春の遭難者 公演情報 春の遭難者」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★

    落とし処の清々しさ
    テーマは重いし、不穏な空気が全体を支配して、どんより暗い話になってもおかしくないのに肩を張らずに観れる良作でした。被害者4人の性格描写で甘い部分・バランスが悪いなと思う部分もありましたが、オーナーの娘役がコメディリリーフ的に息抜きで効いてました。終盤でサスペンスフルな対決場面がありましたが、感情対論理と言う典型的な戦いではなく、倫理・本能対感情と言った戦いで新鮮でした。ただ、その対決の結末は少し御都合的かなとは思いましたがね。

    ネタバレBOX

    希望として「社会からのセカンドレイプ」をもっと露骨に悪にして欲しかった
    ですね。肉体的レイプより精神的レイプの方が地獄だと言う事が、いまいち感じられなくて、この共同生活が社会との隔絶感と言うより、単に男性との隔絶感のような気がしてしまって弱かったかなと。最後に入ってくる人が女のおばさん、特に自分たちを差別した女性にしたら意地悪でもっとスリリングだったかなと思いましたが、テーマが惚けますかね。
    後、希望と言うか願望なのですが、次回このような性的暴行をテーマにする際は、性的暴行は年齢や性別を問わず子どもでも男性でも被害を受けるものなので、被害者が男の子ものを作ってほしいですね。どう決着を付けるのか是非とも観てみたいです。
  • 満足度★★★★

    よかった
    キャラ設定で多少バランスの悪さも感じたが重めのテーマを好演していて見応えありました。

    あの背景があって戸締りが出来てないってのはありえませんけども・・・。

  • 満足度★★★★★

    好演が光る
    難しいテーマに果敢に、真摯にチャレンジしている作品で色々と考えさせられました。

    登場人物は山小屋で共同生活を送る4人の性犯罪被害者と山小屋のオーナーの娘美和と遭難者の男性。
    役者陣はそれぞれ個性が光る好演でした。
    特に美和役をやっていた如月皐さんの嫌みのない上手さが物語を見やすく引っ張っていたように思います。

    各地で再演して多くの人に観てもらいたい作品。

  • 満足度★★★

    あっさりとした印象・・
    演技はとても楽しめるが、メリハリも利かず戯曲としては面白みに欠けるかな。
    受付の対応がグダグダだったので☆ー1

  • 満足度★★★★★

    無題993(14-032)
    19:00の回(雪)。18:00受付、18:30開場。L字の客席、いつもの客席4列+上手に2列、テーブルと椅子(5つあるが揃いではない)、ストーブがある居室。大雪のため予定していたアフターイベントは中止(振替)。

    東京ハンバーグの光藤さん客演ということで観に来ました。また、土田さんは「キトキト企画」に客演したのを観ました(2013/12)。

    19:04、10名程遅れているため開演を遅らせる旨の説明(この時間、横殴りの雪)、19:12開演~20:59終演。

    本作品の初演(2010)の前に「性犯罪被害にあうということ」を読んでいました。

    ネタバレBOX

    ひとつ気になった点。遭難しかけた堀内がようやく気が付いたとき、背後からいきなり由宇の手を握る..感謝の現れだとしても...のは、とても不自然。ここは本作が採りあげているものと密接に関連しているのだろうけど、凍傷になりかけていたのではないか...、そういった行為そのものに無理があると感じました。すぐに手を離さない、土下座する...かな?

    「美和」が空気をかき混ぜたり、話の方向を変えたりしているのは巧い(そして理解しやすい)構成だと感じたのは、如月さんのよさにもよるのだと思いました。
  • 満足度★★★★

    同性として
    とても重く心が苦しくなるようなお話です。
    しかしいろいろと考えさせられるお芝居でした。
    約2時間、芯のある演技にあっという間でした。

  • 満足度★★★★

    (*´ω`*)
    人の想いと想いのぶつかり合いっていいよね。

  • 満足度★★★★★

    彼女たちの態度に
    心の傷の大きさと、心の傷の特殊性を知りました。

    ネタバレBOX

    遭難した男が入って来て助けを求めたときに、雑貨屋の美和に任せて、彼女たちのまさかの想像もできない態度に、性犯罪被害者の心の傷とはこういうものかと心底驚きました。ただ、性犯罪被害者に対する世間の態度が、遭難した男に対する彼女たちの態度に通じるという説明は完全には理解できず、今後も良く考えてみようと思いました。

    由宇が言った本当の敵は女というのも重い言葉でした。そして、由宇が持ち出した鎌を、助ける助けないで揉めて、盆と正月が一度に来たような感じでテンパってしまった美和が取り上げ、今度は男に向かって振り上げた経緯があったことから、その後落ち着いて手から離した鎌を翔子は納屋へ片付けました。

    これは至極当然の行為なのですが、全体を通してのキーアイテムである鎌はテーブルの端に置くとか、美和の手許にあったのを蹴飛ばして部屋の隅の方に放置するとか、その程度に留めておいてほしかったと思います。もし、由宇の見える範囲に鎌があれば、目を覚ました男がお礼に近づき手を握り、その結果パニックを起こした由宇が、男が謝ったことで心を許した実際の結末のように推移したか、あるいは恐怖のあまり、男が何を言おうが鎌でめった刺しにしてしまったか想像の幅が広がり、観客はもっとヒヤヒヤさせられたのではないかと思うからです。

    男とか、男女交際が怖い翔子が、ロックンローラーが酒場で女性の肩を抱いているような柄のTシャツを着ていたのは腑に落ちませんでした。

    女性全員が主役、良かったです。翔子役の光藤依里さんも、最近のTOKYOハンバーグでは際立った役が無かっただけに、重要な役を今回演じられて本当に嬉しく思いました。

    人生の道に迷ったくらいの男だからこそ、もやもや、ふらふらして軽装で山に入って遭難したのでしょう。そんな男で良かったです。みんな少しずつ立ち直るきっかけになりました。ギラギラした体育会系の男だったら、本当に殺していたかもしれませんね。

    自我に目覚めて、由宇と一緒に犯罪被害者を救う活動を始めたという美和には笑ってしまいました。
  • 満足度★★★★

    杮落とし観劇です
    う~ん出来が良かった
    ちょっと時代が古いかなぁと思えた部分もあったが、
    基本話は重くてズシリと心に響きました。

    1時間50分ほどでした

    ネタバレBOX

    微妙なバランスで成り立っていた暮らしが崩れていった原因は、
    大雪の夜に助けを求めて転がり込んだ一人の男性遭難者の為です。

    人として救助はしなければならない、
    だが今の社会が怖くて、
    ここに閉じこもらずにいられない自分を作ったのは男である・・・。
    ・・・・・進んで救助はしたくない。(未必の故意を問われても・・・)

    4人の被害女性と、普通に暮らしてきて少し天然な村の女性。
    4対1の対話で浮き上がってくる心の闇・・・。

    最近好きで良く見る海外犯罪ドラマのひとつLAW&ORDERよりも、
    目の前で生の役者さんが演じる生身の芝居での心の傷は衝撃でした。

    積極的に救助をしたがる村人1号さんが頭良かったら消極的な山荘の住人に物資を個人的に買うからとか持ちかけて灯油でも薬剤でもシェラフでも場所を教えてもらって自らが行動し入手し、住人は部屋で寝てれば良かっただけで済んだでしょうねぇ・・・。(まぁ話は展開が面白くなくなるねコレは)

    海外だったらカウンセリングとか専門の被害者グループ療法とかの下地が多そうで傷も癒しやすそうですが、日本はねぇ・・・と思ったデス。

    人は直接的に見える傷には反応強いけど、目に見えない心の傷は大きさも存在も気づき難いですからねぇ・・・。身体の傷同様に精神の傷は致命傷だってあるのになぁ。とよ~くわかる芝居でありました。

    丁度過日にTVでレイプ被害で妊娠した女性の集う館の話も見たばかりであり現実の方が芝居より衝撃は大きいよなぁと思いながら観劇していましたです。

    このハコで初めてL字型の客席配置見ました
    いつも見る舞台上からの座席は新鮮な視野でありました
    ちょっと役者さんの目線ポジションも見れて面白かったです
  • 満足度★★★★★

    良かった!
    見応えのある素晴らしい作品だ。前説では、1時間45分とあったが一気に魅せられた。よく練られた脚本・演出だと思う。特に、法も含め色々な制度が平等だと思われているが、その実態は必ずしもそうでないこと。本作では、女と男という性別を括りに取り上げていた。承知の上で描いていたと思うが、性別の元には「個人」が在る。
    「不条理」のセリフ…予想通り緊迫した場面で出ました。人はそんな中で生きているのでしょうか。考えさせられた。

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