満足度★★★★★
前日はシス・カンパニーのイプセン作「ヘッダ・ガブラー」を観て、この日はシェイクスピアの「リチャード三世」…本格的な海外戯曲が連続する形となった。
地下の劇場に続く階段のところに、チラシと合わせて“直近の駅へのダイヤが15分以上遅れない限り、定刻に開演”する旨の掲示がされている。5分程度の開演遅れは当たり前のような顔をしている小劇団が多い中で、こういう姿勢は実に好感が持てる。
チラシは血に塗れた白いバラ…白薔薇はヨーク家の象徴であり、それをリチャード三世が血で汚したということが巧みに表現されている。幻想芸術集団Les Miroirs主宰である朝霞ルイによるデザインだが、感覚が素晴らしい。
シェイクスピアはリチャード三世を狡猾で残忍なせむし男として描いている(この“せむし”という点については疑問も呈されていたが、2012年に発掘されたリチャード三世の遺骨に脊柱後湾症の痕跡が見られたことから、あながち誇張ではなかったことが証明された)。が、れんこんきすたの座付作家であり演出でもある奥村千里は、このシェイクスピアの「リチャード三世」に新たな光を当てている。
開場されて中に入ると、客席最後列の椅子には頭からすっぽりと黒衣を纏った6人の人物が俯いて座っている。舞台には四角くむき出しのステージが組まれ、その後ろでも黒衣の人物がゆっくりと動いている。開場時から何やら不気味な空気感が客席全体を覆っている。
(以下、ネタバレBOXにて…)
満足度★★★★
先日、久しぶりに読んだ漱石の『倫敦塔』に「帝王の歴史は悲惨の歴史」云々とか、沙翁(シェイクスピア)の『リチャード三世』の描写に触れているくだりがあったりして、そういえば『リチャード三世』は、30年ほど前に斜め読みしたことがある程度だったなあ、しかし何故自分はこれを手にしたのだろうとしばらく考えていましたが、藤木孝さんが80年代半ばに『ロッキー・ホラー・ショー』のフランクを演じた際に、インタビューで演じたい役は?の質問に、リチャード三世を演りたいと答えていたのがきっかけだったと、ようやく思い出しました。何れにしても、内容はおぼろげにしか覚えておらず、今回の舞台、休憩なしの2時間半と聞いて不安もありましたが、非常に面白く感じました。特に女優さんがみな素晴らしかった。
満足度★★★★
書きたいことはほとんど GREAT CHIBA さんが書いてくださいました。追記も同感です(微笑)
舞台の形式も物語の展開法も素晴らしく、俳優さんの演技もダイナミックで星5つです。その一方で20日14:00の公演でもセリフの噛みは伝染病のように連鎖します。これでは星1つ減点です。長ゼリフ頻発の休憩なし2時間半だということは分かりますが…。
昨年、東京芸術劇場で行われたシルヴィウ・プルカレーテ(演出)、佐々木蔵之介(主演)の「リチャード三世」はとにかく場面毎のビジュアルが命でした。上級者が対象だったのでしょう、私には断片的なストーリーの視覚イメージ以外何も残りませんでした。今回の舞台のおかげでようやく物語の全貌のイメージが取得できました。対面の登場人物控え場所と(ここには分不相応なほど)豪華な衣装の力が大きいと思います。
*座席はいくら何でも詰めすぎでしょう(怒)
鑑賞日2018/04/19 (木) 19:00
座席1階1列
「リチャード三世」こんな構成、演出もあったのですね。
殺された者、恨みを持つ者の怨念によって、殺されるリチャード三世。
その怨念たちの回想によって綴られる物語、という展開には感心しきりです。
物語の進行も、ともすると終始、陰鬱に流れ一本調子になるところを(これも突きつめると、高い緊張感を保ててすごい舞台になるのですが)、適度にユーモアを混ぜ、緩急をつけてながらテンポよく展開する演出は、2時間半の舞台をけして飽きさせません。
役者さんの芝居も、その個性に合わせて過不足なく緊張感を持たせていますし、何と言っても、皆さん全体的にうまい。ツボを得ていると思います。
さてそこで注文です。
台詞の間違いや噛み、滞っている場面が多すぎです。進行のリズムが崩れるようなことはないのですが、どうしても観客としてはどうしても舞台への集中力を削がれます。
ちょっと、悪連鎖になっているような感じさえしました。
それと、前回の本作公演では、舞台が円形だったとのこと(前回公演の「観てきた」を読みました)。役者さんの席は舞台左右。
今回、役者さんの席が舞台後方になったことで、回想を眺める怨念の主たちの反応や表情が見やすくなったことは正解だったと思います。ただ一方、舞台を長方形にしたことで、役者の立ち位置がバランスよくなっているように推測しているのですが、舞台の周りを役者さんが回るときはちょっとぎくしゃくしませんか。(角を回るときにどうしても大きく方向転換をするので)。最前列の観客とすると、舞台正面の役者さんの導線の幅が狭く、役者さんが舞台下を前面に移動してきたとき、正面を回るのか否かが判りづらく、緊張を強いられます。(観客として足元が邪魔にならないか)
長方形の舞台はけして悪いとは思われないので、それであれば、舞台正面のスペースをもっとゆったりさせた方がよいと思います。今回であれば最前列1列をなくすというような。おそらく、役者さんも正面を回るときに、観客席を気にするでしょうし、(特に、女性は衣裳が宮廷調で大きいので)観客も安心して観ていられますので。
しかし、それでも面白かったですよ。ブラボーです。「リチャード三世」という作品が一層好きになりましたことに感謝します。
追記:また、熊坂理恵子さんを拝見しました。「白蟻の巣」「やとわれ仕事」そして先日「人形の家」本当に印象が変わるなあ。だから、アクターなんでしょうけれど。役の安定度が高い、と感心しきりでした。また、お会いしたいです。
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