mistaの観てきた!クチコミ一覧

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ののじにさすってごらん

ののじにさすってごらん

やしゃご

こまばアゴラ劇場(東京都)

2020/10/22 (木) ~ 2020/11/01 (日)公演終了

満足度★★★

ある場所の時間を切り取って僕らは眺めるだけ
現実はそれぞれ個別にあって重なりや事情など考慮してくれないし物語は必ずしも収斂しない
言葉を持った人が発するものが放射状に飛び散ってたまにぶつかる
轟々と流れ込んできて爆発して出ていく作品

みんなの捨てる家。

みんなの捨てる家。

アナログスイッチ

駅前劇場(東京都)

2020/10/21 (水) ~ 2020/10/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

芯のしっかりした善い作品だった
歳をとって思い出が増えているせいか普通に泣いてしまった
みんなが集まると、とりあえずお茶を出すようなあの光景は故郷なんてない自分にも帰ってきた気にさせる
なんかなんとなく両親の顔が見たくなった
本当に良い物語だった
思い出とは懐かしさを心に擦り付けるものか
過去に縛りつけるものなのか
明日を生きるために必要なのか

いつか生きてた自分によって今の自分は出来上がってて
そこには必ず誰かがいて
僕にもきっと忘れてる人がいる
忘れてた時間がある
少しだけ思い出そうかな

『ぬれぎぬ』『ジョシ』『ウィンドミル・ベイビー』

『ぬれぎぬ』『ジョシ』『ウィンドミル・ベイビー』

アマヤドリ

シアター風姿花伝(東京都)

2020/10/14 (水) ~ 2020/10/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

いやあ、凄い良い作品だった
口語劇とは違った意味で、作品中の人物の会話におけるリアルさってのがあって
それはその人がそこでそれを言う必要性みたいなものでもあって
とにかくこの作品は会話と言葉がリアルで素晴らしかった
特に門田役の沼田さんが完璧
作中の主な会話は議論でもあり
理を詰めれば詰めるほど言葉が軽くなったり
表面だけなのが浮き彫りになったり
論理がずれていったり
議論としての教科書のような流れが含まれていて
議論好きがくすぐられる要素の応酬
理路整然としているゆえに人間の感情のバグが露出する作品

アポフェスひとり芝居博覧会

アポフェスひとり芝居博覧会

銀色天井秋田企画

APOCシアター(東京都)

2020/10/10 (土) ~ 2020/10/11 (日)公演終了

満足度★★★

宮村『粧自記』
本当の自分を伝えたくて一瞬一瞬の自分を並べてみたらそこにいるのは誰なんだ?
とてもストレートで正直な作品という印象
だからこそ最後はもっと曲げても良かったのかなとも
宮村さんは感情の方向性が多い時の表情の方が面白い
静と動だと動が映えてた

須藤正三「アルモノ」
緩やかに繋がっている短編オムニバス
オチが必ずある安心感
ちょっと全体的に淡々としてたのでもう少し波が欲しいとも思った

瀬尾さよ子「シェイク屋さんのソネット」
比喩的な場面や断片で小さな世界と大きな世界を繋ごうとしてると思うのだけど、正直なところわかりにくかった
もう少し頭の中の世界を表や観客に示してほしいなと
特に誰かに語りかける場合はそこが客に見えないとキツい

世界も三角、土俵も三角/特殊になれなかった者たちへ

世界も三角、土俵も三角/特殊になれなかった者たちへ

マチルダアパルトマン

王子小劇場(東京都)

2020/10/07 (水) ~ 2020/10/11 (日)公演終了

満足度★★★★

『世界も三角、土俵も三角』
緩くて拍子の少しズレた会話と日常系四コマみたいな短いシーンの連続で作られる物語
見慣れた安定の池亀さんの作品世界だなあと
笑の中から情を炙り出すのが松本さんは上手い
聖さんは元々良いのに見るたびに良くなってく

『特殊になれなかった者たちへ』
この作品好きだな
特殊清掃員たちの仕事と会話と言う特殊性の中でそれぞれの特別な普通があって
池亀さんの世界は会話の柔らかさとは逆に死や暴力が隣り合わせの場合が多くてそれが上手くハマってる
大垣さんは本当に娘溺愛しそう

売春捜査官

売春捜査官

今生酔いどれ喫茶

シアター711(東京都)

2020/10/08 (木) ~ 2020/10/12 (月)公演終了

満足度★★★

何度見ても強い戯曲だよなあと
怒号と罵声と暴力と差別的な言葉が投げ散らかされているようにみえて、しっかりと全てが収束していく
それぞれのキャラにドラマが有ってそれを体感できる
役者も演出も本の強さにどうしても飲み込まれてしまう
勝手に出来上がってしまう

線路沿い獣道

線路沿い獣道

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2020/10/08 (木) ~ 2020/10/11 (日)公演終了

満足度★★★★

どんなに時間があっても探せないものがあって
何度人生をやり直しても出会えない人がいて
世界のテッペンに行ったら否が応でも上を向かなきゃいけなくなった
重くてぶっ刺してくる言葉が高い天井から降ってくる
輪郭が綺麗な演劇がライトに浮かび上がった

WATCH THE WATCHMEN(we put on masks)

WATCH THE WATCHMEN(we put on masks)

コンプソンズ

小劇場てあとるらぽう(東京都)

2020/09/29 (火) ~ 2020/10/18 (日)公演終了

満足度

猫町の如く演劇しかない町に迷い込んでしまった男の話
意図的で恣意的な失敗作だなと
でもコンプソンズってこういうもんだったよなという原始の海の命のスープを飲んだ感じ
メタまみれで小ネタまみれ
コンプソンズ版「劇場」も演劇人と観劇者でみえ方が違うかも

広くてすてきな宇宙じゃないか

広くてすてきな宇宙じゃないか

キャラメルボックス俳優教室

オメガ東京(東京都)

2020/09/30 (水) ~ 2020/10/04 (日)公演終了

満足度★★★

感傷のエーテルに満たされた、味わい慣れた物語
もはや一つのディファクトスタンダード
スピードとパワーで展開も何もかも捻じ伏せるよなあ本当に
役者さんだと、米村さん、環さん、櫻井さんが良くみえた

2作目が書けない。

2作目が書けない。

「欠点」

シアター711(東京都)

2020/09/24 (木) ~ 2020/09/27 (日)公演終了

満足度★★★★

劇団も作演も出演している役者も全然知らないけれど良い作品だった
きちんと感想を文章で書き上げたいと思わせる作品
20代前半のルサンチマンやゴールに向かって走っているはずなのにゴールのわからない不安感
ずっと苦しさを感じながら観てた
シーンや言葉の軽さ重さのバランス感覚がとても良い作家だと感じた
あとメインの役者の演技は良かった
彼らの辛さや苦しさも大人になってしまうと娯楽として消費してしまう、消費したら終わりだと思ってしまう
ゴールテープは自分で切りたいよなあと
ぜひ次回作に期待したい←

脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。

脳ミソぐちゃぐちゃの、あわわわーで、褐色の汁が垂れる。

オフィス上の空

シアタートラム(東京都)

2020/09/17 (木) ~ 2020/09/27 (日)公演終了

満足度★★★

世界には許容が必要だけど
人との関係性を許容で区切る事は醜い
趣味趣向はそれぞれ尊重されるべきだけど
そこに性欲という他者に向けられるものが入ると尊重なんて言葉は消えてなくなる
結局パワーの強い人が勝つんだねとなる
それぞれの秘密は一昔前なら笑いのオチになっていた
今はこれは笑いにするもんじゃ無いときちんと心がモードを変える
彼らはとても未熟だ
だから見ている僕らも考える
自分にとってのそれを壊されないように考える

『夜鷹と夜警』(よだかとやけい)

『夜鷹と夜警』(よだかとやけい)

東京No.1親子

ザ・スズナリ(東京都)

2020/09/11 (金) ~ 2020/09/22 (火)公演終了

満足度★★★★

やっぱり福原充則さんが書くモノローグの台詞は泥のように綺麗で目の前に破れ目のある情景が広がって、アスファルトに膝をついたようなじんわりとした感覚が伝わってくる
そこに色を付ける安藤聖さんもまた上手いなあと
全体にパンチラインの筋がある作品で楽しめた

EN-境界との対話-

EN-境界との対話-

家のカギ

スタジオ空洞(東京都)

2020/09/10 (木) ~ 2020/09/13 (日)公演終了

満足度★★★

アトラクション方式と勝手に言っているタイプの作品
未知との遭遇的作品身を観るといつも冨樫義博「レベルE」の雌を捕食することで子孫を残す宇宙人の話を思い出してしまう
区別は誰が何を元に行うのか?
自分が異物とならない保証はどこにあるのか?

知ラン・アンド・ガン!

知ラン・アンド・ガン!

劇団献身

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2020/09/04 (金) ~ 2020/09/13 (日)公演終了

満足度★★★

単純に面白かった
表面はテンポの良い軽いコメディだけど
90年代パンクロックの情緒を裏に感じる
浅見さんがメタな場面をやるとシベ少を彷彿とさせられる笑

観る方も演る方もみんなコロナを何か都合よく言い訳にしていないかい?
やりたいならやろうぜ!って思った

IN HER TWENTIES 2020

IN HER TWENTIES 2020

TOKYO PLAYERS COLLECTION

シアター風姿花伝(東京都)

2020/09/02 (水) ~ 2020/09/07 (月)公演終了

満足度★★★★

10人の役者によって一人の女性の20代という時間が右から左へ流れていくパノラマ舞台
どんなに人生経験を積んでも未来の自分の事は何もわからないのが面白いし、それを上手く使った「私会議」な部分が愉快だった
過去の自分が描く未来予想図はいつだって現在の自分に対して残酷だ
とても整った戯曲だなあと
人間関係や人生のイベントを混ぜ込みながら全てきちっと回収してて、柴幸男さんの「あゆみ」的な作りでもあるんだけど味わいが全然違って面白い
二十歳の未来を見つめる表情と二十九歳の過去を振り返る表情の違いがとても良かった
二十七歳の色気の意味も把握

【公演中止】モノクロチュス

【公演中止】モノクロチュス

竹内蓮企画 ロチュス

RAFT(東京都)

2020/09/03 (木) ~ 2020/09/06 (日)公演終了

満足度★★★★

竹内蓮さんの一人芝居
とても良いものを見た。満足
情けないように見えて鼻っ柱が強くて、でも愛嬌のあるお調子者っぽい役どころが似合う役者さん
作中でも思わず背中を押して応援したくなる場面が何度もあった
普通の男の子のありふれたエピソードは、そこに物語を見るのではなく自分の中にある物語が触発されて引きずり出された
役者竹内蓮の失われた夏というのは現在の多くの役者さんの姿そのものであり
ありふれている現実だからこその物語がそこに感じられた
大人になって刺激的な出来事や人生に関わるイベントが色々有っても
結局、中学生の時に好きな人と一緒に帰ったあの時の物語には全てが色褪せてしまうのだ
世界になんの痕跡も残っていない出来事がどんなドラマや映画よりも深く胸に突き刺さっている
あの時からずっとエピローグが続いている

まるかど企画のポップティーン/アダルティーン

まるかど企画のポップティーン/アダルティーン

まるかど企画

中野スタジオあくとれ(東京都)

2020/08/27 (木) ~ 2020/08/31 (月)公演終了

満足度★★

まるかど企画「ポップティーン」観劇
面白さともったいなさが混じった感じ
「動悸動悸が」「あちこち」が明で動
「クチナシ」「ふたりでくらす」が暗で静
この2つの世界観を繋げるべきではなかったかなと
それぞれのテイストは良かったのに混ざることで打ち消し合ってしまっていた

「動悸動悸が」「あちこち」はコミック的なキャラと早回しの台詞が心地よくベタに笑えた
あとは演出というか役者の演じ方(メリハリと誇張)でもっと面白くなると思う
良くも悪くも裏切りがないので節目に爆発力があると良いなと

「クチナシ」「ふたりでくらす」は深夜アニメ的な言葉と展開
ふたりでくらすはプロットが良いのでぶつ切りにせず、もっとしっかりと作り込んだのを見てみたい
あと、どちらも独白が長すぎるのがもったいない
大切なことをその人自身にただ言わせてしまうと意味が薄れてしまう

ちなみにOP映像の名前とかがぼやけすぎて何も見えなかったのって
あえての映像効果?思わずフェイスシールドのせいかと思ってずらして見てしまった
あのポップで明るいダンスを「クチナシ」「ふたりでくらす」組がやる意味あるの?世界観…
あと開演遅れたのになんのアナウンスもなかった

楽屋 —流れ去るものはやがてなつかしきー

楽屋 —流れ去るものはやがてなつかしきー

ことのはbox

シアター風姿花伝(東京都)

2020/08/22 (土) ~ 2020/08/30 (日)公演終了

満足度★★★

岡崎チーム
「女性」を演じる役者というあなた
あなたは強くて脆い人
舞台上と舞台裏、あなたの本当はどちらなのか
生と死の裏表のように演じると演じないとは常に地続きで
役者の人生は、もっと光を!と叫んで暗転するのだろう

短編集 ふきだまる

短編集 ふきだまる

劇団あばば

OFF OFFシアター(東京都)

2020/08/20 (木) ~ 2020/08/24 (月)公演終了

満足度★★★★★

とにかく「好き」だった
今年のベスト3に入る
他にあまり見ないタイプの物語で余白と余韻が残心となり心を刻む自意識の会話劇
必ずこっちの思う通りには行かない言葉と展開が気持ち良かった
特に「告白」は今年の短編で一番好きな作品だった
なんか知らんけど泣いてた
「告白」の良さは他者を他者としつつも自分よりも大切に感じ始めた時の揺らめきのそれが感じられて
そこに観測者がいることがまた重要で、君といるときの1秒は永遠というのをこういう形で表したことにとにかくやられた
安藤さんがただの美少女だったのも何かやられた感じ

全ての魔女たちへ

全ての魔女たちへ

劇団やりたかった

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2020/08/18 (火) ~ 2020/08/23 (日)公演終了

満足度★★

シットコム好きとしては色々言いたくなる作品
まず各キャラのその時点での状況がわかりづらく勘違いやすれ違いの笑いをいくつも逃していてもったいない
あと気持ちが動いた瞬間というのもクローズアップしないとさらっと通り過ぎてしまい、なぜ今このやりとり?となってしまっている。後半も待ちの間が多くテンポが悪くて爽快感が無い。
ただ、ナツキ、スグル、凛凛はキャラも役者の演技も良くて3人が絡む部分はしっかりとコメディだった
反面他の3人はキャラの作りもお芝居もちょっと…
再演ならばもっとしっかりと脚本を見直すべき

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