Company Laura 『花喰』 公演情報 Company Laura 『花喰』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    新たな楽しみが!
    先日、縁あって『花喰』観劇。
    Lauraさんの舞台は初観劇でしたが、とにかく本と演出の巧みさに圧倒されました。
    そしてその意図をしっかり理解して演じるキャスト陣の素晴らしさ…

    Mono-Musicaさんと共に、繰り返し観たい舞台が増えました!

    …個人的には、ピアノ奏者の技巧に惚れました…

  • 満足度★★★★★

    終演後も広がる世界
    雪臣は崇高な小説家であった、これが私の一番の感想です。

    劇中には、白無垢姿の花嫁が二人出てきたと記憶しています。
    劇中で何度も使われていた花嫁人形の歌詞にも、人間の花嫁、そしてあねさんごっこの花嫁人形が出てくる。
    劇中に出てきた二人の花嫁は、一人は雪臣の許嫁、そしてもう一人は、生きた人ではない、血の通っていない、雪臣が自分の作品に投影した理想の女性だったのかなと。

    雪臣は女性としては許嫁を愛せなかった、彼がもっとも愛したものは小説であった。でも、それが結果として許嫁を死に追いやってしまったから、常にその自分の罪(と彼自身が感じている)の幻影に追われているように見えました。

    そんな時に彼の前に現れた真朱。美しく、真っ白なその姿に、雪臣は自分が投影した小説の女性を重ねていた・・・
    いえ、真朱も、真宵廓での時間も、全てが雪臣の理想が見せた幻だったのではと思うほど、彼は実は何かに追われて逃げていたのではなく、何かを求め、追い続け、小説家としての自分を全うするために旅立った、というのが私なりの解釈です。

    何度も観てほしいとメンバーの方々がおっしゃっていたのが本当に頷ける、一度では足りない、何度でも浸りたい、今回もまた、忘れられない時間になりました。

    一つ一つのシーンを思い出し、登場人物一人一人が、本当はどういう人だったのか、どういう道を通ってきたのか…どこまでも想像は広がります。

    荘厳なオーケストラではなく、ピアノ一つでこの世界を作り出せるのは本当に凄いことだと思います。

    素晴らしい曲と脚本、出演者、その相乗効果で生まれる作品が、これからも楽しみで楽しみ楽しみで仕方ありません。
    それを今以上に応援させていただきたいです。

    お一人お一人への感想はネタバレBOXに書かせていただきます。

    ネタバレBOX

    ★雪臣(杏さん)
    今にでも壊れてしまいそうなその表情から、雪臣の苦悩が痛いほど伝わってきました。真朱を抱く手つきさえ、いやらしさが全く無く、繊細で美しいものでした。
    最後に真朱に囁いた表情(何と囁いたのか、何パターンか予想はしたのですが、、、気になります)旅立っていった時の後姿、一瞬でしたが忘れられません。

    ★真朱(マナさん)
    登場シーンから、あまりに美しくて不気味ささえ感じました。
    私なりの解釈では、真朱も雪臣の理想が見せた幻なのですが、そんな風に血の通っていなさを感じさせるのも、マナさんの美しさ、表現力故なのかなと思います。
    ラストで、雪臣の羽織りを抱いている姿、そして散る前の笑み、最後の最後に真朱が表に出した人間らしい感情を垣間見た気がして切なかったです。

    ★肴秋(MIKUさん)
    肴秋の存在は、雪臣とは対極のものであったと感じています。
    「他人を選ぶやつなんていない」と雪臣に向かって叫ぶシーンでは胸が痛くなりました。立ち姿の美しさ、歌声、さすがだなとあらためて尊敬しました。
    イメージ写真では悪役の印象を受けましたが、東雲と並んで人間味溢れた役だと感じました。

    ★貉狢(しひろさん)
    本フライヤー公開時に初めて写真を見た時から衝撃でしたが、実際に舞台で見せたその存在感は想像以上のものでした。
    登場シーンの目つきからして迫力満点。引きつけられました。どれほどの想像力と努力があれば、お若いのにこの役を演じ切れるのでしょう。素晴らしかったです。

    ★瀬氷章良(まなむさん)
    イメージ写真公開時は、徴兵逃れをした雪臣とは相容れない、朴訥な人柄を想像していたのですが、いざ舞台で拝見すると、雪臣へ様々な思いが感じられ、バックグラウンドがとても気になる人物でした。雪臣と対峙した際の迫力、そして歌声が秀逸。美しかったです。

    ★東雲(ジュンさん)
    登場のダンスでの妖艶な雰囲気に、最初は悪女のイメージがありましたが、実は登場人物の中で一番人間味溢れる人だと思いました。雪臣に「死んじゃ駄目だよ」と叫んだ声が忘れられません。以前ジュンさんが出演していらしたドラマを、ジュンさんが出ていると知らず、たまたまかけていたのに、一瞬ですぐ「あ!ジュンさん!」と分かったその華やかさは舞台でも光っておりました。

    ★玉響(ひかりさん)
    これまで溌剌とした可愛らしい女役さんという印象でしたので、落ち着いたセリフ回しに最初は驚きましたが、歌声も低音が響いて美しかったです。どこか一歩引いたところから何かを見ているような瞳が印象的です。新しいひかりさんを見せていただいたと感じました。

    ★雛菊(もこさん)
    ダンスの時は色っぽく、日常のシーンでは可愛らしく、その使い分けが素晴らしかったです。代役協会の時から感じていましたが、ものすごく身体が柔らかく、それでいてダイナミックで力強いダンスは見ていて溜息が出ました。ポーズ一つ一つが絵になり、本当に素敵でした。

    ★琴之葉(ゆりかさん)
    コンサートの際にお見かけした時、綺麗でスタイルの良い方だなと思わず振り返ってしまったのを覚えています。その長い手足を存分に生かしたダンス、とても美しかったです。お芝居の際の、ふんわりした可愛らしい笑顔も印象的でした。雛菊と二人で出てくるシーンも、「二人一組」ではなく、それぞれの個性が出ていたのも素晴らしかったです。
  • 満足度★★★★★

    幽玄美
    念願初ラウラ!遂に生で観れました。

    期待以上でした!!!
    コレは本当に観なきゃあかん!やつです。

    モノムジカ初見で感じた感覚と同じものが!
    幕開け数秒で稲妻に打たれました。
    う!こ、これは!スッゴイやつや~!期待できるーーと。
    キャストさん、内容、音楽、衣装メイク等、何もかもが完璧にド好みでした。


    濃密さ何層にも折り重なって・・ミルフィーユのよう。
    ヤマケイワールドの魔法は本当に言葉にできないもの凄さがありますね!またさらにそれを更新しました。

    見方が引きすぎかもしれませんが、台詞が自我の代弁に聞こえたり・・
    思念の中のやりとりというか、ある意味、己との対話?的というか・・
    ひっくるめ、全ては大いなる己の中に内在すること、起こっていること、という感覚が閃きのように押し寄せてきました。
    意味不明ですみません笑

    そして、やっぱり光、根底にしっかり仕込まれた光の玉。
    表面上は悲惨さ、ドロドロ面であっても、ヤマケイさんの描く世界の根っこにそれを感じて止みません。
    その玉の発露が、素敵なキャストの皆様による演技、歌、ダンス、空気感で伝わってきては心震えます。
    プリズムのように、見え方、感じ方が、コンディションや経験により様々変化するというのも醍醐味。

    観る度進化し続ける皆様、貫禄も一段と!
    素晴らしかった・・・・

    しばらくまた余韻にやられる日々になるでしょう。

    アフタートーク カオス会もサイコーでした!!!
    めちゃくちゃ笑いました。
    わたくし自身カオス会会員タイプのため、ごく自然に流れに乗れました(笑)


    千穐楽まで無事に駆け抜けられますように・・★

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