『カナタ』 公演情報 『カナタ』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★

    人柄の良さが表れる
    全体的に人柄の良さが滲み出たような舞台。海の男達の話ではあるものの、そこに絡む女達も皆、表面上は悪ぶりながらも根は良い人ばかり。劇団のカラーとして暖かさが前面に出ており、主宰や劇団員の方々の人柄の良さが表れているのかと思う。
    2時間という尺は若干長く感じたものの、登場人物たちの変化を表現するためにある程度は必要。途中、展開がスローになった箇所がもう少しテンポよければ、より観やすくなったかと思う。

    ネタバレBOX

    船の上での役者さんの動きがやや硬くなっていた。舞台美術の作り、構造の影響もあるかもしれない。
  • 満足度★★★

    多国籍的理想郷
    船上から酒場、さらには波止場へと変わるシンプルだが立体感のある舞台セットに工夫が見える。しかしそこには国や町が特定できるような装飾はない。劇団員の手作りだという多国籍的な衣装も凝っていて良い。

    ネタバレBOX

    そして登場する気の荒い男も口汚い女もみんな、実は心は優しさと愛情で溢れている。この物語には悪人は誰ひとり登場しない。そこははるか「カナタ」の理想郷のようだ。
    そんな中で展開されるストーリーと会話はシンプルで平坦。船長のワケあり感も容易に推測できて、張り巡らされる伏線や意外性は少ない。その点、ちょっと物足りない。人の持つ情熱や思いやりの素晴らしさを描くのはこの劇団の生命線だと思うのでこれは維持してもらいたいが、個人的にはもう少し意外な仕掛けや観客を裏切るような展開が欲しい。
  • 満足度★★★

    海男
    面白かったです。
    最後まで名前に違和感があったけれど。

    舞台セット、良かったです。

  • 満足度★★★★

    船と酒場、男と女!
    予想通りの男臭さプンプンの中に、女たちの切ない想いを絡めたドラマ!
    どんな時も助け合い、思いやる気持ちを忘れずに生きることを表現。
    もうひと山あるとよりドラマテックなのだが・・・。
    照明、音響効果、舞台セットとも良かった。

    ネタバレBOX

    酒場の女が自分の子を身ごもり、船を降りる決意をするカジキマグロ船長ラリーは、愛する女ルアンナへは正直な気持ちを伝えられるものの、出来の悪い愛弟子サッケにはストレートに気持ちを伝えられない。微妙な男心を描く。
  • 満足度★★★★

    熱い舞台
     カジキマグロの突きん棒漁の基地港にある飲み屋。ホステスは訳ありの流れ者。客の漁師たちもカジキ漁で一攫千金を狙う突きん棒漁に携わる海男。所詮、男と女とはいえ、互いに流れ流れて、心の何処かに風の棲家を抱えている身。本能的な自己防衛のアンテナと、このような世界に身を置いたことのある者にしか分からない裸の精神を持っている。だが、社会の通念は、第二の本能のように彼らを縛り、そこから意識的に脱することは容易でないこともまた事実だ。

    ネタバレBOX

     物語は、この酒場に出入りする馴染み客で、海男としては、頗るつきに度量の広い船長のラリーと、10年ほど前に他の船に放火し、殺されかかった所を助けられた問題児サッケを中心に展開する。メインにサブというより、メインストリームが2つぶつかる構造だ。従って当然かも知れないが、若い観客とロートルでは、どちらをメインにとり、どちらをサブととるか意見が分かれるかも知れぬ。その間を繋ぐ謂わば接着剤として、作家志望、つまりは物語を紡ぐ役割のマキネが登場するが、彼女は、物語を同じ土俵に自然に収める役割を果たしていると言えそうだ。ラリーの船には、他にボースン(水夫長)役のクインチ、女だてらに海男を目指すジョルが乗船している。
     他の常連には、若い頃からラリーのライバルであり、今は、自分の船を持つバロネがいる。彼らを迎え入れる店の大姉御マスカトレーゼは、人生の長老格、滅法ポーカーに強く、皆から金を巻き上げているが、悩みごとには適確なサジェスチョンを与えるので、決して憎まれていない。無論、ポーカーに負けた相手が半分冗談に憎まれ口を叩くことはあるが。ホステスは、他にルビール、セヌーレ、ルアンナ、サンディが居て、ルアンナとサンディは種違いの姉妹。其々の父は海男で、彼女らの母は、其々の男を本気で愛したが、何れも戻っては来なかった。この為、姉妹の父に対する見解、母に対する評価は正反対である。無論、その中核にあるのは、彼女らの父無し子としてのトラウマである。姉のルアンナは、母を悪く言うべきではないと言い張り、妹のサンディは、帰っても来ない海男に惚れた母に対してアンビヴァレンツなメンタリティーを抱えている。というのも、この姉妹、実は恋のライヴァルなのである。サンディは海男のラリーに惚れているが、ラリーは姉のルアンナに惚れている。然し、ルアンナは、表面上ラリーに肘鉄を食わしているのである。その結果、妹は愛する男には愛されず、海男に惚れた母を理屈では非難しながら、自ら同じことをしている矛盾と、同時にその矛盾を解消してくれるはずの姉とラリーのカップル誕生を姉がラリーを愛している癖に肘鉄を食わしていることに対するやきもきが重なって爆発寸前なのだ。そんな時に、建築家として一家を為した一回り年下のレンデンが、戻って来て、彼が11歳の時に姉に申し込んだ結婚の約束を果たして欲しいと、かつての約束を思い出させていた。
     海男の海への憧れ、愛着がどれほど強いものかを知っているルアンナは、ラリーを愛するが故に、そしてラリーが本気で自分を愛していることが分かっているだけに、彼が、自分の為に海を捨てることに耐えられないと考えて、レンデンの申し入れを利用、結婚すると言いだしていた。然し、彼女のお腹には、既にラリーの子が宿っていた。妹のサンディの説得「自分の気持ちに素直になれ」や、ラリーの「未来に怯えるな」との言葉、他の面々の説く道理に終にルアンナも折れて、ラリーとの生活を受け入れる。
     この恋の道行きに、ラリーが救ったサッケとの逸話がパラレルに展開したり、ジョルとの経緯が挿入されたりして、物語の幅を広げている。また、この物語を書いたと匂わせる、作中に描かれた物語作家としてマキネが登場することで、物語がメタレベルに移行している点も見逃せない。これだけ、熱いメンタリティーを描きながら、べたっとし過ぎていないのは、作中にこのように作品を対象化する視座が描き込まれているからである。マキネが乗船を希望しつつ、それが叶えられていない点も、作家と作品の距離を考える際、重要なエレメントである。
     「男の色気」を感じさせ、シナリオも担当しているるラリー役、平山 和宏が殊に気に入ったが、「ファイティングポーズ」で主役を演じ、今回はラリーのライバル役を演じているバロネ役の田口 和も独自の役作りをしている。だが、ラリーのライバルとしては、もう少しギラリとした部分をどこかで強く出しても良いのではないだろうか? 光希代表でマスカトレーゼを演じた竹下 宮子の存在感も健在だ。小説家志望のマキネを演じた村松 幸の初々しさもGood。レンデン役の中村 正仁も喧嘩には弱いが、自分の彼女たるべきルアンナを守るべく男気を見せてクインチに立ち向かった、弱い所を孕みながらの爽やかさが良い。問題児、単純馬鹿のサッケを演じた大沢 祐貴の演技は、素直だが、何故、其処までラリーの恩義を感じたのかを内面化できると演技に深みが出よう。(ex.それ迄、自分に対して本気になってくれる人間が親を含めて1人もいなかったような寂しさを抱えているなどを内面化した役作り)初日段階では、シナリオを素直に読み込んでいるという印象である。大沢 祐貴のサッケを演じて欲しい。
     総じて、役の背景にあるものへの想像力を更に逞しいものにして貰えると、作品に更なる深みが生まれると考える。
     ところで、今回、体調不良で役者としては舞台に立てなかった森下 知香は、前説等を担当した。前説にこれだけ多くの観客、皆が拍手を送っていたというのは、数多く舞台を拝見している自分にも驚きであった。流石、人気のある女優ということであろう。光希の観客の質の高さ、温かさも感じられる初日であった。然し彼女は、未だ本調子ではあるまい。くれぐれも無理をしてはならない。役者は健康な体が資本である。他の役者仲間、スタッフ、また観客も皆、キチンと養生して本復し、再び元気な姿で舞台に立つのを楽しみにしているだろう。はやる心を押さえて充分養生した上での、彼女の舞台復帰と堅調な回復を心から祈る。


  • 満足度★★★

    光希らしい!
    男と女のベタなストーリーに男臭さが加わって、ジーンとくるいつもの光希らしい作品でした。

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