満足度★★★★
脆く美しい人間像
A・チェーホフの「かもめ」を原案にした、寺戸隆之氏の脚本・演出による「かもめ-海に囲まれた物語」は、日本の芸能界と重ね合わせているようだ。もちろん、原作のかもめの”人生と芸術”に苦悩する者、その人物を取り巻く人々の思惑、喧騒が...。純粋で不器用な者の愛しくも狂おしいような青春が観てとれる。ただし、冒頭は少し観念的だったと思う。
その者だけではなく、人間誰もがその場所から飛び立てるのを信じているかのように。「現代日本に舞台を移した全く新しい物語に蘇らせます」は観応え十分であった。
(上演時間2時間)
満足度★★★
演劇的な所が良かったです
舞台セットは創造力を掻き立てるような造り。見ていてとっても楽しい。
今年起きた事件を幾つも重ね合わせてましたけど、そこにそんなに意味はないような気がする。
理解してほしい人に理解してもらえなくて、理解してくれてると思ってない人が理解してくれてる。
私はこの作品を受け止めきれてないし理解出来てないけど、感じたのは主人公や回りの人達の孤独さや心の有り様の迷いは共感した。
何かに寄り添いたいし抱き止めてほしいというのを感じた。