プレビュー初日は2時間半、休憩15分込。めちゃくちゃ面白かった!千葉哲也さんと中嶋しゅうさんの兄弟バカ話に爆笑し、新技術の話題からは戦慄。クールな白い空間での、逃げ場なしの俳優バトル。
特筆すべきは那須佐代子さんの美しさ!衣装を少し変えて登場する度に恍惚のため息。こんなに綺麗なのに、…(笑)。斉藤直樹さんの不気味な可笑しさはどう受け取るべきかわからないスリル、そして恐怖。役として生きつつ常に観客にも意識を向ける。こういう演技が観たい。
国、企業、個人、軍事ビジネス…。誰もが巻き込まれ、見ないふりをしていること。衣装、照明、音響、選曲は尖がりつつ調和。俳優もスタッフワークもプロ。
満足度★★★★★
演出でこうも変わるか!とビックリ
昔観た芝居なのに、しばらくそれに気づかないくらい、趣の異なる芝居になっていました。中嶋しゅうさんは、同じ役だったというのに…。
以前観た芝居は、ひたすら深刻なストーリー進行だったように、記憶していますが、今回の千葉さんの演出舞台は、一見喜劇仕立てでした。
でも、以前観た時は、よその国のお話という他人事気分で観ていたのが、今回は、いろいろ卑近なストーリーだと感じました。
面白くて、共感できて、現実味のある怖さが、ない交ぜになった凄い芝居だと、改めて思います。
それにしても、いつも感心するのは、千葉さんて、重要なキャストでありながら、あんなに的確な演出もできるなんて、超人過ぎます。
満足度★★★★★
葛藤
10年ほど前に発表されたイギリス戯曲が、2010年に俳優座劇場で「兵器のある風景」として上演されて、今回の風姿花伝版では翻訳と演出、演者、邦題を変えたもの、らしい。
一歩違えばノーベル賞ものの貢献になるとこなのに、哀しいかな、いざそれを発揮出来るとなったら武器としての抑止力かはたまた殺傷力の効能か。出演者が4人だけど、2人芝居で進行する場面も多いが演者の巧みさと会話の面白さ、話の進展にあっという間に世界観にのめりこめた。
前方席で見ていたので舞台上のパソコン画面がよく見えたが、設計図面が手まり柄みたいで綺麗だった。
満足度★★★★★
恐怖・・・・。
武器開発・・・・あらためて、武器は人間が作っているんだと思い、彼らの心理を見せられて、恐怖を覚えました。
小川絵梨子さんの翻訳も素晴らしいし、シンプルな演出もよいし、役者さんたちもすごかったです!!!
満足度★★★
重い
風姿花伝プロデュース第3弾は、ロンドンの劇作家ジョー・ペンホールの作品は、今ノリに乗ってる小川絵梨子の翻訳、千葉哲也の演出・出演で送る。休憩15分込み2時間35分だが、確かに緊張感があり興味は維持できる。しかし、千葉演じる主人公は幸せにならない、どころか、どんどん悪い方に向かっていくのは、何だか後味が悪い。その分、全体が冗長に思えてならない。同じ物語をもっとショートにしうるのではないか。原題の"Landscape with Weapon"(武器のある風景?)を「いま、ここにある武器」と訳したことに意図はあるのだろうか。
満足度★★★★★
風姿花伝プロデュース第三弾、プレビュー公演を観劇。
休憩を挟み、後半長めの4人芝居。2幕目は尻の痛みを覚悟して臨んだが、尻を気にする余裕もなく、芝居に飲み込まれた。
千葉哲也演出・出演。最初はなじみづらい「翻訳劇」の劇世界と感じたが、最終的には頷かされた。
小川絵梨子の翻訳について、評価する素養はないが「翻訳調」ではなかったし、こなれた日本語の台詞になっていたと思う。
心理的圧力=拷問・・・ 言葉が相手に与えるダメージ、に関する研究が行き着く先とは。。人間心理を研究し実践し尽くした者の前で崩れ落ちる生身の人間を見ながら、イラク戦争時に使用されたグロテスクな最新兵器を思い出した。それらの前に、人間は当然ながら脆弱な存在だが、「武器」をつぶさに眺めると、その武器が人をどういう風に殺す武器なのか、作る者の「思想」と言えば大袈裟だが、それがあるように思える。本編のテーマとはズレるが、そんな事を考えた。考える余白をしっかり残す作品。深い。
満足度★★★★
緊張感のある芝居
四人で繰り広げられる物語。
休憩をいれて二時間半というなかなかの長丁場ではありますが、役者さん同士のいい緊張感と、面白い台詞の数々。
集中力が切れることなく、はいりこめる。
そんなお芝居でした。
ほぼ何もないセット
キャスとも四人で、ほとんどのシーンが二人。
本当に素晴らしいお芝居でした。