ゴドーを待ちながら 公演情報 ゴドーを待ちながら」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★★

    生き生きしたゴドー
    今までのゴドーは基本的には現代絶望型。アー空しいなーと言う基本路線だったが、この芝居は違う。この戯曲が興行としても面白いものだと確信して、観客に見せようとする。それが成功してこの芝居で珍しく一睡もしなかった。演技の中でも特にセリフ術がよく、耳に心地よい。秀逸だった。

  • 満足度★★★★

    こまばへやってきたゴドー
    原田大二郎のウラジーミル(ディディ)、高田春夫のエストラゴン(ゴーゴ)が自由に動けるスタンスで時折前方を眺める、即ち観客を睥睨する。時には極接近して目を合わせたり若干声をかけたりする。この距離、狭さ、こまばくんだりまで興業にやってきた感覚?
    特に原田氏の、身体の角度、表情、意図的な演技は、演劇における「見せ物」として成立、心情が(作られた)キャラクターと一体となってどんどん入って来る。
    あまりに有名なこの作品を何度も観た気がしていたが、実際は十数年前世田谷パブリックで柄本明、石橋蓮司、片桐はいり、松村克巳のを観てその後戯曲を読んだのみ。その舞台も当時は第一線俳優の舞台など興味なく友人に誘われて付いて行き、大半眠ってしまった観劇だった。二人のキャラはこんなに違っていたとは・・・同じような境遇の男が二人、とぼけた会話を延々とやっていると思っていた。
     ・・その舞台は最初二人が「いかにも」な、つまり「お芝居ですよ」と判る結界のごとき枠の中に入って、「さあ、どう出る」と挑むように見合って始まった印象がある。素を出して笑わせる瞬間はいかにも「知ってる」間柄の空気、どうも好きに慣れず、しかも本編の芝居とは繋がらない。必死に台詞を出して、名高い二人の俳優の「競演」を、汗を流すスポーツのようにやってどうする。台詞を必死に出し合い、とちった回数の少なさを競う競技のレベルに下げた、と感じた瞬間があったように思え、その印象は「そぐわないもの」として素人ながらに記憶に刻まれて、今思い出している(記憶の書き換えなるものがあるいうから要注意ではあるが・・)

    ポッツォとラッキーのくだりは戯曲の謎を深める要素で、今回も興味深かった。桟敷童子の稲葉能敬のラッキー。桟敷童子の役者の客演舞台を最近複数目にしたが、「桟敷童子らしさ」は演技の土台になっていて、ある種の信頼感がもてる。ポッツォ(中山一朗)は戯曲から湧くイメージにピッタリの造形で、台詞も秀逸で作者の才能が迸る部分である。自らのアクションが相手(主役二人)に及ぼす影響を鋭く察知し、ないしは彼流の理解の仕方で理解して先回りした心遣いを彼流の仕方で行なう台詞を迅速に置いて行く。それらの言葉全て己の優位を確信するために吐かれていると見えて、実はナイーブな実態が、後半の展開と合わせて見えて来る。
    この、「どうでもいい」人達の顛末が、「変化」を強烈に奇天烈に暗示しながら、主役二人にも訪れる「時間」の存在を思い出させる(普段は全く忘れているかのようだ)。
    何につけ悩んでしまうゴーゴを気遣うディディ、二人の会話が「そろそろ帰ろう」という展開になると必ずディディが「ゴドーはどうする」と思い出したように言い、この時ばかりは相手を難じる事なくゴーゴは、「そうだ・・」と言う。
    「ゴドー」はゴーゴにとっても否定し得ない、というか肯定的な何か、と想像する事くらいしかできないが、二人の間だけで出来上がった代物でない事が、子どもの登場で知らされる。「ゴドーさんは今日は来られなくなった、明日は必ず来る」と伝言を授かったと子どもは告げる。第三者も知っている存在、それがゴドー。
    一幕ののんびりとした時間に比べ、二幕はよりゆっくりと時間が流れ、薄暗く重くもの悲しい。相変わらず会話を交わし続ける二人だが、そこで語られている事は何なのか、何を証そうとする行為なのか。
     恒久の時間の中に、今二人が確かに存在し、出会っており、時間は未来に向かっていること。それ以上の事実は何もない・・。存在する事の実態を言い表わすとすればそんな程度でしかない、それを悲しいと感じるなら悲しいし、それでも未来に希望を見出すというならそれもいい。・・様々な思いが心の奥底に潜んでいるようにも想像される二人の姿が、モノトーンの照明の中で静かに浮かび上がっていた。終幕。

  • 満足度★★★

    開いている
    原田大二郎さんのお客に対する気持ちの開き具合が凄かった。
    客全てを自分の見方にしている感じがした。存在で見せてしまうのはこういう事なのかと思った。

    明るく容器なウラジミールに、あまり考えない弱気なエストラゴンが印象的。
    ポッツォーはハチャメチャ感が良かった。

  • 満足度★★★★★

    初ゴトー
    面白い。たったこれだけの内容で、あれだけの時間をもたせてしかも魅せられるとは。第三舞台の朝日〜のあの場面がここから来てるのか、と思う場面に出会えて、幸せな時間だった。役者さんもさすが

  • 満足度★★★★

    約165分(休憩約15分込み)
    原田大二郎さんと高山春夫さんの息ピッタリな掛け合いが光る、まるで軽演劇のようなゴドー、楽しかったです。

    ネタバレBOX

    印象深いのは、第二部冒頭で原田さんが歌う犬の歌。
    酔っ払いの即興ソングみたいな無内容極まりない(ひょっとすると深遠な意味が込められているのかもしれないが)その歌をよく通る例の声で朗々と歌い上げるもんだから、思わず吹いてしまった。
  • 満足度★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    サミュエル・ベケットの【ゴドーを待ちながら】を観劇。

    永遠の不条理演劇と言われ続けているようだが、内容をカットせずに150分版を観ていると、全くそんな戯曲ではなく、哲学的に受け取れる作品になっている。

    ディディとゴゥゴは職も住む場所もなく、毎日の食事にありつけるかどうか不安である。そんな彼らはゴドーを待っているのだが、ゴドーの代わりに来るのは彼らを征服しようとする輩だ。
    第二次世界大戦中に敵国に占領された人々の飢えや苦しみの中、彼らがゴドーを待つ事が希望なのか絶望か?
    そんな葛藤をしながら、来るはずのないゴドーを待つ事によって、何かを掴み取ろうとして、今日一日を生き延びようとして行くのである。
    時代背景は明確に描かれてはいないが、明らかに戦時中に苦しんでいた欧州の市井の話である。

    未だにこの戯曲が世界の至る所で呼吸をしているのは、やはり世の中は全く変わっていないという現れであろう。

    非常に観る価値の作品である。
  • 満足度★★★★★

    あの名作ゴドーを初見
    2幕 160分の内容を、河合さんの新訳と、こまばアゴラの空間に合わせてアレンジしながら、不条理劇よりも、喜劇寄りもしながらも、飽きさせないように、したもの。舞台装置は、木一本で、小道具は、いすとか、石それよりも、衣装が汚れた洋服みたいで、派手さも残りましたが、会話劇あり、パフォーマンスあり、効果音もあって、とても飽きさせなかった、160分でした。

  • 満足度★★★★

    【恐らく宮下紘樹が少年の回】観劇
    3cmが気になりました。

    ネタバレBOX

    橋爪功さんと石倉三郎さんによるゴドーを観てから5年半も経っていたとは、時の流れの速いことに驚きました。

    始まってすぐ原田大二郎さんのディディが帽子を脱いだときに、分け目の生え際から3cmほどまでが白く、そこから先が黒茶っぽくなっていることに気付き、違和感を覚えました。

    貧乏そうなディディやゴゥゴの衣装からすると、彼らが自宅にいた頃は髪を染める習慣はなかったのではないかと思い、どうしてこの地に来て髪を染め、どこで、しかもなおかつ3か月程度経ったことを示す必要性があるのかと考え込んでしまいました。この地に来て、何かのショックでその時点から白髪になったとしても、やはり3か月という数字を示すのは不自然です。

    第二幕は第一幕の翌日とは限らない設定ですが、3cmを見てしまうとどうしても第一幕から大して日数が経過していない方向に引きずられてしまいます。要するに、具体的な時を感じさせないようにしてほしい、染めるならきちんと染めてほしいと言うことです。

    ポッツォが失明して、ラッキーとの立場に変化が生じるなど、人間に伴う生老病死の条理を改めて再確認しました。

    第二幕の葉っぱは複数枚でしたが、葉音がするには複数枚が必要なのかなと思いました。
  • 満足度★★★★

    ゴドーを待ちながら
    「ゴドー…」を観たのは多分3度目。虚無感や不条理を打ち出すのではなく、斜に構えず、戯曲に書かれたことを、そのまま上演した印象。2人の年老いた浮浪者の2日間を存在するものとして描いているのが好み。
    原田大二郎さんの前向きで明るい演技も私の鑑賞姿勢の支えだった。ポッツォとラッキーの場面は私にはよくわからないことが多かった。子役がとてもいい。未来の伝言をする(未来を担う)のは子供だと納得できたし、小柄で無垢な美しさが希望だった。
    誰にも平等に訪れる死(ゴドー)を前に人生は虚しい。なぜ、どうやって、生きるのか。ボロスーツの2人がごっこ遊びをしながら示してくれた。河合祥一郎さんの新訳は聞き取りやすく現代向けアレンジも楽しい。童謡の引用や「演劇評論家!」も好き。
    約2時間45分、休憩15分込み。

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