図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖 公演情報 図書館的人生 vol.3 食べもの連鎖」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
21-27件 / 27件中
  • 満足度★★★

    巧みなシェフのフルコース
    全四話、どれも起承転結がハッキリしているので、話にどんどん
    引き込まれ、本当にあっという間の2時間10分でした。
    どれも体感時間は短い位の感じでしたが、その中でも設定を
    破綻させず、というか、一見ぶっ飛んでいる設定を納得させてしまう
    劇団の手腕がとにかく凄い。

    ネタバレBOX

    四話のどれも良かったけど、強いていうなら2<3<1<4かなぁ。

    1話目は自分の通う菜食主義の料理教室に通ううちに、ものの見事に
    ハマり込み、肉を喰いたい夫までも肉に見せかけた菜食料理で徐々に
    洗脳し出していく女の話。

    もう少し引っ張れば良かったのにと。終わった時、余りの唐突さに
    え?終り?とちょっとビックリした。というか、このテーマで一本
    そのまま公演打てそうな。 内容も結構ダーク、というか、深いし。

    2話目は大好き。 自分の必要とする分の万引きしかしない男と日がな
    懸賞で生活する女との奇妙な同居生活。そこに、万引き素人達が
    入り込んできて不穏な空気が…

    さりげに昨今の社会問題なんかもちらちら見せつつ、最後はすごく綺麗に
    まとまってた。 最後のオチは笑うけど、同時に心が温かくなりますね。
    そしてメインを張る安田氏は一言発する度に何故か笑ってしまう。

    3話目。「単一食」に目を付け、試みるうちに飲血で115歳の年月を
    生きることに成功した男の話。

    長寿を続けていくうちに、徐々に自分が人間離れした、なにか別種の
    「生命体」、いや下手をするとそれにすら当てはまらない存在に
    なりつつあることが、男の独白から微かに見てとれる。

    「生命は有限」という、生物の絶対的な縛りから抜け出した時点で
    既に男は少なくとも人間はやめてしまっている。肉体は生き物を
    超越しているのに、意識はそれまでの人間の枠からどうしても
    抜けきれない。 これは凄く恐ろしい悲劇です。

    よく狂わなかった、という話なんですけど(現に一緒に飲血した
    男の妻は半ば発狂状態に陥った揚句、禁じられた食物行為を
    行って死ぬ)、結末はもうなるべくしてなる結果なんでしょうね。
    切ない系SFを読んでいるような気持でした。

    4話目。 正直、良く分かんなかった。
    3話目の設定が何気に生かされてたり(笑ってしまった)してたけど
    いかんせん短過ぎてあっという間。 伊勢佳世のキュートさが見どころ、
    と勝手に思うことにしました(笑

    次回作は「散歩する侵略者」ということで、驚喜乱舞ですよホント。
  • 満足度★★★★★

    短編集の前川戯曲のキレの良さと
    人物造形のコクの深さは絶品。
    各俳優へのフォーカスの当たり方が実に心地よい!

  • 満足度★★★★★

     
    観劇

  • 満足度★★★★

    うぇ!
    おもしろす!

  • 満足度★★★★★

    星5つです
    本当に面白かった。
    短編集であり全4話。
    第1話から前菜と名付けられており、
    前菜→魚料理→肉料理→デザート
    という副題のフルコースでした。

    ネタバレBOX

    今回は客演である板垣雄亮さんと、安井順平さんが、
    メインの食材でしたね。
    第2話の安井さん。
    第3話の板垣さん。
    これはそれぞれのキャラクターを活かしたものであり、
    他の人では、代役は無理かもしれませんね。
    客演とはいえ、ほぼレギュラーのように出演しているので、
    当て書きされているのかも。

    第1話の「人の為に装うことで、誰が不幸になるっていうんだ?」
    ですが、ラストの浜田さん演じる甘利文雄の慟哭は、
    一見すると、くだらないことなのですが、
    人として、生物としての根幹を成すことなので、
    そんな馬鹿なと思いながら、同意してしまう不思議な感覚。

    第2話の「いずれ誰もがコソ泥だ、後は野となれ山となれ」
    ですが、美学を持つ万引きの話。
    師匠とか弟子とか敵役とか、
    押井守の立ち食い師のような感じの話でした。
    続編はないでしょうが、スピンオフは見たい感じ。
    最後のオチには笑いました。
    これは安井さんならではなんでしょう。

    第3話の「人生という、死に至る病に効果あり」
    ですが、This is 板垣という感じで、
    全編セリフの山でした。
    板垣さんが途中でとちっていましたが、
    このセリフ量では、仕方がないのかなと。
    この話がメインディッシュなのですが、
    非常に食べ応えのある物語でした。
    ラストの切なさは必見です。
    それにしても、このネタは、イキウメらしいと言うか、
    藤子・F・不二雄さんのSF短編を彷彿とさせますね。

    第4話の「マヨネーズの別名は、全体主義的調味料」
    ですが、デザートでした。
    第3話のラスト濁すというか、イキウメらしい終わり方でしたね。

    全体通して、成熟にあるというか、
    毎公演楽しませてもらっています。
    次回公演は、「散歩する侵略者」です。
    再々演ですかね。
    あの頃のメンバーで居なくなっている人もいるので、
    どうのような配役でいくのかも楽しみです。
  • 満足度★★★★★

    とても面白かった。
    やはり期待を裏切らないですね。2時間10分があっという間でした。できればもう一度観たい。

  • 満足度★★★★

    ダブルコールでたよ
    ハズさないなイキウメは。毎回確実に楽しめる劇団だ。
    前菜から魚料理、肉料理、デザートまでのコース仕立てなので話の長さやテイストもさまざま。
    ちょっぴり刺激的な前菜。
    安井順平をメインにしたさっぱり味の中にコクがある魚料理。
    板垣雄亮の存在感が濃厚な肉料理。
    伊勢佳世がスイートなデザート。
    いやはや、満腹満腹。

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