことをスタッフさんが説明してくれて、
少しでも見やすい席に座れるよう ギリギリまで配慮してくれてるところに好印象。
リーフレットの人物説明もありがたかったです。
写真もカラーで役者さんの顔も見やすく、
ほぼ衣装姿だったので
舞台上で観たときに悩むことなくて、こちらも助かりました。
リーフレットに世界についての情報があるよ、という旨も
前説で言ってくれるのも親切。

脚本も舞台美術も濱崎さんでしたけど『スモーク』での生々しい、
人間の息づかいを感じた舞台美術とは全然違う雰囲気で、
造られた空々しさ、空虚感、
でもそこにある管理された美しさ…みたいなものを感じました。

公演時間95分で、
現代ものでなく、
教科書で読んだ歴史でもない
オリジナルの世界観を表現したのは見事だと思いました。
役者さんたちも各々の個性があり、
実力も高いところで安定しているので
安心して物語に没頭できました。

ネタバレBOX


「町の活気」表現の限界を登場人物自らツッコんだり、海辺の男や記憶喪失のくだりなど、
まるで世界観を崩すような勢いでぶち込んでくる笑いシーンもありましたが、
漫画好きキャラがいること、世界そのものが我々の遙か未来という事で客席側の「現代」と繋がる部分があり、
その方式は巧いなと思いました。

進化の過程で「悲しみ」が失われたという発想と、
そこに「愛する」という気持ちが絡んでくるっていう設定がとても好きでした。

ただ、あの世界の標準であるクラスタのメイン二人も
最終的にバグ寄りになってしまっていたので、
「悲しみと愛の片鱗がない世界の人々」というものに少し描きたらなさを感じてしまう部分も。
(でも、描いてもらっても公演時間がのびるのもなぁ、という気持ちもある)

快活な笑顔が似合う黒木さんを、
ああいう役柄で観れたのも
すごく貴重だったと思います。
彼の鼻歌、皮肉が効いてるな…と思いました。
『VAGUENIGMA ‐1956‐『祀木刑事の捜査ファイル「心蝕」』『鈴鳴記者の特種ノート』

『VAGUENIGMA ‐1956‐『祀木刑事の捜査ファイル「心蝕」』『鈴鳴記者の特種ノート』

疾駆猿

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2014/11/07 (金) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

シリーズ途中参加者にも親切!
シリーズものに途中参加する時に感じるアウェイ感を、
ほとんど感じさせない作品でした。

過去作品とのつながりも、親切なのに説明っぽくない紹介で、
つながりの見せ方も上手だと思いました。

今回同時上演の二作品も、
互いに独立しつつも設定が矛盾していなくて、
脚本家さんの頭の中には
確固とした世界観があるんだろうなぁと感じました。

登場人物の名前が難しいなあと思いましたが、
販売パンフレットに相関図が有ったのも助かったし、
上演中は音だけで判別するので、
漢字は難しくても響きはわりと一般的に聞く名前が多かったので
そのあたりもそらぞらしくなくて良かったです。

ネタバレBOX


研究室に厄介ごとを持ち込んでくる、
物語の始まりを担う女性の名前が「始澤黎子」など、
漢字の意味も加味しての名づけなんだなと気づいたら、
難しい名前に躊躇していたのですが好感に変わりました。

物の怪が日常的にいるのに、
一部の人にしか見えないという世界観が好みでした。

マスコミと警察、新興宗教団体、芸能界…と、
きな臭い業界ばかり出てきましたが、
どの人の信条も美醜裏表のように描かれていて、厚みがありました。
花田一郎の述懐

花田一郎の述懐

カストリ社

SPACE9(大阪府)

2014/11/07 (金) ~ 2014/11/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

別種のようで混じり合うようで
廃材→あした の順で観てきました。

フラッシュフィクションということで、
膨大な数の景色がどんどん流れていき、
役者さんたちの切り替えもふくめて楽しかったです。

リレー形式で脚本を書いたというふたつの表題作については、
前者は化かし合いっぽくて、
後者は連弾っぽいなと思いました。

LAUGH DRAFT

LAUGH DRAFT

劇団ガバメンツ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2014/11/06 (木) ~ 2014/11/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

禁じられた男たち
紹介文にあった「二次元」の意味がとけて、
そういう意味かー! と笑いました。

一人一人のキャラが立ってて、
男って…男って!(笑) と、ケラケラ笑いました。
女子高育ちの自分に重なる部分も若干あって、
それも面白かったです。

昼夜観ましたが、
本筋部分も、本筋に関わってない時のキャラの動きも、
日替わり部分のつくりも丁寧で
悲劇と喜劇の境界線上を楽しく過ごしました。

MATCH

MATCH

ステージタイガー

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2014/10/23 (木) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

涙がこぼれっぱなし
前楽の、昼公演観てきました。

時代劇で、時代の転換期くらいのお話だったのですが、
登場人物が基本的に市井の人々っていうところが、
時代劇っぽさをいい意味で薄れさせ、
登場人物たちを身近に感じやすくて好きでした。
(有名人の名前もちょこちょこ出てきて、そこにはウキッとしました)


熱さは前回公演より抑えめでしたが、
ドラマ性とか、グッとくる言葉とか、
各々の感情の移り変わりのこまやかさを感じました。
その時々でメインに描かれる登場人物たちに感情移入して、
涙がぽろぽろこぼれました。

お涙ちょうだいの造りに誘導されたのではなく、
(そもそも、そういうストーリーではなかったと思います)
必死に生きていこうとする彼らの強さに心打たれた涙でした。


殺陣も、予想以上のクオリティでさすがだなって思いました。
スケジュール調整ができていたら、
もう1度観てみたかったくらい好きな作品。
DVDの先行予約をしていたので、注文しちゃいました。

ただ、キャストの何名かがのどを嗄らしていて、
セリフは聞き取れるもののドキドキしてしまいました…。

東京23区

東京23区

ThE 2VS2

OFF OFFシアター(東京都)

2014/10/24 (金) ~ 2014/10/27 (月)公演終了

満足度★★★★★

大盤振る舞いすぎて、もはや心配に(笑)
まず、席についてびっくり。
チラシ束が袋に入っていて(ここまでは他劇団でも見る)、
アンケート書く用のプラ下敷きが置いてあります。
消しゴム付き鉛筆ももちろんセットで。

こんな親切にしてくれると、
アンケートが2枚あっても両方書こうって気になります(笑

袋の中を確かめると、当日配布パンフレットが豪華。
街中で無料配布している某タウン誌のようです。
読みごたえもあるので、開演待ちの間も退屈せずに過ごせました。

各々の作品も面白くて、
爆笑じゃないけど「ぷぷっ、ウマくできてるなぁ(笑)」とか、
悪意なく「指さして笑っちゃう」って感じ。

観たことある役者さんの新たな魅力を見つけることが出来たり、
客演で拝見した、劇団の方のホームでの姿を観て楽しんだりしました。

大阪での客入りの悪さ&財政難を隠さない(むしろネタにしてる?)、
カテコ挨拶やナレーションもセンス良かったです。

来年の大阪での本公演も、行きたいなぁと思っています。

Re・BIRTH-南総里見八犬伝異聞-

Re・BIRTH-南総里見八犬伝異聞-

super Actors team The funny face of a pirate ship 快賊船

ブディストホール(東京都)

2014/10/19 (日) ~ 2014/10/26 (日)公演終了

満足度★★★★

アレンジが好き!
知っている役者さんが出演されているのと、
前回公演の『最勇記』で劇団の方がいい演技してたので観劇。

休憩こみで3時間とのことでしたが、
退屈しない内容でした。

「異聞」ということで、八犬伝の本筋は追いつつも
オリジナルのアレンジが効いていて、楽しかったです。
(キャスト表を見て「おっ!」となるものと
 観ていて「おっ!」っとなるものと、複数存在)

ストーリーの大きなところで区切りがついたところで
5月の後編までのお楽しみという状態なので、
続きが気になるところです。

八犬伝は多少かじった程度なので、
役名に振り仮名がほしかったというのが正直なところ。
情報量が多く、展開的にも皆さん早口になってることが多いので
意外と名前が聞き取れず…
セリフに相手の名前を差し入れるタイミングは、
違和感なく説明くさくなくで上手いなぁ、と思いました。



ネタバレBOX



玉梓と伏姫が舞台上に現れることで、
登場人物たちの心に作用するところが舞台らしくていいなぁと。

前回公演でも「すごいな」と思った女優、金村さんは、
今回も相変わらず見事な変貌ぶりでした。
戦の世で女の生き方についての言葉がしみました。
next BLUE

next BLUE

7contents

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/10/15 (水) ~ 2014/10/20 (月)公演終了

満足度★★★★

キャストの数だけ役がある、を実感
都合つけられたので、昼夜で両チーム観劇してきました。
同じ役でも、
キャストによって言葉の雰囲気が変わっていて面白かったです。

前説や出演者のツイッターで、
劇場の温度設定の説明をしていたのも親切だなぁと。


ところどころで
「あの人どうなった?」
「そこは作中では判明しないのかな?」と思うところがあったので☆4で。

感想は長くなったのでブログに書きました。

桜×心中 -再炎-

桜×心中 -再炎-

BLACK★TIGHTS

世界館(大阪府)

2014/10/02 (木) ~ 2014/10/10 (金)公演終了

満足度★★★★★

再炎、の文字に間違いなし
昼夜で2回観ました。
前方確約の指定席を予約しましたが、
昼公演と夜公演で席を上手下手に振ってもらってありがたかったです。


初演は自由席で観たのを差し引いても、
初演より各キャストがパワーアップしている印象で、
映像効果やセリフも細かいところで調整されていて、
ストーリーが分かりやすくなっていました。

場面転換で、照明が客席を走るのが
人によって好き嫌いあるかもしれないなぁと思いつつ、
一瞬目がくらんだ後に舞台上見ると登場人物が現れているので
(プロジェクションマッピングによる背景効果も相まって)
別の場所にワープしたみたいな気分になって良かったです。

アクションによるエンターテイメントとしての派手さ、
舞台上から歌に乗って届く空気の振動、ライヴ感、
ストーリーの切なさ、どれも満足いく作品でした。

上演時間については、休憩前と休憩後の時間が半々ではなかったので、
「前半だいたい○分、休憩10分、後半だいたい○分」
というアナウンスでもよかったかなと思いました。
(アナウンスされていたとおり、
 ゲストによって変動するので一概に言えないのもわかりますが)

ネタバレBOX


犬神の作中での成長と、
花びらにつつまれる桜と外道丸のラストシーンに号泣しました。

初演の時は旅人がかっぱ本人なのか子孫だったのか悩みましたが、
今回の再炎の演技を観て本人だったのねーと思いました。
ラストで彼が桜を一人見つめるところの
笑いと切なさの同居っぷりが秀逸でした。

かっぱだけはSINによって生まれたあやかしではなく、
ナチュラルボーン妖怪だってことなのかな…
LINX’S PRIME

LINX’S PRIME

演劇ソリッドアトラクションLINX’S

TORII HALL(大阪府)

2014/09/27 (土) ~ 2014/09/30 (火)公演終了

満足度★★★★

きんのたまごがたくさん
有り余るほどのパワーを秘めた、
若い世代の演劇をいろいろ観ることができました。

各団体への感想は長くなったのでブログに書きました。


各々短時間とはいえ、総上演時間はけっこう長くなるので、
各団体の合間の時間、
席についたままでお水だけでも飲める劇場だったら、
もっと良かったかなってことで★4つにしました。

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