無伴奏ソナタ 公演情報 無伴奏ソナタ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★

    再演を初見
    初演の時、友人が感動していたので期待して観劇したのですが
    物語世界に入り込めず、ルールの理不尽さにばかり気を取られてしまったわたしの負け。
    個人の内側から溢れてくる物を容認出来ない息苦しさは現代社会に通じているかも。
    成井さんの短編を膨らませる力量に脱帽。
    多田くんのクリスチャンは繊細でいて情熱を感じさせてくれた。

  • 満足度★★★★

    演劇とはこういうもの
    いつもながら演出・脚本の力が素晴らしい。タイトルがまさに作品を表象しており、ストーリーとの絡め方が秀逸なのです。冒頭からあまりに美しい音と光の洪水。
    役者の声がまた良い。表現に必要な豊かな声量、微細な声色のコントロール、全てが訓練された役者のそれでした。

    ピアノのシーンは涙をとどめることが出来ませんでした。
    ひとは何を糧に生きるのか、追い求めるのか、久しぶりに心に迫る作品でした。

  • 満足度★★★

    ピアノ弾くシーンが大好き
    初演も観に行きました。当日券でぎりぎり駆け込み、一階席一番後ろの席でした。

    ネタバレBOX

    結論から言うとちょっと後ろすぎました…
    でも、初演同様泣けました。

    クリスチャンが初めてピアノを弾くシーンが大好き。ピアノの正しい弾き方を、知らない弾き方をするのです。必死で、夢中で、無意識で。何度見ても泣けます。

    前回は字幕が入っていたシーンに今回は入っていなくて、字幕なしのほうが想像する喜びがあって断然よかった!

    ラストの喝采まで、なんとなく少し短かったような?気がしたのですが、それは、席が後ろのほうだったからかも。前回は随分前の方だったので、思わず拍手してしまう、体験ができたのですが、後ろだと前の方の人が先に「思わず拍手」してしまうから、短く感じてしまうのでしょう~

    初見なら前のほうがお勧めです!
  • 満足度★★★★★

    涙が止まらない
    ここまで泣いたお芝居は本当にひさしぶりだった。

    絶望があるから希望がある。
    また希望があるから絶望がある。

    何度絶望しても希望を持って生きる姿に涙無しでは見れませんでした。

    人生って、人って、音楽って素晴らしいものだと再確認させられました。
    丁度僕が疲れていたからかもしれません。とても元気をもらえました。

    素晴らしかったです。
    随所に笑いが含まれているのも個人的に凄くちょうど良く楽しく観れました。

  • 満足度★★★★★

    原作は昔に読んだことあります
    1度だけながらタイトルも内容もハッキリと記憶されています
    =名作の所以ですね(^^)

    主人公の人生を交響曲に準えて第1章ではなく、
    第1楽章・第2楽章と表記されていたのがユニークに思えて印象が強かったです
    =タイトルにもかけてますよね

    初演知ってたら観に行ったのに・・・ってリベンジでの観劇です

    どんな展開になるのかわかっているのに目が離せない舞台であり、
    原作読んで自分の想像していたシーンが目の前に舞台化されるのは感動ひとしおでした。

    ちなみに舞台上やら紙面上でアンケートを欲しがっていた割りに回収手段がお粗末で、不要なチラシの回収BOXはあったが、アンケートの回収BOXみたいのは無かったなぁ。スタッフさんもアンケート回収行動はしてなかったように思えた(←改善の余地が多いと思うデスよ、Yahoo検索とかランキング調べよりもねぇ・・・。)2時間強の舞台でありました。


    ネタバレBOX

    想像だけしていた曲や歌が実際に舞台上で演奏されるのは凄い感動でありました

    オープニングのハンドベル鳴らすシーンは、音に合わせて上からのスポットライトが音の広がりのように中心の人物から周囲に拡散する照明=光の動きは幻想的で綺麗でした♪

    尺の関係でもあるでしょうが、主人公がピアノに初めて触れるシーンでは全ての鍵の音を確かめる場面は再現して欲しかったです。→いきなりどの鍵盤がどんな音を出すのか解らないはずが見事な演奏しては・・演劇の嘘極まれりって感じがチト残念でありました。

    人の行動原理・原動力は報酬や賞賛だなぁって再確認できました
    =主人公が音楽を禁じられ、専用楽器も指を無くしても音楽を続け求めたものは人々からの賞賛だったんだろうなって感じました。

    ウオッチャーは不気味で優しい感じが原作の印象通りに舞台で演じられてて、とっても納得できました。初演時と同じ配役だそうで、ゲストさんの存在感は凄かったです。

    お話はザックリ言うと、人の職業が2歳時の検査で振り分けられる世界で、主人公クリスチャン・ハロルドセンは生後6ヶ月の障害検査にて音楽の才能が見出され=天才認定されて既成の音楽から切り離された世界で独自の音楽を創造するメーカーとなるも、バッハの音楽を聴き独創性が無くなり音楽を作ることを止めさせられるが、音楽を作り続けることを止められず声や指を失い、遂には逆に法を守る側=ウオッチャーになる。という話です。

    この世界でのメーカーは、リスナーと呼ばれる評価者が認めた作品が世に出されるのですが。メーカー自身は人との接触がまったく無く、作り上げた作品を直接賞賛されたりする事がまったく無いのであり、これが多分クリスチャンの止められない音楽への渇望に結びつくのかなぁと思いました。

    メーカーを辞めさせられてドライバーになり、行きつけの店のピアノを弾き。クリスチャンの音楽は人の心を動かしてしまい、気軽な付き合いの出来る店の雰囲気は重苦しいものになり。交通誘導員になった時に作った歌は全米に口コミで広がってしまうのでした。
  • 満足度★★★★★

    法の幸せ
    面白い。120分。

    ネタバレBOX

    初演も見たけど、今回も良かった。ウォッチャーの刑期を終え自由となった、指もなく声も出ないクリス(多田直人)が、カフェに立ち寄る。そこで「シュガーの歌」を歌っている若者らから楽しい曲だと言われ、涙し万雷の喝采を受けるラストシーンにグッとくる。ストレートに響いてくる感覚。いい舞台だった。

    法を守れば幸せになるんだというざっくりした世界観であるが、物語は主人公が法を破る(バッハの音楽を聴く)ところから動きだす。その上再三にわたり法を犯す。そして30年位の時を経て、クリスは最大の幸せを感じる。
    世間的には死んでることになってて、かつ実名でもないけど、自分の生み出したものが長く評価されることって素晴らしいなと。退職したあと、クリスみたいに幸せを感じることができるかなと。人生的にも。

    法を守れば幸せ(と政府が言っているだけ)なのに法を犯して悲痛な刑罰を喰らい、また法を破るクリスに、なんかキラキラしたもの(憧れみたいなの)を感じる。地味といえば地味なキャラだけど、それが余計に等身大に映るからかもしれない。

    初演より笑えるとこが多かった気もする。いい感じのメリハリが効いてた。元メイカーのウォッチャー(石橋徹郎)の異質な存在感も効果的だった。

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