ハコブネ【作・演出 松井周(サンプル)】 公演情報 ハコブネ【作・演出 松井周(サンプル)】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-13件 / 13件中
  • 私も観てた
    後日掲載予定。

  • みてきた
    少しむずかしい。
    なるほどと思うけど好みではなかった。

  • 過剰な毒
    人間模様を毒気たっぷりにサンプリングする松井周の作品。今回は工場の単純作業に従事する人々がそのターゲットだった。
    北九州芸術劇場プロデュース公演ということで、いつものサンプルの作品に比べると、古舘・古屋が出演しているとはいえ、出演者の演技面ではイマイチな感じがあった。

    ネタバレBOX

    舞台の奥には積み上げられたコンテナ。工場の作業時間にはローラ-式のコンベヤーが舞台中央に設置される。
    仕事の具体的な内容は不明。コンベヤーをひたすら往復するダンボール箱の動きが作業の単調さを強調する。
    舞台装置を見ているうちに、ヨーロッパ企画が上演した芝居「火星の倉庫」や「インテル入ってる」を思い出した。どちらもSF的な設定ではあるが、単純な肉体労働に従事する若者たちの姿をコミカルに描いたものだった。

    単純な肉体労働がつまらないことは誰だってわかっている。それをトホホな感じでコミカルに描くか、みじめな状態として皮肉をこめて描くかは、作り手の資質・気質の違いによるところが大きいのだろう。
    政治権力とかカルト宗教といった大きな力を持つ存在に対しては、風刺や戯画化という表現は有効だと思うが、単に工場の労働者の生態を描くのに、これほどの毒気や悪意は必要だろうかという疑問を感じた。
  • 満足度★★★★★

    痛快なるプロレタリア文学の転倒
    一言で言って、非常に面白く興味深いものであった。

    松井周さんのブログに行くと、影響を受けた作家の一番に「楳図かずお」さんの名前があり、ああ、やっぱりというような感慨もある。伏線の回収にこだわらず、また筋立てが良い意味で野蛮だ。

    ネタバレBOX

    松井さんご本人が映画芸術のサイトのインタビューで、確率論について触れていたが、前半の確率的に高い筋立てで進む部分は、丁寧で、ああ、静かな演劇眠くなるぜという感じであったが、途中から、システムの暴走が始まり、確率論的に低いことが起こり続ける。ここは大変エキサイティングで、つまり、平均化されたものは確率論に回収されるが、一回性の人生は結局確率的にはありえないようなことの連続であり、それこそ「事実は小説よりも奇なり」なのである。その事実がそこにあった。

    なによりもその確率論や事実をうそくさくしていないものは、人間を見据える力、裸の王様を告発できる力ではないだろうか。僕はありきたりになりそうな芝居を見るといつも、ひやひやする。どう裏切るのだろう。結局裏切らないのか?と。

    で、今回の芝居、前半で長く、工場労働者と厳しく理不尽な工場の監督の関係が描かれ、途中、工場労働者の反乱が起こる。ここで、ええ、ああ?まさかプロレタリア文学か?(「蟹工船」を下敷きにしているのは後で知った)というような気分になるが、いやいや、そこで終わらぬだろう・・・と見続けると、痛快な出来事に出会った。どうとは書かない。見に行っていただきたい。そして僕はこの人間の描き方だけで、松井周さんが信頼できる。ありきたりなプロレタリア文学を望む世間に対して、いやいや、どちらかが明確な悪なんてそんな簡単な世界ではないでしょう、俺たちのいる世界は。と、ちゃんと正論を言っている。

    ちなみに脱線になるが、若き日の太宰治がプロレタリア文学を目指しながら大成しなかった理由として、編集者たちから売れ筋の定番として求められた筋立て「かわいそうな労働者VS理不尽で傲慢なブルジョアジー」という図式を明確に描けなかったことがあると思う。彼はブルジョアジーの出身だから実地に、そのかわいそうな労働者VS理不尽な権力者という構造が嘘だということを見ているから、たとえ売れるためといえども嘘を書けなかった。結果として、プロレタリア文学の顔をした怪奇文学となり、評価されない。正直者の不幸が彼を傷つけた。

    同じように僕らは売れるために嘘をつきたくなるが、そんなことあるわけないだろうとちゃんと言う、それは表現者としてはあたりまえと思うだろうが、現実にはなかなか難しいと感じる。それを松井さんはやっていた。売れることと、ちゃんと言うことを両立させるのは偉いことだ。

    というわけで、松井周氏作演出「ハコブネ」は確率論として低い事実を描きながら、しかし浮つかない本当の人間と社会構造が痛快な形で描かれている素敵な芝居であった。

    これが結論。お勧めします。
  • 満足度★★★★

    面白かったけど、難しい…。
    北九州弁丸出しで、役者さん達のどこから演技でどこから地のキャラかわからなくなるようなライブ感が面白かったです。
    ちょっと前の北九州では、どこにでもありそうな工場労働者の話が身につまされる感じがしました。

    全員が同時に演じてるのを端から端まで見るのも楽しかったです。
    いろいろなネタ的な台詞もかなりツボに入って大笑いしました。
    また、こういう舞台があれば、観に行きたいです。

    ただ、たぶん好き嫌いが分かれる舞台だと思います。

    ネタバレBOX

    劇場に入ると真ん中に舞台があり、客席は3方向に設置してありました。
    ここは、こういう配置もできるんだと変な感心をしながら客席に座ってると3人の清掃人がコロコロで客席や舞台の埃を掃除してました。
    不思議にずっと思ってみてると、この3人も役者さんでした(笑)

    始まる前のアナウンスもいろいろと工夫がしてあり、楽しめました。

    全体的に抑えめのストーリー展開が続くので、入り込めないところもありましたが、北九州の基本的な知識があるせいか理解できるところも多かったです。個人的にはおひげの監督さんの変貌後の姿が大好きです(笑)

    この舞台は実際に観てみないと、わからないと思うので、機会があれば、是非観てみる事をお勧めします。
  • 賛否分かれると思う。
    北九州で作られた作品で、地元の役者さん達の経験もバックボーンの一つになっているのだから、どうしても北九州の血が通った舞台になってしまう筈。これを可とするか否かで、随分意見が変わって来るかもしれない。或いは、北九州という街の物語を多少なりとも知っているか否か。

    冷静に観たつもりだけど、観ている最中も、観た後も、どこか胸の奥が熱い。その理由は個人的なものかもしれないけど、いろんな人に観て欲しいという想いが強く残る作品でした。

    ネタバレBOX

    笑ったり泣いたりするような起伏が少ないだけに、本来なら私にとっては理解が難しいだろう芝居。それでも肯定的に受け止めてしまうのは、私自身に北九州と言う街に対するそれなりの思い入れがあるからだろうか。

    工業都市と労働者という歴史背景に対する実感というか、実際に工場で出会ったという親戚夫婦がいた親近感からだろうか。。。企業城下町、始業のサイレン、長屋住まい、汗臭い労働争議、事故、淡々とした日常の長い繰り返しの後に訪れる定年と老い。

    「今を切り取った」という感想もあったけれど、私には自分の記憶をなぞる「歴史の積み重ね」に見えてしまった。そういう、子供の頃の微かな記憶が私になかったら、どう感じたのだろう。。。
  • よくわからない
    おもしろい装置使ってるんです
    おもしろい作り方したんです
    おもしろいひとたち集めたんです
    おもしろい企画なんです

    それはなんとなくわかった。
    でも芝居はおもしろくなかった。2時間が拷問のよう。

    「蟹工船」と、北九州という地域をよく知らない自分の前知識が不足していたのか。
    観客が笑う箇所では全く笑えなかった。

    ネタバレBOX

    ジャージや抱き枕など、役者さんの一発芸を見せられているかのようなシーン、
    彼らを知らない自分にとっては何が面白いのか全くわからず。
    また、舞台上の役者たちと同じように彼らの芸を見ていてて良いものかどうか、迷った。
    舞台と客席の境界が曖昧で、
    それを楽しめたひとも多いのだろうが、私は楽しめなかった。

    舞台上の人間のどれにも感情移入できなかったのもその一因。
  • 満足度★★★★

    やられた、という感じ
    自分の劇団から出演している役者から聞いた話によると、どうも自分がやろうとしていることと共通点が多いらしいと。
    で、観にいてみましたが…。

    ネタバレBOX

    ひとつの場所の時代による変遷と、その場所での労働に関するお話。

    働くって言うことはやっぱり、人生において大きなウェイトを占めていて、ってことは人生と人生が混じりあう場所だから、いろんないざこざとかが起こるよなー。

    それぞれ過去があって、譲れない大切なものがあって、でもそれだけじゃ生きていけなくて、何かをお金に変えなければならないけなくて、ハコに閉まって封をして、見ないようにしてハコブのは、自分が選んだ道なんだろうけど、なかなか割り切れるもんでもないし、不満にかまけて爆発しても、一過性で元通り。

    それぞれがそれぞれの歌を歌うシーンで思わずなきそうになった。
    あと10分続いてもよかったけど、それが物足りないくらいで唐突に断ち切られるのもひとつの真実。

    若干、虚構と現実の間に越えられない壁を感じて☆-1。

    ああ、でもそれも真理か、と。
  • 満足度

    足りない
    正直言って詰まらなかった。
    何をしようとしているのか、何がしたいのか。
    分らなくもないけれど、それがこちらまで伝わってきたとは思えなかった。
    いろんなアイデアの詰まった舞台だとは思ったが、活かしきれてないと感じた。思いばかりが先走っている。
    ただ、「嫌な奴」ばかりが出ているのは良かったと思う。こちらの感情にダイレクトに反応してくる。

    ネタバレBOX

    ラストのストップモーションはまだしも、途中の曲に合わせてのストップモーションは無理がありすぎたと思う。
    ばらつきも多く出来てない役者が多かった。
    そこで観客から出た笑いは「ご愛嬌」だったのか「失笑」だったのか。
    どちらにしてもいい笑だとは思えない。
  • 満足度★★★★★

    あまりにも短く感じた125分
    非正規雇用&ブルーカラーにカテゴライズされ、世間でワーキングプアと言われるものにも足がかかってるんだろうなと思われる、今の自分にとって
    胸に痛すぎる作品でした。
    最初の15分ぐらいで、最後まで観る気持ちが揺らぎ、帰ろうか?と思ってしまうほど。
    スタッフとか関係者ほどの思い入れには程遠いと思いますが
    観てない人に「ぜひ観にいってほしい」と
    伝えたくなってます。
    今のところ今日もう1回観にいくつもりではあります。

    ネタバレBOX

    ・公演直前にロッカーに荷物を預けてたところトイレから見慣れぬユニフォームの方々が現れ「清掃チェックOKです」みたいな声が。「あら?新しい清掃スタッフ?いつ代わったんやろ?それにしても客入れが始まっとんのに、どういうこと?」なんて思わされました。
    ・もうひとつ驚いたのは入場時にもらったパンフレット「ハコブね。」の4ページ目。「お○○○○!」
  • 満足度★★★★

    素直に「観てよかった」と。
    決して簡単に理解できる作品ではなかったけど、素直に「観てよかった」と言える作品でした。

    「役者へのインタビューを脚本に反映させる」ということだったそうで、生々しさを感じる舞台でした。
    物語構造上の仕掛けと相まって、幾通りもの解釈が可能で、だから簡単に理解はできないのだけれど、観客に解釈を丸投げされているような作品ではなく、丁寧に切り口が仕込まれている。

    だから、構えずに観に行って、観終わったら、同じく観た人と解釈を語り合いたい。
    そういう楽しみ方ができる作品でしょう。

  • 想像もつかないちらしだったけど
    とても引き込まれた。知ってるのは飛ぶ劇と福岡の役者さんだけで
    知らない役者さんも多かったのだけど、大勢が舞台にいながら、
    存在がはっきりしていて、時々混ざるマジ話が妙にリアルで楽しかった。

    ネタバレBOX

    サンプルの役者さんは抑え気味の演技だった?
    口語調のセリフは初めて聞いたときはとまどったけど、
    最近はこっちのほうに慣れてきたかも。
    木村さんの抱き枕独白が凄く面白かった。
  • 満足度★★★★★

    壮大な悪ふざけ感が素敵でした!
    今までの人生で通過してきたような既視感で、終始ニヤニヤしながら見てしまったのですが、そのニヤニヤがいろいろ自分に跳ね返ってきてちょっと痛かったり。冷静に深読みしたら、どこまでも行きそうで怖くなったり・・・正直3回、観たい。
    客席の構造的に、どこかしらで見逃してる部分が気になります。
    リピーターも多いのではないでしょうか、、、

    ネタバレBOX

    ・・・古館さんは存在が反則だと思います(笑)

    北九州芸術劇場プロデュース、前2作も観てるのですが、ノスタルジック北九州としてパッケージされた作品だったような気がしてて、それはそれで面白かったんですが、ハコブネは良い意味でパッケージされない危うさを伴った現在進行形がそこにある感じ。あゝ、もっといろいろ観た人と喋りたい!

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