ごまにゃんままの観てきた!クチコミ一覧

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METEORITE

METEORITE

Emergency×Emergency

ワーサルシアター(東京都)

2017/03/03 (金) ~ 2017/03/05 (日)公演終了

満足度★★★★

母であり子でもある自分としては「わかるなぁ」と思う点が多々あった。
冒頭の掛け算、よく気がついたなぁ、うまい!
演出的には様々なパフォーマンスを繋げてコラボしました、な体だけど、物語としては当日パンフに書かれている「支離滅裂」というほどグチャグチャではなく、拓馬らしい物語だと思った。
初めに「緊急事態だから」と断ってあるので練り上げられていないことは責められない。パフォーマンスとして楽しめばいいのかもしれないが、練り上げられたこの物語を観てみたいと強く思う。

ネタバレBOX

「走馬灯」のエピソードが少ない!
走馬灯と言えばめくるめく、な感じで短いエピソードが次々に、のイメージなのに。
緊急事態だから要点だけ、の感じでした。
シーツの中でうごめくのはRENTを思い出した。
「なんで関西弁やねん?!」(笑)
白イモムシ可愛すぎ!!
グレートフルグレープフルーツ

グレートフルグレープフルーツ

OuBaiTo-Ri

ワーサルシアター(東京都)

2017/01/18 (水) ~ 2017/01/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

Twitterで異口同音に語られた「凄い!」「凄いものを見た!」。これは最も端的にこの舞台を表現した言葉だと思う。しかし意外なほどに「意外」ではなく、納得づくしだった。驚きはない。凄いものにしかなりようのない座組であるから。
あらすじを読んだ段階では「一体どんな話になるのだろう?!」と思っていたが、観ていてストーリー展開はほぼどうでも良くなった。シーンのひとつひとつがそれぞれひとつの物語に感じた。決してオムニバスという意味ではなく。美しく、痛く、切なく・・・台詞のひとつひとつもリアルに胸に突き刺さってきた。
終盤、「あ、まだあるんだ・・・」が繰り返された。映画なら絶対もっと早くに終わってる。DVDになる時「ディレクターズカット版」として発表されるようなエンディング。でも、ひとつひとつのシーンがちゃんとした物語であるから、どれも削ることができなかったのは納得出来る。当初の予定より随分と上演時間が延びてしまったけれど、カットしなかった決断に感謝したい。ひとつひとつがとっても大切な物語。ずっと心に留めておきます。

「ヴルルの島 」

「ヴルルの島 」

おぼんろ

新宿FACE(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/24 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/12/23 (金)

まず客観的に、本当の意味で世界を変えられる物語だと思った。私も含め、自分の立場でしかものを見れない人間は多い。一人一人のその思いが大きな戦争にまで発展してしまう。それが物語の世界を通して素直に心に入ってくる。誰もが思い当たるところがあるだろう。全世界の人に伝えたい物語だ。
「客観的」と言いつつ主観じゃないか!と仰る向きもありましょうが、私としては頭で考えた、理性で判断した結果なので。あくまで「的」であるとご了承ください。
主観的にはとにかく「好き!!」物語も好き!それぞれの愛すべきキャラクターを生き生きと体現してくれる語り部達が好き! 音楽も美術も衣装もサイコーのクオリティ!! 満足です!!
ただ、不満もある。小屋の規模とステージ、客席の配置の問題。桟敷席に対してステージが高過ぎ、その分死角が多い。以前のように桟敷と同じ高さか、ゴベリンドンの沼の枠組みのように低めで桟敷席との間に空間があれば観やすいのに。中央ステージに上がる階段横の通路に居て、語り部が駆け抜ける度風を感じられたのは素敵な臨場感だったが、目の前に語り部が背を向けて立つ、その正面に1人、更にその奥にもう1人いることも、綺麗に一直線上に並んでしまい、体を左右にずらしてみても誰1人表情が見えない。どころか目の前の語り部の足しか見えない、というシーンが何度も。入り口から見て下手のステージにいる語り部も死角。会場が広い分花道が長い、遠い。360°アクティングスペースだと、どこかが死角になるのは仕方ない。見えてる語り部の表情から相手の表情を想像するのも一興。しかし、桟敷のかぶりつきでこんなに見えなかったのは初めてです。大きな会場でやるには、その辺の計算ができる人が必要だと思う。某劇団にはパソコンで綿密な計算をしている劇団員がいることを、素人の私でも知ってます。課題はきっとまだまだあるのでしょう。
それでも、愛してます!
沢山の人におぼんろの物語が届けられることを願っています。

ネタバレBOX

「誰も死なない」と見る人と「アゲタガリが犠牲になった」と見る人がいますね。アゲタガリはアンドロイドです。いつか錆びついた体でどこかの浜に打ち寄せられ、そして再起動。♪フンフフン・・・と歌い出す。そこからあらたな物語が始まる。そんな気がします。
名前の由来、「星狩り」はわかるけどトリツキは「盗り月」なのだろうか?
シオコショウの意味がわかりませんでした(笑)しかし、シブイ!シブ過ぎる!
狼少年ニ星屑ヲ  終演しました!沢山のご来場ありがとうございます!

狼少年ニ星屑ヲ 終演しました!沢山のご来場ありがとうございます!

おぼんろ

ワーサルシアター(東京都)

2016/10/25 (火) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

念願の狼少年!
おぼんろの原点、やっと出会えた。先に戯曲を読んでの観劇だったが、冒頭のシーンから、文字では感じられなかった思いが立ち上がった。わかばやしめぐみさんの言葉、ひとつひとつが胸に突き刺さった。これが役者の力量というものなのだろうな。
どこにいてもしあわせと感じるのは自分の心持ち、考え方次第なのだということはわかっている。それを荒っぽいながらもストレートに見せつけられ、若さのある作品、若い団体に上演されている(好まれている)のも納得。今後再演を重ねながら少しずつ変化もあるだろうし、原点は原点として存在しながら姿を変えていくのではないか。普遍的であることは不変とは限らない。おとぎ話とはそういうもの。
まさにおとぎ話なのだけど、自分の現状と重ねてしまい、いつものように別の世界の景色は見えてこなかった。その代わり彼の内なる光、キンキラキンのラブが確かにそこに見て取れた。この物語、大切に育てて行ってください。また会う日まで。

ルドベルの両翼

ルドベルの両翼

おぼんろ

BASEMENT MONSTAR王子(東京都)

2016/06/28 (火) ~ 2016/07/06 (水)公演終了

満足度★★★★

初おぼんろの方には超おすすめ!
おぼんろダイジェストのような作品。初めて参加する人には馴染みやすいのではないかと思う。
事前に聞いていた「今までにないおぼんろ」はやっぱり「おぼんろ」であることに変わりなかった。「これもやっぱりおぼんろ」それは素直に受け入れられる。あの5人だから紡ぐことの出来た物語だ。
熱い友情に涙しながらキャラクターの微笑ましさに頬がゆるむ。「泣いたり笑ったり」ではなく、完全なる同時進行は初体験かもしれない。それは幸せな時間だった。

ネタバレBOX

「今までにないおぼんろ」、キャラ変更はうまく行っていたと思う。特に役者高橋倫平はもっと観たい。
「おぼんろダイジェスト」と書いたが、これまでの末原作品のいろんな要素が散りばめられていた。が、それがパッチワークとして見えすぎ、こねあげられていない気がした。語り部の力量でカバーされているが「作品」としてのクオリティは「??」
フライヤーのセリフが作中に出て来ないところをみると、当初の構想とは違う物語になったのだろう。あのセリフからすると最初は従来通りの悲劇の予定だったのかも。それがああなったのは、拓馬の「本当にやりたいこと」=「この5人で共に物語ること」、その気持ちに正直に物語を綴った結果ではないかと思う。だから誰も死なせない。
ただ、急遽の方向変換で練り上げる時間がなかったのだろう。
こういうハッピーなエンディングの作品でも、もっと心を揺さぶることができるようになって欲しい。「あれもおぼんろ、これもおぼんろ」、両方のバランスがとれるよう、今後に期待したい。

ドラマ・ドクター

ドラマ・ドクター

ティーファクトリー

吉祥寺シアター(東京都)

2015/10/23 (金) ~ 2015/11/02 (月)公演終了

満足度★★★★★

意外なことに私の感想は「面白かったー!!」
劇作家の役を劇作家が演じる。「興味深い」とは思っていたけれど実態はつかめず「ブラック・コメディ」?!

冒頭は笑えそうな雰囲気じゃなかった。そんな中、「えっ?この人がこんなことするの?」なシーン。ちょっと笑っちゃいそうだけど、周り誰も笑わない。
後でその行動の違和感も納得出来ると「笑ってよかったのかも」。
その後笑えるシーンがやって来る。
かなり笑った。でもそれがメインではない。
パラレル・ワールドでもあり、ブラック・ファンタジーでもあり、社会派的な面もある。
そして意外なことに相当心を揺さぶられた。いわゆる「感動もの」ではないのにこんなに心が揺れるって、自分のそういう反応も面白かった。

とにかく一口に言って面白かった。
笑える面白さと、考える面白さと、感じる面白さ満喫!
きっと何度観ても飽きない作品だろうな。

ゴベリンドン

ゴベリンドン

おぼんろ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

まとめ

最後の3公演に参加。
回を重ねる毎にひとりひとりの思いが深くなっていくのを感じていた。そもそも語り部それぞれの表現力と身体能力については言わずもがなであるが、そのうえに、である。そして座る位置を変える度違った景色、違った表情が見て取れ、更に感慨深いものが生まれる。
また客観的には、細部に至るまで、なんと練り上げられたストーリー展開であり、演出であるかと感嘆する。
劇場の規模に対して、この脚本、この【おぼんろスタイル】でいいのか?の声もあったが、私はこれで正解だったと思う。何より【普遍性】という意味ではピカイチの物語。沢山の人にこの物語が届けられたことをとても嬉しく思う。しかし、もっと沢山の人達に伝えたかったとも思う。繰り返し与えて欲しい物語だ。
ただもっと大きな会場になった場合、走り回るにも限界があり、隅々どこにいる人も漏らさず惹きつけておくためには更なる工夫が必要だろう。

ネタバレBOX

超主観的感想。
土曜日マチネ。呪いに囚われたトシモリに語りかけるタクマ。「タクマとトシモリの8年虹色アゲハ、」そこから私の頭の中の【閉ざされた無限の脳内宇宙】に無数の蝶が飛び交い始めた。左脳のあたりにぽっかり浮かび上がったブラックホールのごとき空間に無数の蝶が見えた。終演後もずっと。
ソワレ、その無限宇宙から一羽の蝶が劇場の空間に飛び出した。一羽だけ。きっとゴベリンドンが天国へ、娘のもとへ飛び立ったのだ。
皆が皆、「怪我の責任の半分」を自覚する中、純真無垢なるタクマ。呪いを終結させるために生まれて来たんだね。
千穐楽。
回想シーン、母の葬儀から逃げ出したタクマを見つけたトシモリ。もうこの時点で蝶の群れが見えた。終盤は震えが止まらなくなった。泣きじゃくっていたわけではない。胸は熱くなっていたけれど冷静さは持ち合わせていた。だけど不思議なほどに震えが止まらなくなった。
いろんな角度から観てそれぞれの表情など把握した上で、全員の気持ちに同時に寄り添うことができた。体の中で五人分、いや、もっとだね(笑)の感情が渦巻いていたから肉体の許容範囲を超えて震えが止まらなくなったのかもしれない。その為疲労度が半端なかった。これまで観劇でこれほど疲れた経験はない。貴重な体験でした。
ゴベリンドン

ゴベリンドン

おぼんろ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

折り返しマチソワ
一週間ぶり2回目となるマチネ。上手階段横のイス席。
階上のシーンをのけぞって下から見上げるのも一興。上から降ってくる声に聞き入るもよし。
今公演初の満席、バルコニーにも客が入っている、当然語り部のテンションも上がる。開演前から期待した通り、素晴らしい出来だった。初見時指摘した点も改善されていた。日々進化。ライブは生もの。まさにそういう劇団だ。
赤い雨を沢山浴びた。この雨に打たれながら感じる言葉はまた格別。まさに物語の中にいる感じ。残念だったのは目潰し的なライトの逆光で語り部(メグミとトシモリ)の表情どころか姿までがかすんでしまったシーンがあったこと。それ以外は大満足でした。

ソワレもまた満席。ぎゅうぎゅう詰めになる前に一度は体験しておきたい桟敷席。こちらはアトラクション的な楽しさを味わえる。飛んでくる汗もスプラッシュ!と思えば良い。感動より楽しいが多めだけれど、語り部の表情や息遣いを近くに感じられるのでやはりだんだんと引き込まれていく。特にゴベリンドンの動きがよく見える。遠目でも確認はできるのだが、獣の中に残された人間の心の葛藤、対比が更にリアルに感じられた。沼の歌の息遣いもしかり。これまで死角になっていたクライマックスでのメグミの表情もはっきり見え、最も普通な人物の存在感が浮かび上がった。

大満足のマチソワだったが、きっとまだ化ける。余地はあるはず。また一週間後に期待しています。

ゴベリンドン

ゴベリンドン

おぼんろ

吉祥寺シアター(東京都)

2015/05/21 (木) ~ 2015/06/07 (日)公演終了

満足度★★★★

愛しています。
23日マチネ、初見の感想。二段目上手端の席。対角向きに座ると劇場全体が見渡せ、中央部も少し上からのぞき込む形で初見には絶好のポジション。
【はじめに物語ありき】
せつなすぎて心が痛い物語。もうすっかりお馴染みになったこの感覚。それあってこそのおぼんろの物語。せつなさの素は「愛」。この世界観が好き。
【予習】
おぼんろとしては初の戯曲を読んでからの参加。それ故に読んだ時の感想と比較しながらになるのかしら?元来あれこれ、例えば「こういう理不尽さってあるよなぁ」とか考えながら観てしまう方。が、ふと気づくと無心。言葉と目の前の景色だけをストレートに受け止めていた。この吸引力は語り部たちの物語力に他ならない。引き込まれ、終始うるうる。胸が熱く苦しい。
【「愛」】
一番感情移入するのはゴベリンドン。悲しい怪物だ。しかし彼に限らず、登場人物たちそれぞれの喜び、悲しみ、怒り、憎しみ、願い・・・それらの起結はすべて「愛」による。誰の心の中にも一輪の花がある。もし咲いていないなら、それはまだ種の状態なんだ。
【空間】
広い劇場も走り回れば狭く感じる。対角の一番遠い場所での動きのないシーンも感情を揺さぶられれば近くなる。が、ふと気づいた。対角付近で演じられた淡々としたシーン、これはアブナイと思った。その日の私にはギリギリ許容範囲だったが、積極的に物語の世界に入り込もうという意志のない人には退屈に感じるのではないか?私でも体調悪い時だとアブナイぞ、と。実際友人の隣の人は寝ていたらしい。
これが満席なら感情の伝播が働くかもしれない。が、この規模でやるためには客の入りに左右される様じゃダメなんじゃないか?
更なる奇跡のためにはフラリと訪れた人の心をガッチリ掴んで離さないことが必須。もうひと工夫必要な気がした。

とっても大好きな世界に浸ることができて幸せでした。
が、まだ伸びシロはあるはず。
だから今回は最高点はつけません。次回に期待しています。

鬼のぬけがら

鬼のぬけがら

ナイスコンプレックス

OFF OFFシアター(東京都)

2015/01/21 (水) ~ 2015/01/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

海が見えた!
「海に人が、浜に人が、みえた!」
被災地が舞台、と聞いた時点で取り扱いが難しそうだと思い、「鬼のぬけがら」というのがファンタジーなのか比喩なのか?謎のまま観劇。初見時、構成の見事さに感服。台詞のひとつひとつに意味があり、自分のこととして考えることが山ほどある。「考えさせられる」ではなく「考える」。しかしテンポよく進んで行くので熟考している暇はない。4回拝見したがきっと何度見ても答えを出し尽くすことはできないだろう。
妻、妹、嫁、女性3人の存在が素敵。それぞれの立場で共感する。しかしこういう題材、どういう結末になるのか全く見当がつかない。ちゃんと納得できる終わり方が可能なのか?観ていて一抹の不安が過る。ところがクライマックス!軽快なピアノに乗って、それまでのもやもやはすべて押し流された!最高のエンディング!大いに納得のラスト!海に、浜に、人がいる……! 昔から。そしてこれからも。人がいるから物語が生まれる。
物語といえばこの人、劇団おぼんろ主宰末原拓馬。キムラ真とのまさしく「融合」は、作品を立たせるために必要不可欠なものに感じた。
もっと沢山の人に観て欲しかった。自分の物語として。再演、お待ちしています!

ギルムルの花束

ギルムルの花束

酒井香奈子のアロハプロジェクト

ワーサルシアター(東京都)

2014/12/27 (土) ~ 2014/12/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

見事に世界が立ち上がった!
初日観劇致しました。
場内は森の中のサーカス小屋。天井は三角の布をはぎ合わせたテント。ステージ後方の草むら(?)がリアル。

末原寓話らしい、心が痛くて切な過ぎて、でも愛にあふれた物語。
90分にわたるその世界をたった一人で描き切った酒井さん。「根性ありそう」「面白そうな(興味深い)人」、そういう印象を持っていたが、まさにその底力を見せつけた。
3人の女性を演じ分けたが、舞台上はたったひとりなのにちゃんと一人一人の姿が見えた。景色が、その場の空気がとてもクリアに目の前に立ち上がっていた。この世界を編み上げるのが並の努力ではないということは素人目にも確かなこと。お世辞にも上手いとは言えない歌も、とても気持ちの入ったものだった。
そう、気持ち、気合い、気迫、心意気、そういったものに全編貫かれていたから惹きつけられ目が離せなかった。ラストの笑顔はとても力強く決意の表れに感じた。
物語の完成度の高さと相まって、間違いなくどこに出しても恥ずかしくない「酒井香奈子の代表作」。
ギルムルの花束を抱えて、全国ひとり芝居ツアーなど出来たら素敵だと思う。せめて故郷に凱旋公演!これだけはどうしても実現させて欲しいと切望します。

捨て犬の報酬 終演しました!どうもありがとうございます!

捨て犬の報酬 終演しました!どうもありがとうございます!

おぼりん

pit北/区域(東京都)

2014/11/16 (日) ~ 2014/11/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

激しく心を揺さぶられた。
末原拓馬作『捨て犬の報酬』。ずっと観たいと思っていた作品。
想像の域を脱しえないが、りんぺいさんの『捨て犬』は絶対「いい!」に違いないと確信していた。
一回目の公演を観劇。劇場に足を踏み入れる前から「テーマパーク」の意図どおりにワクワク楽しいひと時が待っていた。心尽くしのおもてなし。
本編は高橋倫平の身体能力に釘付け。しかしそのうしろに時折末原拓馬が見えていた。
りんぺいさんの「この物語を届けたい」という思いの中に末原作品の本質が息づいていた。
しかしそんなことを考えていたのも初めのうちだけ。
途中からなにも考えられなくなった。でも心だけは揺さぶり続けられ、涙の訳もわからぬままに……
終演後物販に行ったとき大きなため息をついた。知らずに息を潜めていたのだ。
そして思わず口をついて出たのが「あー、疲れた!」。心地よい疲労感だった。
この演目、3回もやるなんて、なんてこと!
そして3回とも観る人もいる。
ボロボロだわ!
あまりに心を揺さぶられたため、その後2ー3日情緒不安定に陥りました。
でも、そんな思いをしても、また観たい!と思える作品でした。

イエドロの落語 其の弐9月 目白 古民家ゆうど公演

イエドロの落語 其の弐9月 目白 古民家ゆうど公演

イエロー・ドロップス

ゆうど(東京都)

2014/09/06 (土) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★

意外に怖かった!!
なかなかに蒸し暑い日で暗くなってから雨。会場である古民家『ゆうど』の雰囲気と相まって、怪談やるにはぴったんこのシチュエーション!
そこで語られる落語芝居。
これが意外に怖かったのですよ!
ホラーやオカルト的な怖さではなく、やはり一番怖いのは人間の心!

お二人の表情がまた、いいんだよなぁ!

10月は場所をかえ、ガラリと趣の異なる場所で。
こちらもますます楽しみになりました!

朝日のような夕日をつれて2014

朝日のような夕日をつれて2014

キョードー西日本

西鉄ホール(福岡県)

2014/09/05 (金) ~ 2014/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

「処女作にして代表作」…
そうなんだ…
決して演劇通ではなかったけれど、昔からタイトルだけは知っていた。

感想としては、難しく考えればいくらでも難しくできるけど、単に「面白かった!!」でいいのかな、という気がしました。
そして演劇通でない私がいうのもなんだけど、「あの時代の演劇」のイメージ、まさにこれだったなぁ、と。
そう、通じゃないから漠然としたイメージなんですが、「お芝居」じゃなく「演劇」って、こういうイメージでした。観たことなかったけど。笑
「あの時代」(いつだよ!) に観てた人なら、懐かしさと新しさの両方を感じたんじゃなかろうか?と想像しました。
まぁ、とにかく大笑いして楽しい舞台でした!!


シットアウト

シットアウト

tubbing

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2014/08/29 (金) ~ 2014/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★★

とても愛しい物語
小部屋の中の濃密な三人芝居。会話劇。登場人物達の関係性がまた濃密。その濃密な三人を演じる役者は個性派揃いで、とても初めての座組とは思えないほど緊密にそれぞれの感情をぶつけ合う。

まぁ、よくできたお話だなぁと思いましたよ。
台詞のひとつひとつ、それぞれの登場人物の気持ちが、いちいち「うん、わかるよ!」なのです。矛盾も疑問もなく。そして全編通じて笑わせてくれるし。
細かな表情も豊かな役者さん方の魅力も相まって、ずーっと笑顔のまま、心は揺さぶられっぱなしで涙がにじんだまんま。
最後は一応の結論をみて嫌な気分なくすっきり。
愛すべき人達をとっても愛しく思える、そんな素敵な物語でした。
これがもう二度と見られない、映像に残らないなんて残念でなりません。

トーマの心臓

トーマの心臓

Studio Life(スタジオライフ)

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)

2014/07/11 (金) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

安定の大人チーム
正直、こちらのチームしか納得できなかった。やっぱりオスカーが大事。岩崎オスカー、2010年の時は今一だったが、ちびオスカーの記憶が見える点がとても良かったので、「次回に期待。山本ユーリと組めば絶対良くなる!」と踏んでいた。それが実現した今回、岩崎オスカーとても良かった!しかも大阪大楽では東京で観た時よりさらに良くなっていた。最後を満足して締めくくれてよかった。ほっ。

ゆめゆめこのじ

ゆめゆめこのじ

CRAZY FOXY BEE

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2014/05/01 (木) ~ 2014/05/04 (日)公演終了

満足度★★★★

とても面白かったのだけど…
盛りだくさんでエンタメ的完成度の高い作品。素直に面白かった。でも面白かった分、「出雲が主役」と言うのが薄い。そこ、解説見てないと気付かない。そこに注目した人とそうでない人の受け取り方全然違うと思う。エンタメ的面白さしか味わえなかった人、もったいない!その辺の描き方、どうにかならなかったのかな?という気がしてならない。

インスタントアクマ

インスタントアクマ

@emotion

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2014/06/06 (金) ~ 2014/06/08 (日)公演終了

満足度★★★★

惜しい!!
着想は良かったのだが、短編で収まる内容を笑いでつないで時間持たせた感じがしてしまった。その一点だけ!(でも結構重要)
あとはとっても良かったです。
ラストシーンの斉藤有希さんの表情の変化に持って行かれた。

パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!

パダラマ・ジュグラマ終演いたしました!総動員3672人。ありがとうございました!

おぼんろ

王子MON★STAR(東京都)

2014/07/09 (水) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

物語の進化を目の当たりにした。。
回を重ね深化したものを見ることはよくある。
「会場が変わって演出も大きく変わりました」と言われても、素人目には大した変化には感じない。ストーリーが変わった訳ではないから。「進化」を目にすることはそうそうないのである。

八幡山で2回、岡山で1回、週一参加の後3週間空けて王子でのラストラン。

最初からとても良く出来た物語だった。一人ひとりのキャラクターも丁寧に描かれ矛盾を感じる点は皆無。誰に感情移入しても成立する物語。主人公はひよこのタック。素直にそう思っていた。
このタック、昔飼っていたひよこを彷彿とさせ、私の目にはリアルなひよこに見えた。サイズ感なぞ想像力で簡単に凌駕できる。可愛くてしょうがないひよこちゃんが、岡山までは確かにそこにいた。
ところが王子では、もはやひよこには見えなくなっていた。と同時に「タックが主役」という印象も消えた。「みんなが主役」になっていた!

この人数で群像劇に当てはまるのか知らないが、「群像劇」と言うのとも違う。
誰かに感情移入しなくても、一人ひとりが主人公なのだと感じられる。実際の人生ではみんなが主人公であるように。
ファンタジーの形を借りたとてもリアルな物語。その印象は最初から変わっていない。そう「リアル」!やけにリアルなんだなぁ。
最初に感じたリアルは社会事象など現実の世界とそこにいる自分自身。そしてそこにある思いに嘘がないというLIVE感。その思いがこの3週間のあいだ現在進行形で進化してきたに違いない。単に深化ではない進化が全く違う物語の姿になった。そしてそれこそが作品の真価。このメンバーならではの「仲間の物語」。おぼんろ号、見事に入港しました。その場に立ち会えた幸せこそが感動であった。出会えたすべてに感謝!!

西暦12014年の冬

西暦12014年の冬

現代演劇on岡山

ルネスホール(岡山県)

2014/02/22 (土) ~ 2014/02/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

思い切って行ってみた
案の定、救いようなく痛い痛い心が痛い、最初から最後まで切なさでいっぱいで、持続性胸騒ぎに囚われる。しかし愛にあふれた美しい世界。
それだから余韻が後を引き病みつきになる。
命は救われない。では魂は救われたのか?などと宗教的な考え方も浮かびはするが、その答えは問題じゃないんだな。
やっぱりこの世界観が好き!この空間に身を置くために遥々来た甲斐はある。
末筆ながら、演者としての力量にも脱帽。各キャラクターの演じ分け、特に老人の声のトーンに感じ入った。

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