PRESS 公演情報 PRESS」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-13件 / 13件中
  • 満足度★★★★

    重いテーマだ...
    誰も悪者がいない、そんなJACROWの世界を堪能。2015も楽しみです。

  • 満足度★★★★

    流石、魅入ってしまいました。
    最近聞いたような今年の事件と酷似した話。
    加害者本人不在の中で、それぞれの思惑、私見から
    真実をよそにして物事が大きく歪曲していき
    不幸な人ばかりが増えていく、そんな連鎖を見せられました。
    しつかりした実感ある作品、ラストの一言だけが個人的には不要でした。
    役者さんもみな凄い、堀さんは相変わらず自然でなりきります。
    背景や真実を色々想像させる余白があるのも観劇後の楽しさでした。

  • 満足度★★★★

    無題1326(14-375)
    20:00の回(晴)。19:15受付(トランプの整理券)、19:30開場。L字の客席(メイン5列、上手側に2列)、変形六角形床台、テーブル、ドア枠、直線模様。19:57前説(アナウンス)、撮影の日、20:04開演、夏、蝉の声〜21:42終演。途中でお一人、女性客が退席。

    当パンはカラーの写真で相関図、みな暗い表情なのに、始まってもあまりそのような雰囲気でもない…が、これからの展開が…蟻地獄のようでした。

    全員退場…に近いと思うものの、ちょっとありがちな設定、無理かなと思うところもあったように感じました。

    ラスト、タイミング、音、色、潰れ具合…ビビった。

    娘の残虐殺人。父親の自殺。芝居と現実世界の素材とをどう調合するのか、なかなか難しいなと、記者は読者(故に、この場合、観客なのか...)の存在が前提ではないかなと思うのでした。

  • 満足度★★★★

    ペンの暴力
    ジャーナリズムが叫んでいる報道の自由というのがとてつもない暴力となる。そんな世界がじわじわと展開してくる様は誰にでも起きること。
    いや怖い世の中だ

  • 満足度★★★★

    苦しくなってくる
    客席に居づらくなる程の緊迫感。序盤プロローグから照明絞って演者がタイトルをつぶやくシーンがお気に入りで今回は谷仲恵輔だった。無茶苦茶ゾクゾク来た。「出来事」が因果を伴ったストーリに昇華しており、観ていて苦しくなってくる程のリアル。

    ネタバレBOX

    谷仲恵輔が徐々に追い詰められて壊れていってしまう過程がとても良かった。人間、追い詰められると正常な判断が出来なくなる。ちょっとしたことがキッカケで、普段は取らない行動を取り得るというのを上手く伏線回収してラストに繋げていったのが上手い。

    堀奈津美と堤千穂の谷仲恵輔をめぐる相似と相反な関係の描き方が凄く良かった。方やジャーナリストとして谷仲を追い詰め、方や交際相手として谷仲を支えるホステス。なのに、共に母子家庭で父親がいない境遇で育っている。

    父性に対して憧憬と憎悪を持っているのか、共に年上の交際相手がおり、自分とぶつかった時に直ぐに別れると言い出すのも似ている。その2人が最後に期せずして谷仲を追い詰めてしまうという皮肉な展開が刺さった。

    JACROWの描く会議室でのやり取りは本当にリアルで痺れる。堀奈津美が内田健介と芦原健介に取材を止められるシーンや、根津茂尚が内田健介に圧力かけるシーン、廿裏裕介が高嶋みありを詰めるシーン、いずれも違和感なく「会議室あるある」な要素が満載。
  • 満足度★★★

    紙一重
    本公演を待ち侘びていましたので、12月4日と7日の2回観劇しました。
    加害者と被害者のどちらにもならないに越したことはない。
    逃げたくても逃げれない加害者の親、加害者の担任、そして人を追い詰めて満たされる報道、2つの動線でめまぐるしく展開するのに、引き込まれました。
    報道の撮る写真が、スマートフォンでというのが、知らないだけかもしれないですが、信憑性に欠けた感想を持ちました。

  • 満足度★★★★

    細やかさ!
    芝居、小道具(雑誌の表紙、スリッパ)、演出表現とも細やかさを感じる。
    ラストシーンの比喩的演出は印象的。
    マスコミの活字暴力による加害者家族の末路までの面白い脚本ではあったが、大手電機メーカーに勤める人間が1か月後に・・・という設定には疑問があります。
    それから、父兄、生徒は学校や先生を全面的には信用してるのでしょうか。
    不祥事多い昨今、信用できないのが現実で特定の先生を選ぶことは家族,生徒には出来ません。

    ネタバレBOX

    多感な時期の娘がいるにも拘らず、奥さん亡くなって1か月後に別の女性と同棲は無茶でしょ!さらにその娘とその女性が上手くいってるなんて不思議!
    娘の同級生刺殺の原因のひとつに結び付けたいのは理解しますが・・・。
    父親自殺はいいけれど、娘の今後はどうなるのでしょう、かわいそうに!
  • 満足度★★★

    圧殺
    面白い。100分。

    ネタバレBOX

    荒木実(谷仲恵輔)…投身自殺する。
    荒木由紀…実と前妻の子。中学生。同級生を刺殺する。
    山口絵美(蒻崎今日子)…実の妹。慎一の子を身篭るが流産した。
    山口慎一(根津茂尚)…絵美の夫。広告代理店勤務。浜田に圧力をかける。
    坂本なるみ(堤千穂)…実の恋人。前妻死後付き合いだす。
    塩月未香(堀奈津美)…PROBE記者。自己の家庭環境から実となるみの影響で事件が起こったと記事を書く。
    浜田敬(内田健介)…PROBE営業。未香と婚約する。慎一からの圧力で未香と関係がこじれる。
    森川俊介(芦原健介)…PROBEデスク。
    小木和宏(竹内健史)…ミタプレス記者。実死亡後、未香のことを記事にする。
    友村尚子(高嶋みあり)…由紀の担任。由紀の気持ちがわからないと悩む。
    横田出(廿浦裕介)…学年主任。いじめはなかったと収束を図る。

    話的には中学生が殺人を犯し、その影響が圧力を生みどんどん派生し、さらに悲劇が起きるというもの。
    その立場立場を考えると、(自分の利益のため自分は正しいと考え)みな自然な行動をとるが、どんどんマイナスな方向へ進み引き返せないことになると。退屈はしなかったが、生々しさはあまり感じられなかった。

    由紀の事件の原因がどこにあるのか。本人も良く分らないんじゃないかと思うが、周囲の人間が(自分の利益のため)原因を「1つに」断定することの気持ち悪さは面白い。実が自殺したことの原因は、未香の記事だけではないだろうが、小木が記事のせいだと決め付けるってラストもいい。

    男女の男女関係に対する意識の違いもニヤっとできる。慎一と絵美、絵美となるみの意見の違いとか。
    慎一の(独りよがりな前向きな)離婚提案と、その後の流産のくだりもいい。慎一と絵美は、本作で一番ナチュラルな存在だと思う。逆に、横田は、批判的な意味でないけど、一番コミカルだった。
  • 満足度★★★★

    人間が描かれる
    久々にJACROWさんのお芝居を観させて頂きました。さすがにクオリティ高いです。個々の人物像の作り込みがしっかりしており、高い技術力を持った役者さんが入念な役作りをして演じておられます。見事です。

    物語としては、個々の人間の思惑が突き進むと結果的に悲劇が生まれる、という内容でした。マスメディアの力で人の人生が狂わされていく様が描かれますが、最近ではこれにソーシャルメディアが加わって、暴力性は増していることでしょう。

    ネタバレBOX

    役者の皆さん、上手いです。
    いつも注目している蒻崎さんは比較的地味な役だったので、次はメインの役が観たいですね。
  • 満足度★★★★

    見応え充分
    取材される人と取材する人の攻防、とても見応えがありました。タイトルのPRESSは報道と圧力を掛けたプレスなのですかね。新聞社やテレビではなく雑誌(週刊誌?)社にしたところも迫力を増して良かったと思います。雑誌社をPRESSと呼ぶかは賛否あると思いますが(特に新聞社の方々には)・・。それはそれとして攻防の激しさは伝わってきたし、楽しめました。最後の演出は秀逸!

  • 満足度★★★★

    今の時代背景がみえます
    未来なんて希望すら持てなくなりますね。人はもろいものだと痛感します。

  • 満足度★★★★★

    連想される
    良く考えてみると色々と異なる点はあるのですが、全体として忠実過ぎるような印象も受けました。

    ネタバレBOX

    長崎県佐世保市で起きた二つの同級生殺人事件をモチーフにして、マスコミの在り方を問うた作品。

    被害者、加害者は東中野の中学二年生。東中野という地名は、東長崎や中野の富士見中学を連想させる絶妙な地名だと思いました。

    そもそもの原因はいじめにあったようですが、加害者家族のことが週刊誌に載り、後妻のツンデレ作戦が裏目に出たこともあって、失望した父親は最後自殺しました。

    父母の離婚か何かで親子関係にトラウマを持つ女性記者の執拗な取材も父親を追い詰めた原因でした。この記者の言動や背景については、今後ライバル社の記者の取材攻勢を受けることになります。また同じ悲劇が繰り返されるかもしれません。

    学校、家族、取材する側、される側、マスコミも営利企業である以上読者の関心や広告主のことを考慮せざるを得ない状況にあること等、様々な角度から捉え、奥が深く見応えがありました。

    ただ、猟奇殺人事件の方は、父親が自分が殺されかけたときに事件化しておけば同級生殺人事件は未然に防げたであろうということがあったので責任を感じ自殺したものと推察しますが、このお芝居では学校でいじめがあったことは知らなかったわけで、再婚問題や取材攻勢はあったとしても、父親が自殺するところまで忠実になぞることはなかったのではないかとも思いました。
  • 満足度★★★★★

    ハウリングして止まない少女の声なき声
    大人の誰もがあまりもの衝撃に言葉を失った
    一人の少女が起こしたあの事件が題材。

    JACROWさんは、いつも大人達が生み出した
    現実社会の闇や歪みと真っ向勝負。

    今回の『PRESS』は特に、まだ記憶に新しく、
    また消したくても容易には消えてくれないほど
    厳しい状況下に置かれた少女と、
    彼女をとりまく大人達の
    どうしようもなく、やるせない魂の吐露が応戦する。

    「何が間違っていたのか?」
    「誰が悪いのか?」
    「真の責任はどこにあるのか?」

    それらを問うことすら意味を無くすほどの
    真実をつきつけた、迫真の舞台。

    PRESS・・・報道、そして「圧力」

    一人の少女が、命と人生を破壊しても
    伝えたかったこととは?!

    逃げるな、大人達。
    向き合え、自らの人生。
    思い知れ、真実の「愛」の痛み。

    観劇後、少女の声なき叫びが脳内にハウリングして止まない。


    JACROW 並びに出演者の表現力が素晴らしい!
    あまりもの迫真の演技に、目の前に当事者がいるような錯覚を覚え、
    思わず目を伏せてしまったほど・・・。

    なにかを伝えようとする強烈な感情が心に突き刺さった。

    劇場への階段上から見下ろした隙間に散乱するオブジェ、
    少女が残した唯一の「声」。
    胸を引き裂かれた。

    素晴らしかったです。

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