Collected Stories 公演情報 Collected Stories」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★★

    ニューヨークが見えました
    ドナルド・マーグリーズの世界にぐいぐいと引きずり込まれました。

    ネタバレBOX

    フィクションとノンフィクションが入り混じったストーリーがいいですね。
    あまりの話の面白さにぐいぐい引きずり込まれました。
    アメリカンドリームを夢見るルースを演じた北澤小枝子さんとルースを最後まで包み込むリサを演じた鳥越さん、とても素敵した。
    また客席から見ての縦のラインの使い方、奥行き感が出てとても良かったです。ウッディアレンの顔がリサが何気なくめくるタイム誌(ライフ紙?)の表紙になっていて、完全にニューヨークでした。
  • 満足度★★

    なんか濃厚というよりは・・・
    激しい がなりあいの印象が強く残った芝居でありやした・・

    15分休憩の入った2幕構成2時間15分作品でした

    自分的には合わないなぁと感想・・

    ネタバレBOX

    まっ結局売れた弟子に僻んでゆく先輩作家の悲しみをラストに持ってきて終劇です・・そのきっかけの弟子作家の2作目が先輩作家のプライベートを暴露したようで怒りに油を注いだ形になった作りでしたが。あまし共感できなかったし・・先輩のカミカミにも引っかかったし・・です。なんか病気も発症したらしい先輩作家の悲劇3段重ねも何かわざとらしくて・・・・・とも感じたんですよ。

    着替えで時間経過表すのはいいけど・・その間の暗転が長くて音楽かけてるけど・・演出上でも時間経過的月日や場所とかをライト字幕投影とかして観客の飽きを軽減する工夫も欲しかったかなと感想です
  • 満足度★★★★

    役者は何をする者であるのか・・2時間のテキストとの格闘
    記憶に残る舞台になった(恐らく、明日になっても)。俳優二人の濃密な会話劇は、群像劇と対照的に殆どさらしもの。これを観ながら感じたり考察したり、どんなものか評してやろうと手ぐすね引く連中の餌食に等しい。言い方を換えれば「素手の勝負」。
    「役との格闘」とよく言うが、舞台役者のそれは、舞台上で「闘う」ために稽古をする、という関係になる。よりよく闘う姿は、演劇の意義・価値・輝きを証し示す内実である。この舞台は見るべき的として、ストーリー自体ももちろんだが、ドナルド・マーグリーズという作家のテキストを、俳優の闘うリングとして据え、そのスクエア内で闘っている二人の女優の姿がある。
    綱渡りに喩えれば、じっくり渡ろうが早足で渡ろうが、渡りきる事が重要で、それじたいが凄い技である・・・台詞自体が半歩先を行くので観客はそちらを追うが、演じ手の「役」の様子も見ており、役の設定とのイメージギャップや、特に海外戯曲を観るときの諸々の「落差」はこの舞台でもハンディとなっている。その中で、女優らがそれぞれ一人の人物を成り立たせる勘所を掴み、己のものとし、精一杯リング上で闘っていることの爽快さに結実するというのは、テキストの良さはもちろんだがテキストと互角に闘い抜くという舞台上の「現象」あってこそである。

    この作品の、赤裸々な心情吐露に事欠かない台詞が激した感情とともに俳優の口から吐き出されると、しばしば台詞に澱み、言い直しもするが、「人物」をやめる瞬間を(その予感も)微塵もみせず、絶えず俳優が「現在」を生きる証左を観客は感じている。
    作家と、作家志望の若者(いずれも女性)同士の会話には、これを書いた作者自身が「作家」な訳だから「ネタ」元は自分自身でもあるだろうが、「文」を生み出す苦悩や、作家の視点その他含蓄ある警句がちりばめられ、必然、それは人生そのものを語ることになる。この台詞の「重量」は半端ない。その重みを私らに届かせた二人の俳優の「仕事」に、一礼をしたい。

    ネタバレBOX

    途中休憩有りの二幕。前半1時間強、後半1時間弱。二人の出会いから関係の発展が第一幕で描かれ、第二幕はその数年後のある日の夜、二人の再会の場面での会話だけでほぼ占められる息詰まるシーンになる。
    物語の「結末」部分では、一幕で交わされたちょっとした会話(とは言え語った年輩の方の作家にとっては重要な告白)をめぐって、これをネタに新作を書いた若手作家が久々に訪れ、「問題作」を(出版前に送られた原稿で)読んだ年輩作家が、言葉を交わす。印象的な箇所を挙げれば書ききれず、「見事である」の一言でこの文を終えるしかない。
    二人は数年の間会っておらず、そこでの会話も疑心か諦観か挑発か諭しか判然としない(その絶妙な合間を縫う)年輩作家の言葉と、どこまでも直線的に向かい合おうとする若手作家の「すれ違い」の中に、余白、さまざまな解釈の余地がある。この余白は何か語る欲求を刺激するものがある。ただこの場では控えておく。
  • 満足度★★★★

    花四つ星
     シナリオのセレクトが素晴らしい。

    ネタバレBOX

    二人芝居という上演形式にもピタリだし、才能を持つ者同士の鬩ぎ合いが、各々の心理の動きと共に実にリアルに人の心の琴線に触れるようなタッチで描かれて居て、亡くなった自分の友人とのことを頭に描きながら拝見していた。無論、その友人は才能があった。彼女を天才と言う者は多かったし自分も彼女の高い才能を認めていた友人の一人である。
     ルースとリサ二人の才女を登場させた今作の中で、リサを評してルースが、「あなたは、話すより書く方がいい云々」と指摘するシーンがあるのだが、実際、言葉によって表現する才能あるもののうち、文章によってしか、上手く表現できない人が存在する。このようなタイプの表現者には、真の才能を持った者が多いのも事実だと考える。日本の小説家でいえば、亡くなった小説家・劇作家・シナリオライターであった井上 ひさしさん、小説家ではないが、漫画家の赤塚不二夫さん、そして恐らくは開高 健さんもそのようなタイプだったのではないか。自分はそんな風に想像している。何れも、日本で最も優れた表現者たちであった。
     ルースとリサの若干ぎくしゃくした出会いから、リサの受賞を通しての同格化、新たな才能に対するルースの嫉妬や懸念、そして高い才能同士の共感・交感、フェアを理想とした反目等々を通して描かれる赤裸々な魂のぶつかり合い。これらが、見事な科白に結実している。舞台装置は最低限に抑え、観客のイマジネーションを最大に引き出す演技とシナリオの質の高さを良く知る演出も心地よい。ラストをどうとるか余韻を残す形にしてあるが、悲劇でも構うまい。心に残る良い作品である。惜しむらくは、噛むシーンがちょっとあった点である。
  • 満足度★★★★

    女性作家2人の人間ドラマ
    女性二人の6年間にわたる共同生活...そこには文学という共通する芸術が介在する。その関係性は、ベテラン作家の発表する予定のない「自伝的小説」を巡り歪になる。いつの間にか同居の新進作家が謎の女に変貌を遂げて出現する感じである。虚実綯い交ぜにしたような芸術論、人生観が濃密な会話として紡がれるようだ。
    (2時間15分 休憩15分)

    ネタバレBOX

    思い出は、人の数だけある。その”想い“は個人(所有)のようにも考えられるが、文学(表現)が過去(思い出)をより鮮明にし、それを読む人にも己自身の「人生の一部」として共感させる。文学はそのために存在しており、表現者が無上の歓びを与えているのかもしれない。しかし、常に残酷な代償をも要求する。若いリサ・モリスン(北澤小枝子サン)にはその力がまだないことを自覚させられ、老いたルース・スタイナー(鳥越さやかサン)はそれがもうないことを思い知らされたように...。

    この舞台セットは部屋に一室...上手、下手にテーブルと椅子があるのみ。なお、下手のテーブルの前には一人用のマットレスのような物が置かれている。その僅かなスペースで2人の距離感・立場が現されている。そして、その距離を示す小物が無くなった時から対等のような...芸術家として、人間としての思いが溢れるようで観応えがあった。

    梗概...登場人物は女性二人。ニューヨーク・グリニッジヴィレッジに住む、小説を書きながら、大学で創作を教えている女流作家ルースの下へ、大学の学生でその作家を敬愛する作家志望のリサが訪れる。
    二人の最初の出会いは、教師と生徒という関係であった。憧れの作家ルースのアパートでの個人レッスンをきっかけに、彼女のアシスタントとなり、2人の二人三脚の生活が始まる。やがてリサが作家として初めての批評が新聞に掲載、そして夢の出版へと話が進み、時の流れと共に、2人の関係性も大きく変化していく。その後、リサが、ルースから聞いた恋愛の話をもとに小説を書いたとき、二人の関係に亀裂が走る。

    あなたは、私の貴重な思い出を盗んだのか。従順であったモリスンは切り返す。あなたは作家、自分の体験を口にすべきではない、話すことは書く欲望を弱める。作家はその欲望を常に自分のものにしておくために孤独に耐えなければならない。あなたがそれに耐えられず、過去の恋愛体験を私に話したというのは、書くことを私に譲ったに等しい...。

    派手な動きもなく、台詞のやり取りだけがドラマを支えている。この芝居は、女優二人の演技力にかかる。自分が観た回はいくつか噛みがあり少し残念。なお、演技を支える舞台技術(音響・照明)は印象深く、余韻が...。

    本当に素晴らしい公演であった。
    次回公演も楽しみにしております。

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